2019年12月06日

【読みたいことを、書けばいい。−人生が変わるシンプルな文章術−】田中 泰延 読書日記1101



《目次》
はじめに 自分のために書くということ -書いたのに読んでもらえないあなたへ
序章 なんのために書いたか
第1章 なにを書くのか 〜ブログやSNSで書いているあなたへ〜
第2章 だれに書くのか 〜「読者を想定」しているあなたへ〜
第3章 どう書くのか 〜「つまらない人間」のあなたへ
第4章 なぜ書くのか 〜生き方を変えたいあなたへ〜
おわりに いつ書くのか。どこで書くのか。

 ブログをやっている人間は、多かれ少なかれ、何らかの形で書くことに興味を持っているのではないかと思う。そんな人間にとって、自分の考えていることを「どんな風に書けば良いのか」という疑問を持ったこともあると思う。そういう者にとって、実に興味深いタイトルであるこの本、それだけで手に取ってしまったと言える。

 著者は、学生時代に6,000冊の本を乱読し、卒業後は電通でコピーライターとして活躍し、今はフリーランスでインターネット上で文筆活動を行なっているという人物。全く知らなかったが、『街角のクリエイティブ』というサイトに映画評のコラムを持つているらしい。そんな著者が語る文章論。

 現在、ネットで読まれている文章の9割は「随筆」だと著者は語る。その随筆とは、「事象と心象が交わるところに生まれる文章」だとする。そのうち、「事象」寄りのものを書いているのが、ジヤーナリストであり研究者である。そして「心象」寄りのものを書いているのが小説家であり詩人だという。その中間がライターだとする。著者によれば、書く文章の「分野」を知っておくことは重要であり、定義をはっきりさせることも然りなのだという。

 意外なことに、ターゲットなど想定しなくていいとする。読み手など想定して書く必要はないのだとか。書いた文章を最初に読むのは間違い無く自分自身。たくさん読まれたい、ライターとして有名になりたいという思いを捨て、まずは書いた文章を自分が面白いと思えれば幸せだと気がつくべき。「他人の人生を生きてはいけない」という言葉は、大いに賛同してしまう。事実、私も別のブログをやっているが、そのターゲットは「自分だけ」である。

 つまらない人間とは何かといえば、それは「自分の内面を語る人」。物書きは「調べる」が9割9分5厘6毛であり、調べたことを並べれば、読む人が主人公になるとする。調べるのは主に一次資料に当たるべきで、それは図書館で調べるべしとする。資料を当たっていくうちに「ここは愛せる」というポイントが見つかるので、そのポイントの資料を掘るといいらしい。言葉で説明されても分かりにくいが、実際に著者の書いたブログを読むと何とくイメージがわく。

1. 感動が中心になければ書く意味がない
2. 思考の過程を披露する
3. 「起承転結」でいい
4. 貨幣と言語は同じもの
5. 書くことはたった一人のベンチャー起業
6. 書くことは生き方の問題である

 総じて言えば、「自分が読みたいことを書けば自分が楽しい。そこにテクニックは必要なく、この本で語られるのは文章テクニックではなく、「(自分が)読者としての文章術」。そんな持論の各章の合間に文章術コラムが入っている。中でも履歴書(エントリーシート)の書き方という部分などはいずれ息子にも教えたいと思わされた。「エントリーシートはキャッチコピー」。元コピーライターらしいその意見になるほどとと思わされた。

 著者も言っている通り、この本にテクニックを求めてはいけない。しかしながら、これもテクニックといえばテクニックなのかもしれないという気もする。ブログをやっている者としては、そして同じような考え方であることもあり、自分に自信を持たせてくれた一冊である・・・





posted by HH at 00:00| 東京 ☁| Comment(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: