2014年07月11日

【君に友だちはいらない】瀧本哲史 読書日記443




第1章 秘密結社をつくれ
第2章 本当の「よいチーム」とはなにか
第3章 ビジョンをぶちあげろ、ストーリーを語れ
第4章 よき仲間との出会いのために
第5章 チームアプローチはあなたと世界をどう変えるか

著者は京都大学準教授であり、エンジェル投資家でもある人物。以前、『僕は君たちに武器を配りたい』を読んでおり、そのテイストが気に入っていた事もあり、本作を知ってさっそく手に取った次第である。

現在の日本は、かつてなく「グローバル資本主義」が進展しており、それによって商品はもちろん、人間も「コモディティ化」が始っているという。人材のコモディティ化は、ブラック企業が跋扈する原因となり、それを逃れるためには、「武器としてのチーム」を創りだすことだと言う。「君に友だちはいらない」というタイトルではあるが、この本はチーム(仲間)を作れと主張する本である。

チーム作りの象徴として採り上げられているのは、映画「七人の侍」。本の表紙を始めとして、映画のスチール写真がそこかしこに使われている。世の中を変えるのは、「世代交代」という最初の主張には頷けるものがあるが、人の考え方はなかなか変わらない。パラダイムシフトを起こすためには、若者によるチーム作りが必要だとする。税所青年の『ドラゴン桜』プロジェクトが一例として挙げられているが、これはこれで興味深く、この本(『最高の授業を世界の果てまで届けよう』)は別途読んでみたいと思う。

良いチームの共通点は以下の5つ。
1 少人数である
2 メンバーが互いに補完的なスキルを有する
3 共通の目的とその達成に責任を持つ
4 問題解決のためのアプローチの方法を共有している
5 メンバーの相互責任がある

これ以外には多様なメンバーがいる事が必要条件とされる。単にSNSで繋がっているだけではダメであり、人的ネットワークこそが自分を規定するため、仲間は選べと言う。毎年東大に多数の合格者を排出する有名校には、おのずとそういう雰囲気が出来あがっているという例が挙げられる。

自ら中心となって強いチームを作るには、「でか過ぎる絵を描くこと」。そしてチームには、「魔法使い(メンター)」、「エルフ(優等生)」、「ドワーフ(優秀な営業責任者)」、「トリックスター(既存の秩序に挑戦する)」の4つのタイプのメンバーが必要である。

これからの時代に求められるのは、「一人のカリスマ」ではなく、「群雄」。最後は個への提言に止まらず、「アジアで最もリスクを取る国」、「世界から人々がやってくる国」になろうと、国家への提言もなされている。それぞれの章は、具体的な事例を元に語られており、そうした事例を学びながら著者の主張が理解できる。

著者は採用面接で必ず次の質問をするという。
「今まであなたがやってきた仕事で、もっとも会社を儲けさせたものは何でしょうか?チームでの仕事の場合、あなたがそこで果たした主導的な役割は何ですか?」
自分なら何と答えるだろうと、しばし思案した。本筋以外にも、しばし読むのをやめて考えるところも多かった。いろいろな意味で新しい発見と気付きが得られ、一読の価値ある一冊である・・・


 
posted by HH at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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