2010年08月26日

【はとバスをV字回復させた社長の習慣】宮端清次

   
著者ははとバスの元社長。
実は知らなかったのだが、はとバスは10年ほど前に赤字に転落し、銀行融資がストップすれば倒産という事態に追い込まれていたらしい。
そしてそこに送り込まれたのが著者。
そして、1年で黒字化しなければ辞めると宣言して、見事公約を実現。
4年間の在籍中に業績を回復させたという。
これはそんな社長が、はとバスで行った改善をまとめた本である。

この社長、驚いた事に元都庁の職員。
そしてはとバスは東京都が筆頭株主であり、その社長は大株主の東京都とJTBが交互に送り込んでいたのだと言う。
つまり、この方は立派な「天下り」なのである。
東京都の交通局長を務め、大江戸線の開通に尽力し、はとバスに天下りする。

しかし、この方はただお神輿に乗っているだけの人ではなかった。
率先垂範、お客様第一を唱え、朝一番からバスに乗り込んで行ってお客さんに挨拶をする。
自腹を切って月に3度バスに乗り、お客様の立場に立って考える。
社長室を撤廃し、社長車を共有にして往復3時間の電車通勤をする。

運転手、バスガイドといったお客様と直接接する社員とコミュニケーションを取り、提案を受け入れ実行して行く。
そうしてとうとう約束の期限に黒字化を達成する。

こうした仕事振りを示し、リーダーに必要な条件として以下を上げる。
1 仕事ができること
2 人間的魅力を持っていること
3 心身ともに激務に耐え得る体力
さらに「情熱と正義感」だという。

実績に裏打ちされた言葉だけに説得力がある。
こうした人が天下りするのなら誰も文句は言わないだろう。
やる気に火がついた従業員が、次々とヒットツアーを生み出していったという。
なんだか、はとバスに乗りたくなってしまった・・・


はとバスをV字回復させた社長の習慣

はとバスをV字回復させた社長の習慣

  • 作者: 宮端 清次
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2010/06/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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2010年08月24日

【リング】百田尚樹

   
「永遠の0」の作者百田直樹による最新作。
わりと早いペースで出版されているのは誠に嬉しい限りである。

タイトルにある「リング」はボクシングのリングの事。
けっして怖い方ではない。
ボクシングと言えばなんと言っても大傑作 「BOX!」があるが、これもそんなボクシングストーリーかと思ったらちょっと違う。
ファイティング原田を中心とした、言ってみれば日本ボクシング史とも言えるノンフィクションである。

「永遠の0」では、太平洋戦史が背景で語られ、おかげで読み終わったらすっかり太平洋戦史に詳しくなってしまっていた。
さらに 「風の中のマリア」ではオオスズメバチの専門家になれてしまった。
背景をきちんと語ってくれる百田直樹流であり、この本でも当然日本ボクシング史に明るくなってしまった事は言うまでもない。

日本のボクシング界で初めて世界チャンピオンになったのは白井義男である事は誰でも知っている。
しかし、その白井を見出したアメリカ人のカーン博士との二人三脚の事は知らなかったし、白井以降ファイティング原田まで8年も世界タイトルから日本勢が遠ざかっていた事も知らなかった。
今では4団体17階級が存在し、世界チャンピオンは70人近くいる。
しかし、当時は1団体8階級しかなく、したがって世界チャンピオンは8人しかいなかったという。
チャンピオンの重みも違ったのである。

白井義男以降に現れたボクサー達の挑戦の歴史も面白い。
そこには実力だけではなく、また運も必要だった事がわかる。
悪しき習慣もあり歴史に埋もれていった悲運なボクサーも多かった事がわかる。
そんな中で登場したファイティング原田はとにかくすさまじい練習をこなしたらしい。
16歳でデヴューし、取材していた記者さえも倒れるほどの環境下での猛練習。
そして偉大なチャンピオン達との戦い。

女はマイナスになると信じて引退後の27歳まで童貞だったというエピソードも凄い。
海外での評価も高く、日本人ボクサーとしてただ一人アメリカのボクシング殿堂入りしている。
「ファイティング」というリングネームは、日本ボクシングコミッショナーから他の者が使用する事は禁止とされている。
長嶋茂雄の背番号3と同じ扱いだ。
マイク・タイソンもそのファイトスタイルを参考にしたというし、名前は知っていてもこんな凄い選手だったとはまるでイメージしていなかった。

当時の視聴率は常に紅白歌合戦に次いで2番目で、50%を越えていたというし、日本中の熱狂と歓声が行間を通して伝わってくるようである。
こうしたノンフィクションでも百田直樹の作品は引き込まれる何かを持っている。
これからも読み続けたい作家だ。

