2020年03月18日

【丸亀製麵はなぜNo.1になれたのか?−非効率の極め方と正しいムダのなくし方−】小野 正誉 読書日記1133



《目次》
序章 丸亀製麺はなぜナンバー1ブランドになれたのか?
第1章 丸亀製麺はなぜセントラルキッチンをつくらないのか――非効率のススメ
第2章 丸亀製麺はなぜ値下げ競争に巻き込まれないのか――競争しないで勝つ方法
第3章 丸亀製麺の羽田空港店はなぜ驚異的な売上なのか――正しいムダのなくし方
第4章 与えて、任せて、人は育つ――失敗を愛する人」を育てる
第5章 成長企業のトップはここが違う――小心者こそ成功する
第6章 丸亀製麺はなぜ海外で日本の味にこだわらないのか――違和感を活かす

 今やあちこちにできている感のある丸亀製麺。確かに美味しいと思うし、不思議ではない。そんな丸亀製麺の秘密が書かれているのだとしたら興味深いところ。そんな次第で手にした一冊。著者は丸亀製麺の社長秘書を務める方である。

 丸亀製麺はもともと創業者の粟田氏が開業したわずか8坪の焼き鳥屋がルーツだという。それが讃岐うどんに目をつけ、事業展開して今や国内外に1,500店舗。年商904億円だそうである。これはうどん業界では2位のはなまるうどんの480店舗、年商270億円に圧倒的な差をつけてのダントツ1位だという。その成功の秘訣は「他社との競争を重視しなかったこと」が最も大きな理由だとする。これは見習いたい。

 焼き鳥店の時にイマドキ風の店舗を作って一時の成功を得たが、すぐに競合店が出現。この経験から「奇をてらったことは真似される」と実感。商売の王道路線を進む重要性を痛感。それはすなわち、「大衆性」「普遍性」「小商圏対応」の中で差別化を図る道筋を見つけることである。こういうことを自分の商売でも考えているだろうかと思うと、そこまではできていない。当たり前だが、「考える経営」は重要である。

 店舗には製麺機を設置し、店舗にて製麺を行う。通常チェーン店ではセントラルキッチン方式が行われているが、機械の分店舗スペースが減ってしまう。非効率であるが、この非効率を極めることが勝因だという。行き過ぎた効率化は人間味をなくすとし、中高年スタッフを多く採用する。中高年スタッフは何よりも経験豊富で社員教育の必要がない。マニュアルでガチガチに縛らないのも大事で、マニュアルで細かく定めすぎると、「覚えた通りにやればいい」という意識になってしまうという。

 既存客を徹底的に大切にするというのも好感を持てるところ。そのためにもマニュアルではなく、目の前のお客様を見て臨機応変に対応することを重視する。「この店でいい」ではダメで、「この店がいい」になるにはそういうことが大事。非効率は店舗を増やす方法にも当てまり、一店舗ずつ丁寧に育てていく方法をとる。1,000×1ではなく、1×1,000という考え方もなるほどである。「大きな幸せを提供することはできなくても、小さな幸せを作るぐらいなら誰でもできる」という考え方は、暖かみあふれるものである。

 商売となるとどうしても競合が目に入る。あそこがなければお客様はウチに来るという考え方だが、それがそもそもの間違い。「お客様は来ない」のが当たり前であり、来てもらうにはどうするべきなのか。それにはライバルではなくお客様を見なければいけない。常識破りの発想が大事だと言うが、その「常識」が怪しいのかもしれない。粟田社長は「違和感」を大事にしているという。新しいものが生まれて来るときにはいつも違和感があるというが、これも常識破りの発想に通じるのだろう。

 ずいぶんと人気があるのは知っていたが、普段積極的に利用しているわけではないのでちょっと驚いたというところ。改めて今度行ってみたいという気になった。業種は違えど商売として相通じるところも多々ある。大いに参考にしたい一冊である・・・












posted by HH at 00:00| 東京 🌁| Comment(0) | ビジネス/企業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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