2011年07月01日

【Story Seller】伊坂幸太郎他


             
首折り男の周辺:伊坂幸太郎
プロトンの中の孤独:近藤史恵
ストーリー・セラー:有川浩
玉野五十鈴の誉れ:米澤穂信
333のテッペン:佐藤友哉
光の箱:道尾秀介
ここじゃない場所:本田孝好

7人の作家が織りなす短編集である。
テーマは別にないようである。

冒頭は伊坂幸太郎。
首をへし折って殺すという殺し屋とその殺し屋に良く似た男。
学校でいじめられている少年と、殺し屋が隣に住んでいると信じる夫婦が登場。
荒唐無稽な設定が得意の伊坂幸太郎であるが、ここではちょっと抑え気味。
最後のオチがさらりと効いている。

『プロトンの中の孤独』は自転車競技にかける男の話。
個人競技の感があるも、実はチームスポーツでもある自転車ロードレース。
ピークから力の衰えた主人公と才能ある孤独な走り屋の同僚の物語。
コンパクトにまとまっていて面白い。

タイトルでもある『ストーリーセラー』は 「フリーター家を買う」の有川浩。
才能ある作家とその夫。
夫婦愛が胸に沁み入る物語。

『玉野五十鈴の誉れ』はちょっと変わっている。
いつの時代の話なのかちょっとよくわからないが、地元の名家小栗家に君臨するお祖母さま。
男子が生まれず、失意の中で育てられた純香にあてがわれた専属女中玉野五十鈴。
奇妙な旧家の中での物語。
ちょっと背筋が寒くなるオチが何とも言えない。

『333のテッペン』は東京タワーを舞台にした物語。
でもなんだかよくわからない。
まあ短編だし、こういう話もあっていいのかもしれない。

『光の箱』は7つの話の中で、個人的には一番気に入った。
高校生の頃の淡い思い出。
久しぶりに開かれた同窓会。
別れたままの彼女に会えるだろうかと淡い期待を胸に、童話作家が故郷を訪れる。
ちょっとほのぼのとして良い感じだ。

『ここじゃない場所』は同級生がテレポートしたと信じた主人公リナの冒険談。
ちょっとどうかなと思える部分もあるが、コンパクトにまとまっている。
各人のPRとしてはこういう作家盛りだくさんの本もいいかもしれない。
この本をきっかけに道尾秀介の作品を他にも読んでみたくなった・・・


      
posted by HH at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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