2016年08月04日

【0から1の発想術】大前研一



基礎編「0から1」を生み出す11の発想法
 1. SDF/戦略的自由度
 2. アービトラージ
 3. ニュー・コンビネーション
 4. 固定費に対する貢献
 5. デジタル大陸時代の発想
 6. 早送りの発想
 7. 空いているものを有効利用する発想
 8. 中間地点の発想
 9. RTOCS/他人の立場に立つ発想
 10. すべてが意味することは何?
 11. 構想
実践編「新たな市場」を作り出す4つの発想法
 1. 感情移入
 2. どんぶりとセグメンテーション
 3. 時間軸をずらす
 4. 横展開

 0から1を生み出すということは、簡単なようでいて非常に難しい。1を5にする方がまだ優しかったりする。個人的に常日頃そんなことを感じているから、こういうタイトルの本、それも著書が大前研一となると、何をさておいて読まずにはいられない。まず前半は、0から1を生み出すイノベーションのための11の考え方が紹介される。

 まずはじめに出てくる「戦略的自由度」とは、「戦略を立案すべき方向の数」とされる。具体的には、ユーザーの目的を満足させる方法をできるだけたくさん抽出し、その中から競争相手が追随できない戦略的に優位になる方策、かつ持続できる方策を講じるということとされる。「ユーザーが何を求めているか」をより具体的にイメージしていくことが肝のようである。

 「アービトラージ」は金融用語でもあるが、ここでは「情報格差」のこと。「ニュー・コンビネーション」はこれまでになかった新しい組み合わせ。足し合わせたことで価値と価値がいかに変化するか。「固定費に他する貢献」は、「平日の観覧車にどう人を集めるか」の例がわかりやすい。「早送りの発想」は、小さな兆しをとらえて高速の早送りを行い、来るべき未来を創造することとされる。

 「空いているものを有効利用する発想」は、ユーバーやAirBnBが例としてわかりやすい。「中間地点の発想」は、新幹線の品川駅の発想。ただし、日本人が得意な会議で相対峙する意見の折衷案を出すこととは違うとされる。RTOCSは、「他人の立場に立つ発想」で、これは著者の本を読んでいるともうお馴染みだが、「自分がもしも○○の立場だったら」とする考え方で、これは4、5人でアイデアを出し合ってブレーンストーミングした方が発想が広がるとする。

 「構想」はそのまま。ウォルト・ディズニーがフロリダのワニのいる湿地帯にディズニーワールドを構想した例が挙げられる。実践編に移り、「感情移入」は、一言で言えば「情熱」だろうか。「自分がやっている仕事が好きだ」という一点で何度も立ち上がったステイーブ・ジョブズが例示される。「処理型ビジネスマン」からはほど遠いという指摘に、ドキリとする。「自分は大丈夫だろうか」と。

 普通のサラリーマンであれば、「横展開」などは使えるかもしれない。他業態での成功事例を利用するというもので、これは案外できそうな気もする。最後に著者は「最後の1回の勝利」を強調する。0から1を生み出そうとするなら、「8勝7敗の発想」は捨てて、14回負けても最後の1回で勝利すればいいという執念が大事だという。要はそうなのだと納得する。ここにあるノウハウを表面上真似てもうまくいかないだろう。ヒントにしつつ、諦めずに努力し続けることが肝要かと思う。

 何より実践。そしてそのためのヒントがこの本に書かれている。そんな理解をした一冊である・・・
 
【講義映像】



posted by HH at 21:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 大前研一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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