2014年09月24日

【ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく】堀江貴文 読書日記469



第0章 それでも僕は働きたい
第1章 働きなさい、と母は言った−仕事との出会い
第2章 仕事を選び、自分を選ぶ−迷い、そして選択
第3章 カネのために働くのか?−「もらう」から「稼ぐ」へ
第4章 自立のある先にあるつながり−孤独と向き合う強さ
第5章 自分が働く本当の理由−未来には希望しかない

著者は元ライブドアのホリエモン。
自らの半生を振り返りつつ、自分の考えを語った一冊である。
ホリエモンには実はもう著書が50冊近くあるようである。
そう言えば以前、『稼ぐが勝ちゼロから100億、ボクのやり方』といういかにも著者らしいタイトルの本があったのを覚えているだけで、これが初めて読むホリエモンの本という事になる。

ライブドア事件で懲役刑となり、長野刑務所に収監されたホリエモン。
東京拘置所では面会が許されず、孤独のあまり警務官のちょっとした優しさに触れて号泣したエピソードが書かれている。
このあたりは、世間を騒がせた騒動から一転しての知られざる事実であり、興味深く読む。

すべてを失ったホリエモンであるが、“ゼロ”の状態に戻ったが「意外に清々しい」と語る。
「失敗してもゼロというスタートラインに戻るだけ、人生にマイナスなんて存在しない」と言うが、このあたりの考え方には納得できる。
人を殺せば別だが、ホリエモンの場合はそう言っても問題はないだろう。

「自分を変え、周囲を動かし、自由を手に入れる唯一の手段、それは“働くこと”なのだ」と語る言葉に、大いに惹きつけられる。
これまで抱いていた『稼ぐが勝ちゼロから100億、ボクのやり方』のイメージとだいぶ違う。

両親はちょっと変わった人だったらしく、福岡から東京へたった一度の家族旅行のエピソードからそれは伺える。
もともと集中力は凄く、興味を持ったコンピュータの世界には、中学生の頃に既にハマったという。
経営者としてのイメージが強いホリエモンであるが、実はかなりのプログラマーらしい。

そして田舎を抜け出したくて、親を説得するには東大に行くと言うしかないと東大を受験し、そして合格してしまう。
学校での成績は、202人中199番だったというから、驚くべきは“やる時”のエネルギーの凄まじさだろう。

そんなホリエモンにも苦手はあって、男子校にしか通っていなかったため、大学では女の子とまともに話せなかったと言う。
慣れていれば“何でもないこと”もホリエモンには相当ハードルが高かったらしいが、それは独立を躊躇するサラリーマンと同じだという喩えは面白い。
結局、それは「自信」の問題で、自信を形成するための経験が圧倒的に不足しているのだという説明には大いに説得力がある。

ヒッチハイクで全国を旅し、「その経験から人の一生は小さな選択の積み重ねによって決まってくる」と言う。
「チャンスは誰の前にも平等に流れてくるが、躊躇なく飛びつくことができるか、が問題」
よく言われる事だが、確かにそうなのであろう。
「チャンスを見極める目なんて関係ない」
多くの人がそう考える事ができず、だから考えられる人が成功するのだろう。
「すべては“ノリの良さ”から始まる」のだと。

あなたは何のために働くのか。
ホリエモンは「今も昔もお金が欲しくて働いているわけではない」と言う。
「お金を“もらう”だけの仕事を、お金を“稼ぐ”仕事に変えていこう」
刑務所での単純作業でさえ、ホリエモンは工夫をこらしていく。
「仮説を立て、実践し、試行錯誤を繰り返す。そんな能動的なプロセスの中で、与えられた仕事は“つくり出す仕事”に変わっていく」

仕事は好きになる事が大事だが、それには没頭すること。
仕事に没頭するからその仕事が好きになると言うが、確かにその通りなのだろう。
刑務所で1,000冊の本を読み、孤独と向き合い、“諸行無常”を悟る。
働くことは自由へのパスポートであり、世の中の空気を変えたいとの言葉は熱い。

ライブドアは結局、何の会社かよくわからないところがあったが、「自分の本質なんて決める必要もない」という考え方から、それは来ていたようである。
今はロケット開発もやっているらしい。
「スピードと実行力」が何よりも重要だと語る。

ライブドア事件では裏切りもあったらしい。
しかし、そうした恨み事は一切出てこない。
「人生にマイナスなんてない」と言うのは、そういうところからもあるのかもしれない。
ホリエモンは、非常に頭が良いのだろうが、それだけではない。
考え方そのものが重要であり、そうした考え方がある限り、何度ゼロに戻ってもあっと言う間に人を追い越していけるのだろうと思う。

起業家でなくてもサラリーマンであっても、ホリエモンの考え方には大いに学びになるところがある。
自らを奮い立たせたい人には、一読の価値がある。
「働こう」と素直に思える一冊である。

posted by HH at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック