2010年01月20日

【奇跡のリンゴ】石川拓治 読書日記34


奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録

  • 作者: 石川 拓治
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2008/07
  • メディア: 単行本




NHK番組「プロフェッショナル仕事の流儀」で取り上げられ、話題となった無農薬リンゴ農家の木村秋則氏を紹介した本である。
番組を基にしてライターの著者が補足したものである。

そもそもであるが、現在広く流通しているリンゴはもともとの野生のリンゴとはかけ離れた、人為的に改良されて現在に至る種類のものらしい。
それゆえに農薬を利用しないと木はすぐに病害虫にやられて駄目になるという。しかし、それはまた人体にも悪影響を及ぼし、木村氏の奥さんもそれに苦しんでいたという。

ふと目にした無農薬栽培。
他の作物ではうまくいったため、木村氏はリンゴでやろうと決意する。そこには奥さんへの思いがある。
ところがこれがうまくいかない。
たちまち病害虫にやられてしまって実が成らない。
ここから木村氏の壮絶な闘いが始まる。

そうして見事に無農薬リンゴが完成するまでのストーリーが描かれる。
これがまた普通の人にはできたものではない。
何年にもわたって収入はなくなり、家族は極貧生活を送る羽目になる。
普通はこんな生活は耐えられないと思う。
自分だけならともかく家族も巻き込むのである。

9年あまりもそんな生活を送り、やがて現在では美味しいばかりか、木は何年か前の台風による災害にも唯一無事に過ごし、高級レストランからも引き合いがくるほどまでになる。
自殺しようとした時に、ようやくヒントを掴むところは下手な小説よりも面白い。
それほどまでして頑張ったその努力も凄いが、それを支えた家族もまた凄い。
妻もそうだが、娘たちも妻の両親ですらそれをサポートした事が凄い。
子供が学校の鉛筆にも事欠くような状況になったら普通は家族はついていかないだろう。
そうした家族の存在も木村氏の成功とは無関係ではありえない。

切ったリンゴが2年たっても腐らないでただしぼんでいるだけ。
言葉には表せないほどの美味だという。
この本を読んで尚更そのリンゴが食べたくなってしまった。
奇跡のリンゴとそれを生み出した言葉には尽くせない努力に頭の下がる思いの一冊である・・・





posted by HH at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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