2020年07月01日

【倒産寸前から25の修羅場を乗り切った社長の全ノウハウ】近藤宣之 読書日記1166



《目次》
プロローグ
1上場企業破綻の修羅場
2リストラの修羅場
3経営者不在の修羅場
4いきなり再建を任される修羅場
5トップダウンの修羅場
6債務超過の修羅場
7全社員反対の修羅場
8不良在庫の修羅場
9先払いの資金ショートの修羅場
10円高・円安「為替変動」の修羅場
11ある日突然、契約解除の修羅場
12退職金の修羅場
13株式取得の修羅場
14独立の修羅場
15返済の修羅場
16個人保証の修羅場
17銀行交渉の修羅場
18決算期の修羅場
19値決めの修羅場
20犯罪未遂の修羅場
21倒産目前の修羅場
22下請け、孫請けの修羅場
23新規事業の修羅場
24自腹社長の修羅場
25健康の修羅場
エピローグ
巻末プレミアム 修羅場経営者が体得した「お金の哲学」

 著者は、日本レーザーという会社の社長。以前、『ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み』という本を読んでいたが、同一の著者だとはこの本を手に取るまで気がつかなかった。あくまでもタイトルに惹かれて手にした一冊である。

 前著にも書かれていたが、著者はもともと日本レーザーの親会社であった日本電子(株)に入社し、当時債務超過1億8,000万円、赤字が常態化していた日本レーザーに立て直しのために出向してくる。そこから目の前に横たわる苦難を「修羅場」と称して1つ1つ解説していく。前著でも触れられていたが、著者が会社経営の原理原則と考えるのが以下の2つ。
1. 「人を大切にする経営」の実践こそ会社を成長させるたった1つの方法
2. 「人を大切にする経営」を実践するには会社を絶対に赤字にしてはならない
上記の2は特にそう思う。

 経営者が負うべき最大の責任とは雇用を守ることとする。著者が会社を経営する目的は、雇用を守り、社員とその家族を幸せにすることとする。このあたりは創業社長とは感覚が異なるかもしれない。「どうやるか」の経営ではなく、「どうあるべきか」の経営を心掛けているから、経営者としての「あり方」「理想」「理念」を明確に持つことが大切と語る。「あり方が変わればその後の行動が自ずと変わる」という言葉はなるほどと思わされる。

 興味があったのは、会社の再建。まず必要なのが、「社長の強いリーダーシップ」。特に再建1年目は、トップダウンによる厳しい改革しかないとする。会社を立て直すには、「先にP/L」「後にB/S」。利益を出せるようになれば、不良資産も償却できる。また、再建に乗り込んだあとは、まず「調査」「観察」「ヒアリング」。これは誰でもわかる簡単な原則。だが、実行するのは大変だと思う。若い頃から自腹を切った飲み会を開いていたらしいが、これで社員の本音を引き出し、応援団を増やしたという。

 著者はあまりノウハウを語らない。むしろ精神論的な話が主流。実践したことは、特別なことはそれほどあるようには思えない。「修羅場」と称しているが、どちらかと言えば、『破天荒フェニックス−オンデーズ再生物語−』の方の修羅場の方が修羅場らしいと思えるくらいである。何か売りになるものということで、「修羅場」というテーマを掲げたのであろうが、こだわりすぎている感がある。

 それはそれとして、精神的な部分の考え方は参考になる。著者が毎朝潜在意識活性化トレーニングとして目に焼き付けている15項目があり、そのいくつかが目に止まった。
1. 毎朝、明るく楽しく笑顔で人に接する
2. 周りで起こることはすべて自分へのメッセージであると受け入れる
3. 嫌なことや気づき(トラブル)が起きた時にはありがとうございます
4. プラス思考
5. 良い話は伝え、自慢話は控える
6. 夢や志を高く持ち、品のある言動を心がける
7. 起こりうるあらゆる可能性を想定する
これは自分も意識してみたいと思わされる。

 上記以外にも、「ダメだと思うからダメになる」、「経営者にとって『ありえない』はありえない」というところも心に残った。比較して前著の方が心に刺さるものが多かったが、こうしたよその社長の体験談を知ることができるのも読書のいいところ。改めて他人の経験を学べるいい一冊である・・・



posted by HH at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | ビジネス/経営者の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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