2016年04月11日

【ラプラスの魔女】東野圭吾



新作が出たら読まずにはいられない作家東野圭吾。
これはシリーズものではなく、単発もの。
どちらでもそれなりに楽しませてもらえるのがいい。

冒頭、竜巻が起こり、ある母子が巻き込まれる。
いつも意味ありげなスタートは変わらない。
所変わって元警察官の武尾が、ある人物のボディーガードに採用される。
ある人物とは、一人の少女円華。
円華は普通の少女ながら、不思議な現象を引き起こすのであった。

一方、赤熊温泉で一人の男が死亡する。
男は初老の映画プロデューサー。年の離れた二十代の若い妻との旅行に訪れていての出来事だったが、多額の生命保険にも加入しており、保険金殺人の疑いもある。しかし、死因は硫化水素中毒で、温泉地の火山性のものとも考えられ、単なる不運な事故とも言えるが、現場に窒死量の硫化水素が発生した痕跡もなく、専門家の学者青江に調査依頼がくる。

さらに赤熊温泉から遠く離れた苫手温泉でも、無名の役者が山中で硫化水素中毒により死亡する。やはり温泉地ではあるものの、窒死量の硫化水素が発生した形跡はない。調査に訪れた青江は、そこで赤熊温泉でも見かけた女性を目にする。偶然とは思えぬ遭遇に、思わず声を掛ける青江。女性は羽原円華と名乗る。

二つの硫化水素事故と謎の女性円華とその取り巻き。
事件を調査する青江。
途中で浮上した天才映画監督甘粕才生とその息子謙人。
少しずつ全てが絡み合いながら物語は進んでいく。
バラバラのピースが少しずつ組み合わされて行くがごときストーリー展開は、さすがである。

ちょっとSFチックなテイストが入るのは、『プラチナデータ』と似ているところがある。円華と謙人との「能力」がタイトルにもつながるのであるが、もしもこんな能力が身についたら、と想像は膨らむ。
物語以外にも楽しませてくれるところがある。

こうした単発ものも、読み終わってみれば「また次も」と自然に思える。
なかなか時間もない中、まだ読んでいない作品もあってもどかしいところもある。
まだまだ読み続けたい東野圭吾である・・・
   
   
posted by HH at 20:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 東野圭吾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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