次の作品は「モンスター」だ・・・



リング

リング

  • 作者: 百田 尚樹
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2010/05/07
  • メディア: 単行本



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2010年08月22日

【デカルト方法序説を読む】谷川多佳子

デカルトと言えば、「方法序説」。
そして「コギト・エルゴ・スム(我考える、ゆえに我あり)」。
それはあまりにも有名であるが、その「方法序説」について行われたセミナーを一冊にまとめたのが本書である。
したがって、そのセミナーを受けているような感覚でこの本を読み進めていく形となる。

「方法序説」は、その名の通りの「序文」であり、全体は「屈折光学」「気象学」「幾何学」という大きな本である。
つまり、本体は別にあったわけであり、にも関わらず序文の方が有名になってしまい、あの世でデカルトはどんな気分なんだろうと思わざるを得ない。

そして幾何学では、デカルトは大きな功績を残している。
それまでは代数記号はややこしく、複雑なラテン語であらわされていたという。
それをデカルトが、未知数を「x,y,z」、既知数を「a,b,c,・・・」とあらわすようにし、さらに「2×X×X×X」を「2X3」と表記するようにしたのだという。
それまでは「2A cubus」と表記していたらしいから、これは新鮮な驚きである。

そんな発見を楽しむ一方、講義はデカルトの生涯を紹介しながら進んで行く。
その時代背景も重要な要素である。
時にデカルトは「世界論」という光や宇宙、そして人間の身体について大きな構想をもってまとめた本を出版しようとしていたという。
ところが、ガリレオが宗教裁判を受けるという歴史上の大事件が起こり、下手をすると火あぶりになるというリスクから出版を見合わせる事になる。

そんな時代の下、「方法序説」は6部構成で書かれる。
第一部の冒頭の文章、「良識はこの世でもっとも公平に分け与えられている」という言葉は有名で、人権宣言や独立宣言にもつながったらしい。
ここでの「良識」は「真と偽を区別する能力」という意味だという。
こうした用語と使い方が哲学を難しくさせている理由なのであるが、幸いこの本ではわかりやすく解説されている。

「方法序説」は旅に出たデカルトが、日記風にまとめていったもの。
そしてその中で考えをまとめていく。
「コギト・エルゴ・スム」は第4部に出てくる。
一緒に出てくる神の存在証明は、興味深いものの、その証明方法には疑問符がつく。
「考える事が世界のあるなしに関わらず、私の存在を証明する」と結論付けるわけであるが、そうして疑う自分自身の考えももっと完全なるものがあって、そこから来ていると言い、それが「完全なるもの=神」だと言う。
ここはあまり理解できない。

哲学も正面から取り組むと難解だ。
しかしながらこうした専門の研究者が解説してくれるものはわかりやすい。
また昔のようにいろいろと哲学系の本を読んでみようかな。
そんな気にさせられた一冊である・・・


デカルト『方法序説』を読む (岩波セミナーブックス)

デカルト『方法序説』を読む (岩波セミナーブックス)

  • 作者: 谷川 多佳子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2002/06
  • メディア: 単行本



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2010年08月21日

【日暮し】宮部みゆき

     
現代ミステリーと時代劇と二つのジャンルで活躍する宮部みゆき。
「時代劇はちょっと・・・」と敬遠する向きも多いと思う。
しかし、時代劇に抵抗がない人にとっては、宮部みゆきの時代劇もまたオツなものである。

本作は、 「ぼんくら」の続編である。
したがって、登場人物はそのまま 「ぼんくら」の人物が、エピソードを引きずって登場する。
「ぼんくら」を読んでいないとしっくりとこなかったりするかもしれない。

最初に短編的なエピソード、「おまんま」「嫌いの虫」「子盗り鬼」「なけなし三昧」が続く。
それぞれ独立したエピソードである。
そうして、 「ぼんくら」とそれらのエピソードが統合されて、「日暮らし」という長編エピソードへと続いていく。

時代劇と言っても刀を振りまわすチャンバラシーンは一切出て来ない。
同心として唯一刀をさしている主人公の井筒平四郎だが、彼も 「ぼんくら」と呼ばれる通り、刀を振りまわすほど覇気に満ちた人物ではない。
そうしたところが、ストーリー全体にわたるほんわかした雰囲気を醸し出している要因かもしれない。

豪商湊屋を元にした出来事が周囲に波及していく。
描かれる人間模様は現代と変わらない。
読んでいると江戸の下町の情景が頭に浮かんでくる。
今と違って将来の保証など何もない時代。
みんなその「日暮らし」。
のどかでもあり、厳しくもある。

