2013年10月26日

【間抜けの構造】ビートたけし



第1章 間抜けなやつら
第2章 “間”を制するもの、笑いを制す−漫才の“間”
第3章 お辞儀のきれいな人に落語の下手な人はいない−落語の“間”
第4章 司会者の“間”を盗め−テレビの“間”
第5章 いかに相手の“間”を外すか−スポーツ・芸術の“間”
第6章 映画は“間”の芸術である−映画の“間”
第7章 “間”の功罪−日本人の“間”
第8章 死んで永遠の“間”を生きる−人生の“間”

ご存知ビートたけしの著書。
タイトルに興味を惹かれて、手に取った一冊。
漫才師として、そして映画監督として大成功している著者だけに、そこに独特の“間”理論のようなものがあるのではないか、とは容易に想像できる。
そんな“間”の一端を知りたかったと言える。

改めて考えてみると、“間”というのは難しい。
およそ人と人の関係においては、常に“間”というものがある。
それを言葉で表せというのも難しいと感じるところである。
よく「間抜け」という言葉が使われる。
冒頭出てくるのは、そんな間抜けの例。

一般的な間抜けの話より、たけしの弟子の話が面白い。
思わず噴き出してしまったから、電車の中で読む時は要注意だ。
漫才、落語、テレビとお笑い関係にはやっぱり“間”が重要。
されど相変わらず言葉で説明されてもピンとこない。

最後まで読んでも結局、“間”の事はよくわからない。
どういう経緯で、こういうタイトルの本を執筆する事になったのかはわからないが、肝心の“間”の話はどうもよくわからなかった。

ただし、ではこの本がつまらないかと言えばそうではない。
冒頭の弟子の話、かつてのツービート時代の話、それからたけしを取り巻く人たちとのエピソードなどは興味深い。
特に映画関係の話は、一段興味深く読んだ。
同じお笑い系のタレントの松本人志が映画を作っているが、たけしの映画とは比べるべくもなくつまらない。
そんな理由が垣間見える。

“間”などというタイトルにとらわれず、ただのエッセーとでも認識して読めば面白い一冊だと言えるだろう・・・
    
   
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2013年10月22日

【勝ち続ける意志力】梅原大吾



第1章 そして、世界一になった
第2章 99.9%の人は勝ち続けられない
第3章 ゲームと絶望と麻雀と介護
第4章 目的と目標は違う
第5章 ゲームに感謝

著者は、日本人で初めて“プロ・ゲーマー”になった、格闘ゲームの世界チャンピオンである。
ここで言う格闘ゲームとは、ゲームセンターによくある対戦型のゲームである。
ちなみに私は一度もやった事がない。

今は懐かしいファミコン“スーパーマリオブラザーズ”でゲームの世界に入り、やがてゲームセンターに足を運ぶようになる。
親から見れば顔をしかめたくなるような子供だが、それなりにコンプレックスもあったと言う。
友達がみなスポーツや勉強に向かう中、人生の目標を見出せず、鬱屈した日々を送ったようである。

そして、持てるエネルギーをゲームにぶつけると決意。
そしてゲームの世界にのめり込んでいく。
「対戦相手が10時間やるなら、僕は30時間やる。相手が100時間やるなら、300時間やる」
そんな覚悟だから、強くなる。
そして17歳で、サンフランシスコで開催された世界大会で優勝する。

単なる「世界チャンピオンになりました」というだけなら、この本もそんなに面白くない。
この本の、というか著者の凄いのはその勝負哲学。
「勝つのは簡単、だが勝ち続けるのは難しい」
「自分の好きなジャンルで安易な道を選ぶ事は考えられない」
(いわゆる攻略本に載っているような安易な勝つテクニックはたとえ負けても使わない)
(大事なのは)「新しい戦術を生みだす努力であり、発見に必要なノウハウ」(だから真似されても気にしない)
「アンフェアな事は一切しない・・・相手を弱くする事よりも、自分が強くなる事の方が大事」
「セオリーに頼らず、セオリーを進化させる」
(真似できない強さとは)「すべての可能性を試した果てにあるもの」

書き出していったらキリがない。
そんな世界一の男も、一時ゲームから離れる。
そして麻雀の世界に進むが、(このあたりも世の親たちは顔をしかめるだろう)そこでもトップレベルの実力をつけたと言う。
やはりタダ者ではない。
そして次に介護の世界に入って真面目に働くが、またゲームの世界に戻ってくる。
正直言って自分の子供に歩ませたいと思う人生ではない。
そして再び世界チャンピオンに返り咲く。

「自分を痛めつけるだけの努力はしてはいけない」
「大切なのは量ではなく質」
「大会における勝利は目標の一つとしてはいいかもしれないが、目的であってはいけない」
「個々の試合の勝ちには大きな喜びを見出さない。喜びは日々の練習にこそ感じたい」
(自分にとっての努力の適量は)「その努力を10年続けられるか」
「先生はどこにでもいる」
「全盛期はいま、今が一番でないなら、プロを名乗るべきではない」

ページをめくるごとに、唸らされてしまう。
道を極めた男の言葉は重い。
自分はそんな言葉を一つでも持っているだろうか。
プロのサラリーマンと自信を持って言えるだろうか。
そんな事を考えさせられてしまった。
一読の価値ある熱い一冊である・・・
    
    
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2013年10月19日

【メリットの法則】奥田健次



第1章 その行動をするのはなぜ?
第2章 行動に影響を与えるメカニズム(基本形)
第3章 行動がエスカレートしたり、叱られても直らないのはなぜ?
第4章 行動に影響を与えるメカニズム(応用形)
第5章 行動は見た目よりも機能が大事
第6章 日常のありふれた行動も

著者は、専門行動療法士、臨床心理士であり、大学で教える一方、発達障害・自閉症・不登校などの問題解決を行い、特に子供の問題行動の改善を行う事から、「子育てブラックジャック」と呼ばれているらしい。
大変、興味深い方である。

そんな方のこの著書は、サブタイトルに「行動分析学・実践編」とある通り、人の様々な行動の裏にあるものを理論的に解説したものである。
冒頭のある2歳児を扱ったエピソードが、この本の内容を象徴している。
アキラくんというその子は、言葉も話せず一日中奇声を上げている。
その数一日58回。

奇声を上げると、お母さんが抱っこして優しくする。
そこに目をつけた著者は、奇声を上げたらお母さんと引き離した。
そして逆に静かに遊んでいる時に、お母さんが優しく抱きしめるようにした。
すると一週間で奇声の数は一日4回に激減し、2ヶ月目以降奇声を上げる事はなくなった。
アキラくんにとって奇声を上げる事は、お母さんに優しくしてもらうメリットが得られる行動だったのである。

弱音を吐くと、周りが同情してくれる。
だから、弱音を吐く事が心地良くなる。
人は、ある行動の原因を考える時、“行動の前”に着目するが、実は“行動の後”が鍵だったりする。
何らかのメリットが得られるから、その行動を取っていたりするのである。

何かの行動の後、それも“直後”が重要で、すぐに抱きしめてもらえるからアキラくんは奇声を上げた。
しかし、ジムに行ってもすぐには痩せない。
ケーキを食べてもすぐに太らない。
だからダイエットが続かない。
食べてすぐ2キロ太るケーキなら、絶対に食べないで済ませられる。

一度痛い目にあっても、やがて同じ失敗を繰り返す。
うっかりデータを消去してしまい、その後はこまめに保存するようになる。
そんな日常の何気ない行動も、著者はきちんと説明してくれる。
それらの話も十分面白いし、不登校3兄弟を治した実例なども個人的には興味深かった。

人間の行動を明快に解説してくれる行動分析学。
こうした話が好きな人には一読を勧めたい一冊である。
    
   
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2013年10月13日

【社長は少しバカがいい】鈴木喬



第1章 社長は社長をやれ。
第2章 社長はカッコつけるな。
第3章 社長は「人間」を知り尽くせ。
第4章 社長は心意気をもて。

著者は現エステー株式会社の会長。
サブタイトルに「乱世を生き抜くリーダーの鉄則」とあるが、自らの経営歴を語りつつ、リーダーとしての社長について語った一冊である。

もともとエステー鰍ヘ、父と兄が創業して経営していた会社なのだそうである。
戦中・戦後、著者が小学生の頃からすでに家業を手伝っていたという。
そして大学卒業後は日本生命に勤務。
法人営業部を立ち上げるなどの活躍をし、エステー鰍ノ入社したという。
日本生命での経歴からしても、“タダ者ではない”事を感じさせられる。

そんな著者がエステーに入社した頃から、社内は停滞していたようである。
そして社長就任後、一気に大ナタを振るう。
13人いた役員を減らし、860あった商品アイテムを300に減らし、財務を圧迫していた在庫を処分させる。
抵抗もかなりあったらしいが、強引に押し切っていく。

競合が仕掛けた安値競争には乗らないと判断し、年間60あった新製品も一つに絞る。
みんなで協議していたら、たぶん結論など出なかったのであろう。
ほぼ独裁者としての社長が、鶴の一声で決めたからできたと言える。
そして出来上がった新商品「消臭ポット」。
大胆なCM投資もあり、この新商品は大ヒットする。
名前もCMのアウトラインもすべて著者が考えたと言う。
これで社内の社長を見る目が変わる。

アイディアだけではイノベーションは起きないと著者は説く。
そこには権力が伴わなければならない。
スティーブ・ジョブズがその好例だと。
自らをチーフ・イノベーターと称する著者は、社長は独裁者で良いのだと主張する。
それを裏付ける各エピソードは実に痛快である。

各章のタイトルを追うだけでも、著者の気持ちが伝わってくる。
・社長は高く旗を掲げろ
・社長はバカになって「本気」を伝えろ
・あえてカド番に立ってクソ度胸を出せ
・経営は歴史に学べ
・社長は大ボラを吹け
・「運」と「勘」と「度胸」を磨け
・社長は綺麗事を言うな
・暴走できるくらいの権力を持て
・まず恐れられろ。慕われるのは、その後だ
・社長は常に「最悪」を考えろ
・社長は「常識」をひっくり返せ
・社長は「営業のプロ」であれ
・数字から「現実」をつかみ出せ
・働き一両、考え五両、見切り千両
・反省はするな、よく寝ろ
・会社には「シンボル」が必要だ
・バカでなくて大将が務まるか
・社長は群れるな、逆を行け
・いつでも顔を高いところに向ける
・変わり続けなければ、生き残れない

語られるエピソードの合間合間の一言も実に為になる。
「運も実力のうちなんて言うが、〜略〜運こそ実力なのだ。〜略〜運のないヤツっていうのは口ばかりとがらせて理屈ばかり言ってるね。」
「大事なのはメンタルタフネスだ」
「大切なのは心意気を胸に行動を起こす事」
「畢竟、経営は心意気だ」

痛快な語り口。
自伝として読んでも面白いし、経営の勉強にもなるかもしれない。
「経営は心意気」
良い言葉だと思う。

    
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2013年10月06日

【コブラ】フレデリック・フォーサイス



原題:The Cobra
第一部:蜷局(とぐろ)
第二部:威嚇
第三部:攻撃
第四部:猛毒

今なお、現役で健在。
フレデリック・フォーサイスの最新作。
衝撃的だった『ジャッカルの日 』以来30年超、ほとんどの著作を読んでいるが、裏切られた事はない。
いまだに新作が出る事が嬉しい限りである。

これまでと同様、本作も現実の世界の現実の問題をベースに物語が語られる。
今回はコカインの世界。
冒頭、ある少年の薬物中毒死に心を動かされたアメリカ大統領が、コカイン撲滅のための極秘作戦を指示する。

作戦指令を受け、具体策に入る段階で任務を任されたのは、元CIA高官にして工作員のポール・デヴロー。
綽名はコブラ。
この物語の主人公である。

そしてそのコブラが、作戦遂行にあたって右腕に指名したのが、弁護士にして賞金稼ぎのキャルヴィン・デクスター。
通称は“アベンジャー”。
とくると、前作 「アベンジャー」を思い出すが、この二人、前作でも“共演”しているのである。
主役を交代しての再登場というわけである。

コブラが計画を立案し、アベンジャーがそれを遂行していく形で物語は進む。
緻密な取材に裏付けされたストーリーは、迫力満点。
コカインは、コロンビア・ペルー・ボリビアで生産されているが、純粋コカインを精製し販売する段階になるとほぼコロンビア1国で生産されているのだというが、こんな知識も自然と身につく。

コロンビアで精製されたコカインが、どんなルートで先進国に“輸出”されるのか。
先進国では、当然当局によって摘発努力が続けられているが、どんな問題点があるのか。
そんな事もわかってくる。
周到な準備期間を経て、コカイン撲滅作戦がスタートする。

実際にやったら効果はあるだろうに、と例によってリアリティ溢れる展開にそんな感想を持つ。
主人公はコブラとされているが、実際読んでいくと、コブラが主人公なのか、アベンジャーなのか微妙なところでもある。
そしてフォーサイスらしい結末。

次回作はあるのだろうか。
まだまだ読んでみたいと思わせられる作家である・・・

   
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2013年10月03日

【スタンフォードの自分を変える教室】ケリー・マクゴニガル



原題:The Willpower Instinct/Based on a wildly popular course at Stanford University
第1章 やる力、やらない力、望む力
第2章 意志力の本能
第3章 疲れていると抵抗できない
第4章 罪のライセンス
第5章 脳が大きなウソをつく
第6章 どうにでもなれ
第7章 将来を売りとばす
第8章 感染した!
第9章 この章は読まないで
第10章 おわりに

著者はスタンフォード大学の心理学者。
写真を見るとかなりの美女でもある。
そんな著者が、「意志力を磨けば、人生が変わる」として、スタンフォード大学で行っている講義を書籍化したものである。
「意志力の科学」という名のその講座は、大人気を博しているという。

何かをやり遂げようとする時、欠かせないのが意志力。
それには「やる力」「やらない力」「望む力」という3つの力があるという。
思考・感情・行動のそれぞれをコントロールしようとする複数の自己のせめぎ合い。
それが人間の脳の働き。
意志力を強めるには、自己認識と自己コントロールのシステムを強化する必要がある。

意志力をてきめんに高めるのに良いのは、呼吸のペースを1分間に4回から6回までに抑えることという。
確かに、深呼吸すれば心は落ち着く。
そしてエクササイズを加えれば、さらに自己コントロール機能が上がる。
どんなエクササイズをどのくらいやれば良いのか、それを決めるのは自分自身。
そして睡眠。

しかし疲れていると、誘惑に対する抵抗感は落ちてしまう。
そして、「良い事をすると、悪い事をしたくなる」。
「頑張ったご褒美」という甘い囁き・・・
メニューにヘルシーなサラダが載っていると、なぜか太りそうなモノを頼んでしまう。
「あとで取り返せる」と思う心の働き・・・

ストレスを感じると、脳はそれを発散させようと気分直しのチョコレートケーキへと向かわせる。
タバコの警告表示がかえって喫煙を増加させる。
明日の大きな報酬より目の前の報酬に飛び着いてしまう。
肥満が広まるように、怠惰な意志は人から人へと感染する。
こうした例をわかりやすく解説してくれる。

そして合わせてその対処策。
「未来に行って『将来の自分』に合う」という対応策は、自分に効果がありそうである。
お手本になる人を求めても良いし、周りに何かを宣言してもいい。
何かを「やらない」ようにするより、形を変えて何かを「やる」ようにするという方法も気に入った。
それは例えば、「遅刻をしない」ではなく、「5分前に到着する」というものである。

