2010年09月23日

【Invitation 】小池真理子他

    
「蛾」江國香織
「巨人の接待」小川洋子
「天にまします吾らが父ヨ、世界人類ガ、幸福デ、ありますヨウニ」川上弘美
「告白」桐野夏生
「捨てる」小池真理子
「夕陽と珊瑚」高樹のぶ子
「カワイイ、アナタ」高村薫
「リハーサル」林真理子

8人の女流作家による8本の短編集。
たまたま見つけて手に取った。
それぞれの短編には何か共通点はあるのだろうかと、探してみたがとくにこれといったものはわからない。
何だろう。

「蛾」「巨人の接待」は何か不可思議な雰囲気の話。
現実感が伴わず、一体何なんだろうと首を傾げたくなる。
ちょっと期待した桐野夏生の「告白」も江戸時代初期の異国で偶然出会った日本人同士の話。
縛られたまま昔話を聞かされるヤジローの恐怖と戸惑い。
短編なだけに続きはご想像というところはちょっと辛い。

小池真理子は期待通り。
夫に黙って出ていく妻。
夫の留守中に引っ越しをする。
引っ越し業者の男と話しながら、妻の心の動きを丁寧に描写。
マンションの数ある部屋の中から、理由もなく選び出した一つの部屋にある物語。
たくさんある物語の一つを淡々と語る。
味のある作品だ。

「夕陽と珊瑚」はヘルパーさんと認知症の老人のちょっと怖い話。
インパクトがあって良い。
「リハーサル」は50を過ぎて女の終わりを感じる女性のお話。
男であっても似通ったものがある。
ちょっと我が身に置き換えてしまう。

それぞれがそれぞに持ち味が異なり、いろいろな変化球が飛んでくるバッティングセンターの打席に立っているよう。
まあこういう短編も時間のある時にはいいものだと思う。



Invitation

Invitation

  • 作者: 江國 香織
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/01
  • メディア: 単行本



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2010年09月18日

【いきっぱなしの記】阿久悠

    
作詞家である阿久悠が、日経新聞の名物連載「私の履歴書」に綴った自伝を一冊にまとめた本である。
この「私の履歴書」は各界の著名人が自らの半生を綴っていて、けっこう面白い。
阿久悠の回を読んだ記憶はもうないのであるが、改めて本で読むのもそれはそれ。

この本を何で読もうと思ったのか、何かの書評でメモしておいたのだが、忘れてしまった。
ただ人の人生を辿ってみるというのも個人的には好きである。
昭和12年生まれというから、ちょうど私の両親と同じ年齢である。

淡路島で生まれ育つ。
ちょうど戦争中だ。
しかしそこは淡路島だし、子供だしであまり暗いイメージはないらしい。
高校を卒業すると思い立って明治大学を受験。
晴れて東京へと出ることになる。
そこからもう故郷に帰る事もない。

阿久悠といえば、すっかり作詞家というイメージしかない。
しかし、「瀬戸内少年野球団」などの小説も書いているし、もともとは広告代理店に勤める企画屋さんだったという。
それがひょんな出会いから、作詞の世界に入る。

「また逢う日まで」「北の宿から」「勝手にしやがれ」「UFO」「雨の慕情」の日本レコード大賞曲、そして阿久悠が取りたいと思ったという「ジョニィへの伝言」「熱き心に」などの日本レコード大賞作詞賞作品、「もしもピアノが弾けたなら」「ウォンテッド」「青春時代」など数々のヒット曲に詞を提供する事になる。
小説も書いてと傍から見ると多才であるが、本書を読む限りそんな感じはうけない。

阿久悠という作詞家を改めて知る機会となったが、やはり人一人の人生はそれぞれ面白いものだなと思わせられる。
こうした自伝も読んでいきたいと思うのである・・・



生きっぱなしの記

生きっぱなしの記

  • 作者: 阿久 悠
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 単行本



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2010年09月16日

【ザ・クリスタル・ボール】エリヤフ・ゴールドラット

    

「ザ・ゴール」でTOC理論を紹介し、一躍有名となったゴールドラット。
「ザ・ゴール2」、「チェンジ・ザ・ルール」「クリティカル・チェーン」と次々にTOC理論とその応用を展開。
そして、今回は小売りに参入である。

ホームテキスタイルを展開するハンナズショップ。
社長の娘キャロラインと結婚したボブは、ハンナズショップ・ボカラトン店の店長として働く。
社長の娘婿と言うだけで会社で地位に着く事を潔しとせず、下から実績を上げて実力で地位を手にしようと考えている。

そんなポールだが、現実は厳しく、ボカラトン店は地域の10店舗中利益率8位と低迷。
このままでは実力での昇進も危ういのだが、そこにもってきてボカラトン店の入居するショッピングチェーンの水道管が破裂し、倉庫が水浸しになるという事態が起きる。
倉庫が使えなくなったボカラトン店。
このままではさらに売上も低迷する。
泣きっ面に蜂となったポールは頭を抱える。

やむなく最小限の在庫を残し、残りは地域の倉庫に送り営業再開。
何とか持ちこたえて、間もなく倉庫の利用も再開できる見通しとなったところで“異変”が起こる。
なんとボカラトン店が、地域で利益率トップに躍り出たのである。
単なる経理処理の関係と思っていたポールは、次第にある事に気がついていく。

こうした物語形式で語られるのは小売業における在庫と利益率の関係。
在庫がたくさんあれば、在庫不足で売上の機会を逃す可能性は低くなるが、利益率は悪くなる。
逆に在庫を減らせば利益率は上がるが、在庫不足で売りそこなうリスクがある。
そのジレンマを解決する手段をポールは発見していく。

やがて自分の店舗だけではなく、地域店を巻き込み、やがて全店へと改革を行っていく様子は読んでいて心地良い。
ビジネス書としても小説としても楽しめる。
さすがゴールドラットというべき一冊である。



ザ・クリスタルボール

ザ・クリスタルボール

  • 作者: エリヤフ・ゴールドラット
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2009/11/13
  • メディア: 単行本



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2010年09月11日

【2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート2】長谷川和廣

   
前著 「2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート」が良かったのでその続編も、というわけで手に取った一冊。
なにせ40年間でノート200冊のメモである。
一冊、二冊の本で済むはずがない。

続編である本書も前著とおなじパターンで記述されている。
すなわち、大きなタイトルでメモした言葉と小さな文字でその解説。
自分で「もうダメだ」と思った時こそが、本当の負けだと著者は説く。
「そうか、ならばもうダメだと思わなければ良いんだな」とそんな風に思う。

才能がないと嘆く事はないという。
「仕事の極意はたったの二つ!コツとコツのコツコツに尽きる」これは、まさに自分自身そういうタイプだから心に響く。
我が意を得たり、と。

「今日学んだ事はどんなことか?」―毎日反省すべき。
「買い手の気持ちが分からない売り手は儲ける事ができない」―これは仕事で十分使える。
「仕事の禁句は暑い、寒い、忙しい」どれも当たり前だからという、なるほど。
「チャンスがまわってこないのは、自己アピールが下手な証拠。自分の責任だと思え」―耳が痛い。

折れないハートを作る魔法の言葉
 自分はいかなる行動を取るか常に考えよ!
 努力したあとは、自然に任せるしかない
 ダメでもともと、当たって砕けろ!
 夢さえ持っていれば、明日はある!
 内側から輝け、外側は後回しでいい
 ありのままの自分で勝負しろ!
これは今の自分の心境に使える。

こうした言葉は、メモして終わるのだけでなく、時折読み返しては我が身を振り返ってみたいものだ。
さらに続編も出たならば、当然読もうと思うのである・・・


2000社の赤字会社を黒字にした 社長のノート2

2000社の赤字会社を黒字にした 社長のノート2

  • 作者: 長谷川 和廣
  • 出版社/メーカー: かんき出版
  • 発売日: 2010/03/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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2010年09月10日

【ブラックペアン】海堂尊

    
「チーム・バチスタの栄光」など東城大医学部付属病院を中心とした医療小説を次々と発表する著者の、一連のシリーズものである。

舞台は「チーム・バチスタの栄光」を遡ること約20年前の東城大病院。
佐伯教授が仕切る外科に一人の医師がやってくる。
高階権太講師。
シリーズを読んでいる人なら、「ああ病院長」とピンとくる。
まだこの時代は講師である。

高階講師は、佐伯外科が得意とする食道癌の手術に「スナイプ」という機械を導入しようとする。
これを使えば手術が劇的に簡単になる。
腕のいい熟練の医師を育てるのに10年以上かかるが、スナイプを使えば若手でも熟練医と同等の手術ができるという触れ込みである。
反発する熟練医。

そうしてスナイプをめぐる一連の騒動を、新米医世良の目を通して描かれる。
「チーム・バチスタの栄光」で主役となる田口は研修学生として登場するし、田口のパートナーである藤原看護師も婦長として登場する。
その他にも垣谷医師や猫田、花房看護師、その後「ナイチンゲールの沈黙」の歌手水落冴子の名前が登場するなど、随所に後に登場する人物たちが若かりし日の姿で登場する。
そんな遊び心に満ちている。

ドキドキするストーリーに加えて、簡単に手術ができるとたくさんの患者を救う事ができるが、逆に熟練の名医は育ちにくくなるといった問題もしっかり盛り込んでいる。
ただ手術の腕のいいだけの医師渡海を佐伯教授は、「あれは医者ではなく、術者だ」と断じる。
患者の事を考えてくれるのが良い医師なのか、それとも腕がいいのが良い医師なのか、そんな問題も考えさせてくれる。

薄い文庫本はわざわざ上下巻に分ける事もないのだろうと思うのだが、出版業界は医者よりも算術だからやむを得ないのかもしれない。
一連のシリーズを読んでいるなら、押さえておきたい一冊である・・・



ブラックペアン1988(上) (講談社文庫)

ブラックペアン1988(上) (講談社文庫)

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/12/15
  • メディア: 文庫




ブラックペアン1988(下) (講談社文庫)

ブラックペアン1988(下) (講談社文庫)

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/12/15
  • メディア: 文庫



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2010年09月09日

【新・ニッポン開国論】丹羽宇一朗

     
序章 リーダーの品格を問う
1章 「オンリーワン」なんて言い訳だ
2章 クルマザ、語り場を取り戻せ
3章 世界に目を開き、飛翔せよ
4章 再び日本に日は昇る

「負けてたまるか!若者のための仕事論」に続く元伊藤忠商事社長で中国大使の丹羽宇一朗氏の一冊。
実は氏は日経ビジネスにコラムを持っていて(最後のページに載っている)、その記事をまとめたのが本誌である。
歯切れよく、世の中の問題について意見を述べてくれている。

まず目についたのが、「オンリーワン」の否定だ。
ナンバーワンを目指すからこそ、鍛えられ成長するのだという。
最近は「ブルーオーシャン」など競争を避け、独自のフィールドで無競争で勝つ事を良しとするブームがある。
「レッドオーシャン」で血みどろの争いをするのは愚かだ、と。

しかしながら、商社はまさにレッドオーシャンの競争の中で生き抜かなければならない。
まさにそういう感覚で育ってきた著者ならではの見解だ。
どちらがいいという事もない。
どちらにもそれぞれもっともな言い分がある。

2章ではコミュニケーションの重要性が語られる。
これは言うまでもない。
主にリーダーとしての心得が語られている。
不祥事が発覚した時にどのような対応をとるべきか。
リーダーの本来の役目は私欲をおさえる事、辞めるのだけが責任の取り方ではない、おかしいと思う事を堂々と言える雰囲気作りが大切、そんな論旨は明確でわかりやすい。

3章では日本の現状への苦言。
現在ニュースとなって流れているような諸々を論じて行く。
著者のような立場になると様々に見えてくるこの国の矛盾というものがある。
税金の使い道(特に基金)、介護無策、超ドメスティックな政治などその主張はどれも「そうだ」と頷くものばかり。
議員と官僚を半分に、という提案には力を込めて賛同したくなる。

4章では未来への提言。
衰退は食い止められるとして、そのための方法である。
農業への期待、中流層の維持、地球規模の視点を持つ事、途上国支援。
株式による相続の無税化など株価上昇につながるもので、なるほどなアイディアである。

歯切れのよいテンポで読みやすく、視野が広がる思いがする。
立場的にいろいろな情報が入ってくるのだろうが、こういう人にはもっといろいろ発信してもらいたいものである。
中国大使としてどんな活躍をされるのか。
注目していきたいと思う。



新・ニッポン開国論

新・ニッポン開国論

  • 作者: 丹羽宇一郎
  • 出版社/メーカー: 日経BP出版センター
  • 発売日: 2010/03/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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2010年09月03日

【負けてたまるか!若者のための仕事論】丹羽宇一郎

     
著者は元伊藤忠商事社長。
つい最近民間人として中国大使に任命されて話題となった人物である。
タイトルにある通り、本来は若者のために書かれた一冊である。
ある勉強会の課題図書として読む事になった。

全体の構成は3つに分かれている。
第一章は「人は仕事で磨かれる」。
至る所で目にするセリフであるが、まさにその通り。
実は個人的にこの事は若い頃にはわからなかった。
それゆえに遠回りをした気がする。

若い頃は公私ともに大事なのであるが、寸暇を惜しんで働く時期があってもいい。
著者が自らの体験を元にして語る内容は興味深い。
一度だけ嘘をついて嫌な経験をした事。
つまらない仕事に嫌気がさして辞めようと思った事。
DNAのランプが灯るまで努力せよ。
今となってはこうした言葉は一つ一つスムーズに心に入ってくる。

そして第2章では読書の大切さが語られる。
「人は本で磨かれる」と本を読む事の効用が語られる。
本を読んでゴルフがシングルになったそうだが、そこまではいかなくても確かにいろいろな効果はある。
「メモしなければ感動も忘れてしまう」という部分も納得だ。
また同じ本でも時々によって得られるものも異なる。
昔読んだ本を読み返すと、以前とは違うところで感じ入る事があるというが、まさにそうだろう。

最後は「人は人で磨かれる」。
忘れられない上司の話があり、人生最大のピンチを救ってくれた「一切隠し事はするな」という教え。
「黒い嘘」と「白い嘘」。
「自分の評価は他人が決める」という事。
著者がその時その時経験した事が生きた言葉で語られる。
「人は北風に向かって歩くことをしなければ強くなれない」という言葉には感銘を受ける。

こういう本はやっぱり若い時に読んでおきたかったと思う。
この本を手に取る若者はそれだけで幸運といえるだろう。



負けてたまるか! 若者のための仕事論 (朝日新書)

負けてたまるか! 若者のための仕事論 (朝日新書)

  • 作者: 丹羽 宇一郎
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2010/04/13
  • メディア: 新書



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2010年09月02日

【モンスター】百田尚樹

     
百田尚樹の待望の新刊。
と言っても時間的には 「リング」の方が新しいようではある。

今回はまた趣向が異なる。
「永遠の0」とも 「BOX!」とも 「風の中のマリア」とも違う。
こうしていろいろなジャンルをまたにかけられるのも凄い事だ。

主人公はなんと絶世の不美人田淵和子。
その顔はブルドッグさながらというから、女性でそれだとちょっと可哀そうである。
そして、和子はまさにその容姿ゆえに不遇な人生を送る。
友達もなく、孤独なまま俯いて暮らす日々。
当然恋人などできるわけもなく、勇気を奮って憧れの人に渡したマフラーも野良犬に巻かれているのを見つける始末。

勉強に精を出して資格を取っても、就職面接ではことごとく落とされる。
ようやく就職できた工場では、中卒の子やおばさんに交じって働く。
親にも見放され、このまま人生を終わるのかと思った彼女はある時、整形に出会う。
お金を作ろうと風俗で働く決意をするも、ここでも片っ端から断られる。
身を落とす事もできない辛さだが、なんとかSM店に潜り込み、必死で働きお金を作る。
そこから彼女の人生が劇的に変わっていく。

やがて誰もが振り向き、視線が釘付けとなるほどの美人鈴原未帆として新たな人生を生き始めた和子は、それまでと一新した世界に生きる事になる。
すれ違う男性の目を見ると必ず視線が会う。
店に入ってもサービスが違う。
正当なクレームでさえ取り合ってもらえなかったのに、理不尽と思えるようなクレームも聞いてもらえる。
もちろん、男たちもすり寄ってくるし、ちょっと微笑みかけるだけでみんな有頂天になる。

二つの人生を対比して物語は進む。
そうして読みながら思う事は、やはり美人は得だという事は事実なんだろうと思うことだ。
「美女と野獣」を始めとして物語のヒロインはみんな美人、美人でなければヒロインになれないという指摘はまさにその通り。

面白かったのは、和子の中学時代の教師のセリフだ。
「犬でも小さい時から可愛い可愛いと大事に育てられたら、性格のいい犬になる。しかし、殴られたりいじめられたりした犬はめちゃくちゃ性格が悪くなる。性格と心は一致するのだ。」
そしてその言葉は、女性の美しさは顔だけで決まるものではないと必死に信じようとしていた和子の心を砕く。

こうして、女性にとっての美しさとはということをとことん考えさせてくれる。
ある意味哲学的な本である。
男は女を顔だけでは選ばない、と誰もが思う。
しかし、第一印象は顔だし、それがその後の印象のかなりの部分に影響する事も確かだ。
和子をバカにし、未帆に媚びへつらう男たちを笑いたくなるが、それは鏡に映った自分の姿かもしれない。
美しさとは、と思わず考えさせられる。

和子と未帆と二つの人生がラストで交錯する。
それはちょっと切なくて温かくもある。
ハッピーエンドと考えたいラストである。
う〜ん、これもいい本だと思わず唸ってしまった・・・



モンスター

モンスター

  • 作者: 百田 尚樹
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2010/03/25
  • メディア: 単行本



posted by HH at 22:50| Comment(1) | TrackBack(2) | 百田尚樹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする