2017年12月30日

【今こそ、韓国に謝ろう】百田尚樹 読書日記874



第1章 踏みにじられた朝鮮半島
第2章 伝統文化の破壊
第3章 「七奪」の勘違い
第4章 ウリジナルの不思議
第5章 日本は朝鮮に何も教えなかった
第6章 慰安婦問題
第7章 韓国人はなぜ日本に内政干渉をするのか

かつて「誉め殺し」という言葉が流行ったことがある。相手を褒める形を取りながら実は批難するというものである。百田尚樹と言えば、最近は政治的発言が目立ってしまっているが、その内容はこの本のタイトルとは正反対。「謝ろう」と言いながら、その内容は全く正反対。言ってみれば「謝罪殺し」の本である。

「謝ろう」と言いながら、著者はその理由を挙げていく。
1. 教育の強制
2. 自然の破壊
3. 農業を歪めた
4. 工業化
5. 身分制度の破壊
すべていいことのように思われるが、強制したことを著者は謝罪の理由とする。

例えば「教育の強制」は、小学校の設立に代表される。もともと日本に併合される前は、朝鮮には小学校は100校しかなかった(保護国になる前は40校)。それを無理やり莫大な予算をつぎ込んで1943年までに4,271校も設立した。頼まれもしないのにそこで劣等文字とされていたハングルを教えさせ、普及させた。インドネシアを200年支配したオランダは現地人の通う学校など1校も作っていないのに。

薪にするため伐採して禿山ばかりだったのに、植林を行い朝鮮の風景を変えてしまった。世界最大級のダムを作り、鉄道を敷設し、橋を架け海岸を整備して自然を破壊した。農業指導をして農業の変革を強制し、耕地面積は倍増し収穫量も増え、その結果人口も約1,300万人から2,550万人に増加してしまった。工業化して百万人を超える雇用を創設し、さらには伝統的な身分制度を破壊した。

こうした批判を読んでいくと、ついでに朝鮮半島の文化も知ることになる。両班をトップとした身分制度は、日本の士農工商より非人道的だったようである。朝鮮の文化は、相当汚ないものだったようで、なんとなく悪意的なものを感じるが、それでも同時代の外国の旅行者の記録などを参照しているところから、客観的に見ても事実だったのだろう。それでも糞尿にまつわる記述は気分が悪くなる。

また、「勘違い」と指摘する部分もある。韓国人が「七奪」と批判する「主権・国王・国語・人命・姓名・土地・資源」の奪取である。これは奪ったのではないとする。例えば「主権」はもともと朝鮮は中国の属国で、主権などなかったとする。確かに国王が中国からの使者を迎恩門に出迎え、三跪九叩頭の礼をするなどは主権国家とは言えないだろう。こうした朝鮮の歴史や文化を何気なく知ることができる。

創氏改名は日本人でも勘違いしている。もともと朝鮮には両班以外に姓はなく(だから今でも「金」などの姓が多い)、日本風の名前に改名することはそもそも総督府は禁止していたのだとか。それが証拠に朝鮮名のまま陸軍中将になったり、議員になったりする者もいたとする。これは確かにその通りだろう。こんなことだと、現代でも日本名の通称を使っている在日韓国人が多くいることから、彼らに将来「強制された」と言われないか心配だと著者は語る。

さらに著者は「ウリジナル」というモノマネ文化を紹介する。モノマネならまだいいが、韓国は「自分たちこそオリジナル」と主張する。それによると、茶道・華道・歌舞伎・折り紙・神社・寿司・刺身等々あらゆるものが韓国オリジナルらしい。最近、1955年に創設されたテコンドーが空手のルーツだと認められる事件があったが、これは日本人が反論しないからだと著者は警告する。世界の中では、沈黙は美徳ではないのである。

最後に日本の罪として、著者は韓国併合時代にモラルを教えなかったことを挙げる。これは痛烈である。多くの死者を出したセウォル号事件では、法廷限度の積載量を三倍オーバーした上で、船長・船員が避難誘導もせずに自分たちだけ逃げて助かっている。毎年の安全点検で使えない救命ボートが問題なしとされていたことを紹介する。さらに手抜き工事が原因である三豊百貨店崩落事故や聖水大橋崩落事故、スポーツでの不正、法概念の欠如と手厳しい。

読めば読むほど、韓国人の立場からするとこの本が主張するのは「正当な批難」なのかもしれないと思えてくる。日本人からすれば「謝罪殺し」であっても、韓国人からすれば正当な主張なのかもしれない。皮肉たっぷりの内容ではあるが、その部分を冷静に削いでいくと、本当の歴史の姿が見えてくる。慰安婦問題なんかも理解が深まるのではないかと思う。批判テイストは無視するとして、日本の支配は本当はどんなものだったのか、理解に役立つものであることは確かである。

そういう意味で、朝鮮半島支配を学ぶことができるいい本だと言える一冊である・・・




posted by HH at 00:00| Comment(0) | 百田尚樹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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