2014年10月14日

【マンションは10年で買い替えなさい】沖有人 読書日記475



第1章 住宅コストは賢い人ほど下がる
第2章 自宅マンションを「資産」にする7つの法則
第3章 人口減少時代のマンション購入の極意
第4章 絶対に破産しないローンの払い方

最近タイトルに『〜しなさい』とつく本をよく目にするような気がする。
指南系の本などは、こうした「先生がモノを言う」風の体裁にした方が売れると思われるからなのだろうか。

この本で訴えたい事は、最初に一例として挙げられているA太とU介の“マンション格差”に集約されている。
A太とU介はともに新築マンションを住宅ローンで購入し、そろそろ引っ越したいと考えている。
A太は5,000万円で購入したマンションが5,000万円で売れそうだとわかり、一方のU介は3,500万円で購入したマンションの評価が1,930万円だとわかる。
A太は余裕で買い替えを検討できるが、U介は住宅ローンが評価額以上残っていて、買い替えは無理である。
どうしてこのような格差が生まれるのか。

著者は、さまざまな物件のデータを集めて分析し、この格差の勝ち組に入る方法を明確にできたので、本書を書くことにしたという。
それは筆者の運営するサイト『住まいサーフィン』で無料公開しているというから、親切な事である。
それによって住み替えられるマンションライフの実現を後押ししているとの事である。

そうした“勝ち組マンション”を手に入れるには、一にも二にも「立地」だと言う。
そしてそれはすなわち、「アクセス」。
今は利回りが重視されるため、「賃料が高く設定できる」=「都心へのアクセスが良い」事が評価が上がる要因との事。
地価が高ければ良い事ではない事は、武蔵小杉が大化けした理由として説明される。

10年で住み替える理由の一つは、「大規模修繕」。
これは一騒動になりがちだとか。
マンションを売る際、ランニングコストを抑えようと、当初の修繕積立金を低く設定する為らしい。
また、買う立場に立つと、「築10年以内」の人気が高く、また「瑕疵担保責任」「住宅取得控除」が10年で切れ、「固定資産税の減額」も5〜7年になると言う事であり、それは確かに一理ある。

10年ごとに新築マンションを買い替えるにしても、「時期」は重要で、それは新築と中古の価格差が開いた時は買わない方が良いとのこと。
また大規模マンションが良く、面積は広い方が良いとの事。
売る際は、空室にして「実需用」として売るなど、ノウハウは細かい。
業界慣習も知らないと、知らないうちに安く売らされる事にもなりかねない。

総じて「10年ごとにマンションを住み替えた方が良い」という理屈はよくわかり、それに異を唱えるつもりはない。
ただ、現実的に自分で実行するとなれば、まずしないだろう。
やはり自宅は戸建てがいいという事は抜きにして、ずっと住み続けたいと思うからである。
『住まいサーフィン』に違和感がない人には良いかもしれない。

それはともかく、業界慣習など知っておきたい知識はたくさんあり、一読の価値は十分にある。
マンション購入を考えている人は目を通した方が良いと思う。
「知は力なり」と感じる一冊である・・・
   

posted by HH at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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