個人的には意志力はかなりのモノだと思っていたが、「意志力」を化学的に説明し、弱い人にも強くするように導く方法は、なかなか面白い。
講座が人気講座になるというのも頷ける。
アメリカの大学には、書籍化されるような面白い講座が多い。
できれば直接参加してみたいものである。
(英語の壁が大きいが・・・)
それが叶わぬうちは、せめて本だけでもエッセンスを楽しみたい。
そんな楽しみを与えてくれる一冊である。

  
ケリー・マクゴニガル.jpg
   
   
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2013年10月01日

【投資で一番大切な20の教え】ハワード・マークス



1 二次的思考をめぐらす
2 市場の効率性(とその限界)を理解する
3 バリュー投資を行う
4 価格と価値の関係性に目を向ける
5 リスクを理解する
6 リスクを認識する
7 リスクをコントロールする
8 サイクルに注意を向ける
9 振り子を意識する
10 心理的要因の悪影響をかわす
11 逆張りをする
12 掘り出し物を見つける
13 我慢強くチャンスを待つ
14 無知を知る
15 今どこにいるのかを感じ取る
16 運の影響力を認識する
17 ディフェンシブに投資する
18 落とし穴を避ける
19 付加価値を生み出す
20 すべての極意をまとめて実践する

著者は、ロサンゼルスを拠点とする投資会社オークツリー・キャピタル・マネジメントの会長兼共同創業者。
その著者が、過去20年にわたって顧客向けレターを発信しており、そのエッセンスを一冊にまとめたのが本書である。
世界一の投資家ウォーレン・バフェットも推奨という事で、興味を持って手に取った次第・・・

読み始めると、すぐに核心に触れてくる。
「一次思考より二次思考」
一次思考とは、「この企業は減益になると思うから売りだ」と考える事。
二次思考とは、「減益幅は周りが予想しているより小さい。予想より良い業績が発表されて株価は上昇するだろうから買いだ」と考える事。
人の行く裏を行かなければ、手にする利益も人並みとなる。

タイトルに「20の教え」とあるが、大上段に構えた金言が並ぶ訳ではない。
時として、それは非常にわかりやすい喩えで説明される。
「どのゲームにもカモはいる。45分経っても誰かわからなければ自分こそがカモだ」
「あそこに落ちているのは10ドル札では?」という学生に教授は答える。
「いや、そんなわけはない。もし10ドル札なら誰かが拾ってしまっているはずだ」
笑いそうになって、ふと気をつけてみたくなる。

投資につきもののリスク。
それに対する説明も多い。
「投資家が強気になるほど懸念すべき材料は増える。反対に投資家が不安を募らせリスク回避姿勢を強めれば〜リスクは低下する」
「すぐれた投資家は、リターンを生みだす能力と少なくとも同じくらいリスクをコントロールする能力を持っている」

大衆心理にも長けている。
「まず先見の明ある一握りの人が状況がよくなると考え始める。
次に多くの人が実際に状況が良くなっている事に気づく。
最後にすべての人が状況が永遠に良くなり続けると思い込む」
こうして、逃げ遅れた多数の人が骸を晒すと言うわけである。

リスクを恐れてばかりでもいけないが、盲信もいけない。
それは金融危機の時に、かつては安全の代名詞のようであった住宅ローンが、住宅ローン担保証券の登場で、やがて崩壊へと繋がった例で説明される。
「恐怖心を持って投資せよ」との言葉は、しっかりと意識したいと思うところである。

固い事は固いのであるが、大事なエッセンスが詰まっている。
一度読んで終わりというわけではなく、(投資をする人なら)手元に置いて何度でも眺めたいところである。
バフェットが推奨する訳を、しっかりと認識したいと思う一冊である・・・

     
posted by HH at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融・経済・株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする