2012年02月25日

【麒麟の翼】東野圭吾


     
東野圭吾の作品の代表的人物である加賀恭一郎シリーズの最新作である。
前作 「新参者」で、練馬署から日本橋署に異動になった加賀。
事件はその日本橋署管内の、まさに日本橋の橋そのものの上で起こる。

一人の男が、日本橋の中程にある二体の麒麟像が置かれた装飾柱の前で胸を刺されて倒れていた。
男はそのまま息絶え、殺人事件として捜査が行われる事になる。
事件を担当することなったのは警視庁捜査一課。
そのメンバーである松宮が、上司の指示で組む事になったのは、所轄の加賀刑事。

実はこの二人は従兄弟同士であり、 「赤い指」でもコンビを組んでいる。
加賀刑事モノはそれぞれ独立していて、どれから読んでも良さそうであるが、この流れからすると、 「赤い指」 「新参者」→本書という流れで読むと背景が一致して面白いだろう。

そして間もなく容疑者と思われる男が発見されるが、事故で意識不明の重体となる。
当事者に事情聴取ができないという状況下、刑事達の捜査は始る。
そして被害者と容疑者の家族。
それぞれの事情。

「新参者」でみせた加賀の地道な捜査が、同じ日本橋を舞台にしてここでも展開される。
地元を知り尽くした、まさに所轄のデカの仕事振りと見事な推理。
やがて浮かび上がる真実。
単なる推理モノに終わらず、登場人物たちの心情も細かく描き、人間ドラマとしても深みがある。

「顔をそむけたくなるような事件モノでないから、読んでいて面白い」とは今年75歳になる母の感想だ。
老若男女が気楽に楽しめる刑事モノと言える。
映画化もされているが、それはそれ。
加賀刑事モノは活字で楽しみたいと、個人的には思うのである・・・

     
      
posted by HH at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 東野圭吾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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