2017年03月02日

【書く力−私たちはこうして文章を磨いた−】池上彰/竹内政明



第1章 構成の秘密-「ブリッジ」の作り方
第2章 本当に伝わる「表現」とは
第3章 名文でリズムを学ぶ
第4章 悪文退治

 個人的にブログもいくつかやっているし、「書く」ということについては、そもそも興味を持っていたこともあり手にした一冊。テレビですっかりおなじみの池上彰と「読売新聞の一面を下から読ませる」と称されるコラムニストとの対談である。

 「書く」と言っても、ここでは読売新聞の「編集手帳」のようなコラムが念頭にあるようである。そういう文章を「書く」場合、最初に出てくるのが、「ブリッジ」の話。テーマとそして自分の書きたいものをつなぐブリッジをどう見つけるか。プロの例を見ればなるほどと思えるが、上手いものである。そして「まずは何を書くかはっきりさせる」という当たり前の説明から入る。一つのヒントが「身近な話」。半径2〜3メートルの世界の話は、その人自身の小さな経験であるが、だからこそ興味深いのだとか。

 書くべき内容がどうしても見つからない場合は、「何でもいいから書いてみる」のがいいとする。そうすることで自分の考えがまとまってくると言うが、これは私自身も経験している真実である。また、テーマが決まったあとは、「書き出し」だと言う。「うまく浮かばなければ別のテーマにしてしまう」くらい大事にしていると言うが、これはなかなか難しい。書くべき要素を「とにかくまず書き出してしまう」と言うやり方はいいかもしれない。今度ブログを書く時試してみようと思う。

 文章を書く上で、いろいろな「部品」が必要になる。それは探しにいくとするが、お二人のレベルになると常時ストックしているらしい。過去の編集手帳の例が取り上げられるが、ヴェルレーヌの詩やジョーク、エピソードなどの「部品」がふんだんに使われている。このあたりは普段の意識だ。また、例えば「すごく悪いことをした犯人の弁護士になったら自分はどうするか」と言った思考実験も効果的だと言う。

・わかっていることをわかっている言葉で書く
・とにかく「削る」練習をする
・言葉選び、言葉への関心は文章への関心につながる
なるほど、随所で出てくる言葉は、さすがに参考になる。

 中でも膝を打ったのが、「自分の文章を時間を置いてから読み直す」と言うこと。これは私もよくやっている。自分のブログを後から何度も読み直している。それは多少、と言うかかなりナルシスト的な意味合いなのだが、そうすると直したくなることがかなりある。「1週間くらいは寝かせてそれからプリントアウトして読み直す」「メールは一呼吸置いてから読み直す」としているが、その通りだと思う。名人が同じことを言ってくれると嬉しくなる。

 また、「名文を書き写す」ことも良いとされる。これも個人的にやっている。よく小池真理子の本を読んだ時に、ラストシーンなど自分で気に入ったところを書き写している。自分のやっていることは間違っていなかったと言う嬉しさがこみ上げる。もっとも実際のやり方としては文字通り「書き写す」のがよく、何度も書いてリズムを体に馴染ませるのだとか。このあたりの徹底は、自分ではしていなかった。

 さすがに文章の達人の言葉は、色々とタメになる。自分ももっとうまく書けるようになりたいと思うし、この本に書かれていることをぜひ参考にしたいと思う。まずは日頃の意識からが、この本から得られた教訓。大いに学びの得られる一冊である・・・
posted by HH at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 教科書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/447688593
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック