2014年06月02日

【賢者の書】喜多川泰 読書日記430



著者の作品は過去に何冊か読んだことがあるような気がしていたが、どうやら勘違いだったらしい。
「自己啓発系」の本を書いている人というイメージがあったが、考えてみれば似たような自己啓発系の本は多いから勘違いしていたのかもしれない。
「物語形式で読むうちに何かに気づいていく」というパターンの一冊である。

物語の主人公はアレックス。
妻と二人の子供がいるサラリーマンであるが、仕事はうまくいっていない。
社長が代わり、閑職に追いやられていたが、ローンも抱えているため、辞表を叩きつけるなんて真似はとてもできない。
多くのサラリーマンが、我が身の事と感じるかもしれない。

そんなアレックスはある日とうとう休暇届けを出し、一人になるべく子供の頃過ごした事のある町にふらりと出掛けていく。
そして懐かしい公園で一人ベンチに座っていると、一人の少年サイードと出会う。
サイードは賢者を訪ねる旅をしてきており、今まさに9人目の、そして最後の賢者に会うためにその公園に来たのである。

アレックスはサイードからこれまで会った8人の賢者の教えを示した「賢者の書」を見せてもらう。
その書にはサイードが旅に出ることになったきっかけから、8人の賢者たちとの出会いが書かれている。
そして、アレックスとともに我々読み手も賢者の書を読んでいく事になる。

物語形式で何らかの教えを示すというのはよくあるパターン。
「夢をかなえるゾウ」なんかもそうだった。
サイードが出会った賢者たちが示した教えは以下の通り。

第1の賢者の教え:行動(行動の結果として手に入るピース、それをどこに使うことになるのかひたすら考える)
第2の賢者の教え:可能性(自分には新しいものを生みだす無限の可能性がある)
第3の賢者の教え:自尊心と他尊心(自尊心と同じレベルまで他尊心を高める)
第4の賢者の教え:目標(まず真剣に考えなければならないのはどんな人間になりたいか)
第5の賢者の教え:今(今日一日成功者としてふさわしい行動をする)
第6の賢者の教え:投資(自らの人生という貴重な財産=時間という財産を投資する)
第7の賢者の教え:幸福(他人を幸せにすることを探す人々になる)
第8の賢者の教え:言葉(人生は言葉によってつくられる)

そして最後の賢者の教えが示される。
 感謝:とにかく感謝の言葉を多く口にする毎日を送る
 与える:手に入れたいと思うものを与える側になる
 誕生:人間は何度だって生まれ変わる事ができる

最後にアレックスは、自分の不運が自分の学ぶ姿勢にあったことに気がつく。
自分が苦手としている人たちから、何かを学ぼうという謙虚な姿勢がなかったと。
賢者か愚者かは学ぼうとする側が、相手から何かを学べたかによる。

物語は生まれ変わったアレックスの希望に満ち溢れた様子を描いて終わる。
そしてアレックスの気持ちは読み終えた自分の気持ちそのものである。
「今からでも遅くない、明日からでも」
そんな気持ちにさせてくれる一冊である。

posted by HH at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 人生論・哲学・生き方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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