2017年01月28日

【Q思考】ウォーレン・バーガー



原題 : A More Beautiful Question
Introduction 「美しい質問」だけが美しい思考を生む
第1章 「Q」で思考にブレイクスルーを起こす-次々と問いを重ねる思考法
第2章 子どものように「なぜ」と問い続ける-質問し続けるアタマをつくる
第3章 「美しい質問」を自分のものにする-Q思考の「3ステップ」をマスターする
第4章 ビジネスに「より美しい質問」を与えよ-あなたの仕事を劇的に変える「Q」
第5章 「無知」を耕せ-問いであらゆる可能性を掘り起こす

 これまでにも例えば『パワー・クエスチョン』などのように、良い質問が問題解決につながるといった趣旨の本を何冊か読んできている。もう語り尽くされてきた感があるが、さらにまた同様の本かと思うとちょっと違う。原題は“A More Beautiful Question”、「美しい」というフレーズがなぜか気に入った本である。

 まずこの本で強調するのは、「思考」。「美しい質問だけが美しい思考を生む」としている。「良き質問が問題解決につながる」といった従来の本とはちょっと違う。世の中のルールを変えるほどの偉業を成し遂げた人たちの共通点は、「疑問を抱き質問をすることが抜群にうまい」ということだとする。アイデアは常に疑問から生まれ、質問によって脳にも負荷がかかるのだとする。

 そんな質問する能力をどうしたら伸ばせるのか。著者は3つのアプローチを説く。
「なぜ」
「もし〜だったら」
「どうすれば?」
これまでの「質問本」では、どうしたら的確な問いができるのかという問題があったが、この本ではそのヒントがふんだんに溢れている。

・自分で行動しなければ、疑問はボヤキになる
・正しい問いは「洗練された思考」になる
・イノベーションとは時間をかければ答えられそうな新しい疑問を見つけ作り出そうという行為のこと
具体的な問いとその成果たる企業の事例も数多く紹介されている。
・なぜこんな延滞料金を払わなければならないのか→ネットフリックス
・なぜ写真ができるまでこんなに待たないといけないのか→ポラロイド
・アニメはもっとかわいくできるのではないか→ピクサー

 まずは目の前にある問題を質問の形で明瞭にしてこれを認識し、系統立てて考え工夫する、そして文脈を掴んでいくとする。
Q(question)+A(action)=I(innovation)
Q(question)-A(action)=F(filosophy)
という公式は、なるほどである。

 小さい子供は、数多くの質問を口にする。だが、小学校に入り中高と進むにつれ、質問は減っていく。もちろんそれだけ多くの知識を得ているということもあるだろうが、それ以上に「こういうものだ」と教えられることにある。知識は押し付けても身にならないと著者は言う。確かにその通りである。

鋭い「なぜ」を生み出すには、「一歩後ろに下がる」、「知っていることをやめ不思議がる」ことが必要だと言う。デジャヴならぬ「ヴジャデ(自分がよく知っているものを見ている時に突然それを新鮮に感じてしまうこと)レンズ」で眺める訓練をすると新しい可能性が広がると言う。トヨタに習って「5なぜの法則」も効果的だとする。

そのほか、
・既存のアイデアからスマートな再結合わする
・他人に話してみる
・描いてみる
・人に見せる
・否定的意見を最大限利用する
といったことも効果的。

ビジネスにより美しい質問を与えるには、
・存在理由を問うところから始める
・定期的に「過去の理想」を振り返る
・誰がどのように使い、何を求めているかを知る
・今残っている「不都合」を解決する
・自分たちは何をしているのかを掘り下げる
ことがヒントになるとする。

 より美しい質問はどうしたらできるようになるのか、そのヒントも数多く記載されている。それらを一つ一つ自分の身の回りのものに当てはめていけば、かなり思考力は磨かれるのかもしれない。そんなヒントにあふれた一冊である・・・

posted by HH at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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