湊屋の主人にあてがわれた郊外の邸宅で暮らす葵が殺される。
現場に居合わせたのは小さい頃訳あって別れ別れになった子供の佐吉。
この時代らしく湊屋の手配で事件は表に出ないで終わる。
同心や岡っ引きに金を払って頼めば、お咎めなしとなって身内から犯罪者を出さなくて済む。
事件はそれで終わっても良かったのだが、佐吉の無罪を信じる平四郎と甥の弓之助が事件の解決に乗り出す。

江戸の情景を思い浮かべ、下町の人たちの人情に触れながらストーリーを追う。
スリリングな現代ミステリーとはスピード感がまるで違うが、こういう味わいがあってもよい。
二つの世界を描き分ける宮部みゆきという作家はやっぱり面白いと思う・・・



日暮らし(上) (講談社文庫)

日暮らし(上) (講談社文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/11/14
  • メディア: 文庫




日暮らし(中) (講談社文庫)

日暮らし(中) (講談社文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/11/14
  • メディア: 文庫




日暮らし(下) (講談社文庫)

日暮らし(下) (講談社文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/11/14
  • メディア: 文庫



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2010年08月14日

【もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら】岩崎 夏海

著者は英語で言う「マネジャー」は経営者という意味であり、大リーグでは「監督」という意味なのに、日本では「マネージャー」には雑用をする人という意味があって、大きな違いがある、したがって日本人の女子マネージャーが勘違いして「マネージャーのための本」としてドラッカーを読んだらどうなるのだろうというところに、この本のヒントを得たという。

その通りに、ここではある都立高校で野球部の女子マネになった主人公のみなみが、マネージャーについて学ぶために、本屋でドラッカーの「マネジメント」を買ってしまうというところから始まる。
大いなる勘違いなのであるが、みなみはその本を真面目に読み始める。

ストーリーはごくありふれた都立高校の野球部で、みなみがドラッカーの「マネジメント」から得た知識を基にして改革し、甲子園出場を目指すというものである。
何より面白いのはドラッカーのマネジメントを営利団体でも何でもない高校の野球部にあてはめてしまおうという試みだ。
書いたドラッカー本人もこれを知ったらさぞかし驚くだろう。

ドラッカーの「マネジメント」はかなり固い内容だ。
初めに「組織の定義づけ」が出てくる。
『あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向付け、努力を実現するには、[われわれの事業は何か。何であるべきか]を定義することが不可欠である』
といかにも経営の本らしい文章を読み、まじめに野球部の定義は何かを考えていくみなみ。
普通はアホくさいと思ってやらない。
それを真面目に取り組む姿勢が滑稽であり、面白い。

こんな調子で、
『顧客は誰か』
『企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。マーケティングとイノベーションである』
『働きがいを与えるには、仕事そのものに責任を持たせなければならない。そのためには、@生産的な仕事Aフィードバック情報B継続学習が不可欠である』
といった本の定義を真面目に野球部にあてはめていく。

それは無理やりのこじつけのようでもあるが、次第に理にかなっているなあと思い始める。
そうして次第に一緒に考え始めるようになる。
一見難しいドラッカーの言葉だが、みなみが翻訳して野球部にあてはめていくのに付き合っていくうちに、優しく噛み砕かれて理解力が高まっていく。

ストーリーは残念ながらあまり面白くない。
それは一つにはスポーツは理論だけではうまくいかない、という重要な事実が抜け落ちているからだ。
次にカーブが来るとわかっていれば打てる確率は高まるが、絶対ではない。
わかっていても、その日の投手と打者双方のコンディション、実力差などが影響するからだ。

実はこれは経営コンサルタントにも言える問題点だ。
コンサルタントは企業に対して問題解決策を提案する事ができるが、その提案を実行して業績を上げられるかどうかは企業次第。
ドラッカーのマネジメントを野球部にあてはめるという試みは面白いが、実践的ではない。
それがストーリーがつまらない理由である。

ただ、視点をストーリーに求めるのではなく、ドラッカーのマネジメントを翻訳して組織にあてはめるという点におけば、この本は面白い。
野球部にあてはめられるなら、およそすべての企業にあてはまる。
ドラッカーを読んでも経営に活かせなかった人は、この本を読めばもう一度やってみる価値はあるかもしれない。

いろいろと視点を動かしてみるとヒントがたくさん詰まった面白い本である・・・



もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

  • 作者: 岩崎 夏海
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2009/12/04
  • メディア: 単行本



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2010年08月10日

【雨がふってもよろこぼう】嶋津良智

     
サブタイトルは、「人生が良い方向に向かう!心を鍛える25の習慣」とある。
平たく言えば、「モノは考えよう」という考え方で人生を豊かに生きようと進める一冊である。

著者はもともとビジネスマンで、会社を設立したあと上場までさせた成功者である。
そして何と一線から身を引き、もともとやりたかった教育事業へと転身。
これまでにも話題になった「上司学」について広めている。
そんな著者が、成功の秘訣は「怒らないこと」とし、怒らなければ心や感情をコントロールすることができるようになるという。

始めに語られるのは、人生をうまくいかせるための3つのルールだ。
・命と時間を大切にする
・人生は思い通りにいかない
・苦悩と喜びはパッケージ
というものである。

「怒らないこと」はそのまま命と時間を大切にすることだと著者は言う。
「怒っても結果は同じ」という指摘には共感するところがある。
さらにゴルフはうまくいかない、ボーリングにガーターがなければつまらないという例えは、人生が思い通りにいかなくてもそれがいいのだということを説明している。
そうしてうまくいかない時の苦悩はやがて成就した時の喜びとなる・・・

目の前に起こった事実に対して、怒ってみても始らない。
その事実をどう捉えるか、どう己の心をコントロールするか。
「怒りは無謀をもって始り、後悔をもって終わる」という言葉はなるほど、だ。

そしてそうした怒りをコントロールするための習慣として25の例が挙げられている。
それらは確かにその通りだと思うが、人によりけりのような気もする。
個人的には、
・常に最悪の事態を考えておく
・イライラするものから目を背ける
・一方的に話さない
・「疲れた」「時間がない」「忙しい」は禁句
とっいったものが参考になった。

自分も普段から怒らないようにはしている。
もともとの性格的なものもあるだろう。
ただこうしてこれだけの成功者が語ってくれる内容をみると、なるほどそれはいい考えのようだとあらためて思う。

これからも「怒らないこと」を心掛けていきたいものである・・・



雨がふってもよろこぼう!~人生が良い方向に向かう!心を鍛える25の習慣~

雨がふってもよろこぼう!~人生が良い方向に向かう!心を鍛える25の習慣~

  • 作者: 嶋津 良智
  • 出版社/メーカー: フォレスト出版
  • 発売日: 2007/12/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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2010年08月07日

【二つの真実】船井幸雄


船井幸雄といえば、船井総研の創業者でもあり、日本有数の経営コンサルタントである。
すでに一線は退いているとはいえ、その言動には影響力も大きく、自己研鑽意欲が強いビジネスマンとしては目が離せない人物である事は間違いない。

そんな大人物が、事もあろうことか前作 「資本主義崩壊最終ラウンド―2009~2013 大恐慌はまだまだこれからが本番だ! 」で大きく路線変更してしまった。
実用的現実的な世界から摩訶不思議の世界へ、である。

この世の中の出来事はすべてあらかじめ事前に決められていて、それは聖書にすべて書かれていると「聖書の暗号」を唱える。
そのメッセージは正しいとしつつも、それはこれから変えられるとも言う。
すでに地球に影を落としていた闇の勢力は立ち去り、今後は「人々の意向で変更でき、未来はわれわれでよい方向に創れるようになった」と言う。
これから良い方に変えられるというメッセージはありがたいなと思うものの、それでもなぁと思わざるを得ない。

ポジティブ型で生きれば、無数にある世界の中からポジティブな世界へ進む事ができると言う。
「いやな事は忘れ明るく積極的に」、「よいと思うことや自分にできることから実践するのがベスト」という結論は大いに賛成なのであるが、「聖書の暗号」「日月神示の教え」「プラズマ宇宙論に地底世界の実在」などはいくら説明されようとも信じる気持にはなれない。

しかもその根拠たるや、各論の代表者の著述の引用だけである。
「この人がこう言っているから正しい」といった主張は、これがあの船井幸雄の書いた文章なのかと疑いたくもなる。

船井氏は体を悪くしていたという。
老いて具合を悪くして死を意識したところから不思議の世界にハマり込んだのかもしれない。
あるいは信じ難い事だが、あの船井幸雄の事でもあるし、すべて本当なのかもしれない。
二つの真実とは、「この世の出来事はあらかじめ何千年も前に99.9%決められている、そしてそれはよい方向に変えられるようになった」という事である。
しかし、本当に知りたい真実は一つで、それは「この本に書かれている事はほんとうか?」という事だけである。

残念ながら私には本当の事だとは思えない。
これまで船井氏の書いた本には無条件で読む価値があると信じてきたが、これからは取捨選択が必要なようだ。
しかし、それはそれでいいのかもしれない。
何事につけ盲信する事なく、判断しろというメッセージとして捉えたいと思う・・・



二つの真実

二つの真実

  • 作者: 船井幸雄
  • 出版社/メーカー: ビジネス社
  • 発売日: 2009/07/08
  • メディア: 単行本



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