2019年11月21日

【オールブラックス圧倒的勝利のマインドセット】今泉清 読書日記1094



《目次》
第1章 フィールドで体感した「勝利」のイノベーション
第2章 頂点に立つ男たちの「凡事徹底」というポリシー
第3章 [貢献]勝ちたければ、あえて組織の歯車になれ
第4章 [リーダーシップ]ラグビーのヒーローは、自己を犠牲にできるプレーヤーである
第5章 [コミュニケーション]粘り強く意思を交換せよ
第6章 [戦略]圧倒的な準備で、貪欲に勝利を求める
第7章[マインドセット]「無死の心」がビッグプレーを生み出す

 著者はラグビーの往年の名選手。早稲田大学の現役時代はよくテレビでプレーを観ていたものである。ラグビーのW杯が日本で開催され、予想外の人気を博していまだに余韻に浸る中であるが、そんな中でブームに便乗したかの如きタイトルの本であり、タイトルだけで判断するなら絶対に手にしなかったであろう。それを手にしたのは、まさに著者が今泉清その人であったからである。

 著者は、早稲田の現役時代にオールブラックスのコーチに指導を受けたことをはじめとして、卒業後にはニュージーランドに留学もしていたという。そして自身が経験したオールブラックスの様々なことをビジネスにも通じるエッセンスとして紹介しているのが本書である。その内容は、ラグビーファンとしてもまたビジネスマンとしても興味深いものである。

 オールブラックスの強さの秘訣の1つは、「当たり前のことを愚直にやりきる凡事徹底」だという。パス、キャッチング、キック、タックルなどの基本スキルに徹底して磨きをかけるのだとか。これはラグビーをやる上でも大変参考になる。そして各人が意識しているのは、「勝つために自分の持っているスキルをいかにチームプレーに適合させるか」だという。自分だけとにかく頑張るというスタンスではないようである。

 基本はラグビーの試合に臨むスタンスであるが、ビジネスにも通じる考え方がいろいろと紹介される。
1. 自分が活かされたいと思うならば、まずは周りを活かす
2. ハードワークが成功のもと、努力は裏切らない
3. 絶対的な目標を持てば、ハードワークがハードワークに感じなくなる
4. 有言実行、リーダーが自ら手本を示す

 特に「キャプテン」と「リーダー」の違いが目からウロコである。すなわち、「キャプテン」はチームに1人だが、「リーダー」は誰がなってもいいということ。いつでもリーダーを引き受けられる、そういう準備を全員が整えていることでチームは最終的なゴール=勝利へと導かれていくとする。確かにその通りだと思う。

1. 指示されたメニューを受け身にただ寡黙にやる練習、目的も定めずに根性でやる練習はなんの意味もない
2. 強いチームは対話から生まれる
3. 自分の意見をはっきり主張しないと周りから評価も信頼も得られない
4. Under-Standなコミュニケーション
 Under-Standとは、まさに下から目線とでもいうべきものであろうか、うまいことを言うなと思う。

1. 論理的に筋道を立てて自分の持っている情報を相手と交換するコミュニケーション
2. できない理由でなく、できる理由を探せ
3. チームメイトを尊重できない人間はいざという勝負どころでチームに貢献できない
4. 型があるから型破りができる、型がなければかたなし

 技術論は少なく、コミュニケーションや考え方の説明が大半である。そしてタイトルにある「マインドセット」とは、「ものの見方や考え方の基本的な枠組み」だとする。これはビジネスにおいても最も根本的なことだと思う。個人的にはこれに「パッション」と「創意工夫」がビジネスマンの三種の神器だと思う。

 ラグビーの本であるかのようなタイトルだが、ビジネスにも十二分に通じる考え方が記されている。ラグビーファンならずとも、ビジネスマンにとっても有意義な一冊である・・・


posted by HH at 00:00| 東京 ☁| Comment(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする