2017年03月22日

【「言葉にできる」は武器になる。】梅田悟司



「内なる言葉」と向き合う
正しく考えを深める「思考サイクル」
プロが行う「言葉にするプロセス」

著者は電通のコピーライターとのこと。著者の作品である「世界は誰かの仕事で出来ている(ジョージア)」、「この国を、支えるひとを支えたい(同)」、「その経験は味方だ(タウンワーク)」などは、私も目にしたことがある。そんな言葉のプロが言葉について語った一冊。私もブログをやったりしており、興味をそそられたところである・・・

まずちょっとした衝撃だったのが、
「言葉が意見を伝える道具なら、まず意見を育てる必要がある」
という言葉。考えてみれば当然ではあるが、どうしても「うまく喋ろう」「うまく書こう」とすると、表面的な言葉のみにとらわれてしまうところがある。伝わる言葉を生み出すためには、自分の意見を育てるプロセスこそ重要であり、その役割を言葉が担っているという説明は説得力が高い。

さらに「言葉は思考の上澄みに過ぎない」と著者は語る。言葉には、「外に向かう言葉」と「内なる言葉」の2種類があって、自分の頭の中に生まれている「内なる言葉」に「幅や奥行きを持たせる」=「よく考える」ことが必要だとする。確かに、言われてみれば「うまく喋ろう」「うまく書こう」とする時は、どうしても「外に向かう言葉」をあれこれ駆使するイメージを持ちがちだが、中身がなければそれもむなしい努力だろうと思う。

さらに「伝わる」と(人を)「動かす」とを考えると、その間には「志」があるという。志を共有していれば人は「動きたくなる」。それを著者はサン・テグジュペリの言葉を使って説明する。
「船を造りたいのなら男どもを森に集めたり、仕事を割り振って命令したりする必要はない。代わりに広大で無限な海の存在を説けばいい」
要は「内なる言葉」に意識を向け続ける習慣こそが重要なのである。

「幅と奥行きを広げる」と言っても簡単ではない。それに必要なのは下記の7つ。
1. 頭にあることを書き出す:とにかく書く、頭が空になると考える余裕が生まれる
2. T字型思考法で考えを進める:「なぜ」「それで」「本当に」を繰り返す
3. 同じ仲間(言葉)を分類する
4. 足りない箇所に気付き、埋める:MECE
5. 時間を置いてきちんと寝かせる
6. 真逆を考える
7. 違う視点から考える:複眼思考

後半は具体的なトレーニング方法となる。思いを言葉にする手法として2つの戦略があって、「言葉の方を知る」ことと「言葉を生み出す心構え」をすることだとする。言葉の型は下記の通り。
1. たった一人に伝われば良い:ターゲッティング、「あなたに」「伝えたい」「ことがある」
2. 常套句を排除する:相手と二人の間での言葉にする
3. 一文字でも減らす:削ることで言いたいことを際立たせる
4. きちんと書いて口にする:リズム
5. 動詞にこだわる:躍動感
6. 新しい文脈をつくる:意味の発明
7. 似て非なる言葉を区別する:意味の解像度を上げる

「時間を置いてきちんと寝かせる」とか「一文字でも減らす」などは、先日読んだ『書く力』にも同様の記載があった。やはり真実なのだろうと実感を持って思うところである。自分の興味を持っているところでもあるし、一読してすぐに身につくというものでもないが、これから心掛けていきたいというヒントになった。

確かに「言葉にできる」は武器になると思う一冊である・・・



posted by HH at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月22日

【アリさんとキリギリス−持たない・非計画・従わない時代−】細谷功



第1章 キリギリスの復権
第2章 ストックとフロー
第3章 閉じた系と開いた系
第4章 二次元と三次元
第5章 川下と川上
第6章 アリとキリギリスの共存は可能か

 著者は、ビジネスコンサルタント。この著者の本は、以前【地頭力を鍛える 問題解決に活かす『フェルミ推定』】を読んだことがある。すっかり忘れていたが、なかなか面白い本であった。この本は、「思考やそのベースとなる価値観との対立構造」について、「新と旧」、「保守と革新」、「自由と規律」、「新参者とエスタブリッシュメント」という対立構造の根底に潜む価値観とその要因を「アリとキリギリス」に例えることで探る本と説明されている。

 「人があるべき論や善悪を語るときには、知らないうちに自分が育った環境や価値観を引きずりそれが唯一絶対のものだと思いがち」という指摘は、実生活でもすごく実感している。その通りである。著者は、これについて、「あるのは善悪ではなく、前提となる価値観の違いだけ」とする。価値観の違う世界で、別の価値観を表現してしまうことを吉幾三の歌の歌詞に例え、「銀座で山を買う」と表現する。
・創造性の教育のために効率的で画一的な方法を考える
・新規事業の意思決定のために過去のデータと事例を使った説明を求める
といった具体例が挙げられるので、分かりやすい。

 有名なイソップ童話の「アリとキリギリス」では、「アリを見習うべし」とされているが、本書では「違いを理解すべし」とし、あくまでもアリとキリギリスは並列で良し悪しではないとされる。しかし、一方で現代はキリギリスが活躍できる時代とする。そういう変化が9例ほど挙げられるが、中でも個人的には「知識から思考へ」というところに重きを置きたいと思う。AIの進化はますますこの傾向に拍車をかけるだろう。

 アリとキリギリスの違いは大きく分けて次の3点。
1. 貯めるアリと使うキリギリス(ストック重視かフロー重視か)
2. 巣があるアリと巣がないキリギリス(内と外、集団思考か個人思考か)
3. 二次元のアリと三次元のキリギリス(次元とは行動の自由、アリは制約の中で最善を尽くそうとし、キリギリスは制約を変えてしまおうとする)

 具体的な例だとはっきりわかる。ストックとフローでは、
1. アリはお金を貯めてから使おうとし、キリギリスは使えばそれによって入ってくると考える。
2. 知識のアリ、思考のキリギリス
3. 過去を見るアリ(前例思考、前例がないからやらない)、未来を見るキリギリス(前例がないからやる)

 内と外では、アリはチームワークを得意とするが、キリギリスは個人プレーである。一見、チームワークが勝るように思えるが、仲間意識はセクショナリズムと表裏一体という指摘は、その弱点を示す。確かに、見方は様々である。「仕事」と「遊び」についてもしかり。アリはワークライフバランスとして分けて考えるが、キリギリスはワークとライフはそもそも表裏一体と考える。

 自分はどちらのタイプだろうかと、自然と例を見ながら考えている。どちらかといえば、自分はキリギリスタイプである。「規則は絶対ではなく、見直しも選択肢の一つ」だし、「選択肢を与えられるよりも自分で作り出す」方だ。だが、どちらのタイプかと決めるのも無益であるとする。例えば起業家は、会社を立ち上げるまではキリギリスであることが求められるが、会社を成長させ規模を大きくしていく際にはアリの要素がいるとしており、一人の中でも変化があるとする。自分はどちらだということに意味はないのであろう。

 なかなかこれも面白い本である。相手のタイプがわかると、対応も変わってくるかもしれない。自分がキリギリスで、相手がアリであればその反応も納得できる。腹も立たずに冷静に対応策を考えられるかもしれない。著者の言うように、どちらが優れていると考えるのではなく、違いを理解すると言うところがミソなのだろう。
今後のコミュニケーションに参考になりそうな一冊である・・・



posted by HH at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月21日

【自分の時間を取り戻そう−ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方−】ちきりん



序 「忙しすぎる」人たち
1 高生産シフトの衝撃
2 よくある誤解
3 どんな仕事がなくなるの?
4 インプットを理解する 希少資源に敏感になろう
5 アウトプットを理解する 欲しいモノを明確にしよう
6 生産性の高め方@ まずは働く時間を減らそう
7 生産性の高め方A 全部やる必要はありません
8 高生産性社会に生きる意味
終 それぞれの新しい人生

 ブログを始めとして、この人の意見には傾聴する価値が大きいと思い、その著作には注意を払っているが、そんな中でまた手にした一冊。この本は、著者曰く、「今後の社会を生きていくために、そして人生を楽しむために私たち全員が身につけるべき根幹の能力とは何なのか」をテーマとするもので、『自分の頭で考えよう』『マーケット感覚を身につけよう』に続く第3弾なのだという。特に『マーケット感覚を身につけよう』は、私にとって衝撃的とも言える内容だったので、大いに期待して手にした次第。


 冒頭、4つのタイプの人物が登場する。
部下を持ったばかりの「デキる男正樹」、妻と母との両立に「頑張る女ケイコ」、何とか現状を変えようとして「休めない女陽子」、成功の裏で「焦る起業家勇二」。
それぞれが悪戦苦闘する姿が描かれるが、どのタイプも至る所にいそうなタイプである。そこから、「忙しすぎる」という問題について切り込んでいく。

 この背景には、
1 長い時間働くことによって問題を解決しようとしている
2 すべてのことを「やるべきこと」と考え、全部やろうとしている
3 何もかも完璧にやろうとしている
4 不安感が強すぎてNoと言えなくなっている
5 とにかく頑張るという思考停止モードに入ってしまっている
と分析する。そしてその本質的な問題として「生産性が低すぎる」ことを挙げる。この「生産性」がこの本のキーワードである。

 例えば著者は、タクシー業界を差し、「ものすごい数のタクシーが空のまま走っている」ことを、「何という生産性の低いビジネス」と語る。言われてみればその通りだが、そういう視点は持ったことがなかったので、実に刺激的である。最近登場したUberは、無駄な時間が発生しないとするが、これから社会の高生産性化は不可避で、生産性の高いものが残り低いものが淘汰されていくだろうとする。

 グーグルやアマゾンが税金を回避していて問題になっているが、「グーグルが1,000億円を自分たちで人工知能やゲノム解析や自動運転の研究開発に使うのと、アメリカ政府に納税して無人攻撃機や爆弾代として使われたり、日本政府に納めて地方再生の資金としてバラまかれたりすることを比べたら、お金という資源の生産性はどちらが高いか」という著者の問いには深く考えさせられる。

 江戸時代は国民の9割(数千万人)が農民だったが、しょっちゅう飢饉が発生していた。現代は農業従事者は200万人だが、米の自給率は100%を維持しているとして、それが「生産性の向上」だと説明する。将来はさらに20万人でまかなえるとするが、ドローンで農薬を散布してなどという説明をされると、さもありなんと思えてくる。

 さらに衝撃的なのは、「生産性がゼロ以下の人たちは働かないでベーシックインカムをもらって暮らせるようにする」という考え方。ベーシックインカムとは、生活保護みたいに支給される現金であるが、これを福祉としてではなく、「生産性向上への反対論者に邪魔をされたくないから」という考え方から著者は主張する。こういう考え方は、私には出てこない。

 さらに、一例としてあるガン患者に対しなかなか治療の成果が出ない中、IBMのAIであるワトソンに遺伝子情報を読ませたところ、ワトソンはわずか10分で診断を下し、抗がん剤の変更を提案し効果を得たことを挙げ、これからの社会の変化を示唆する。電子書籍の登場によって、「紙の本」という言葉が使われるようになってきたが、今後は「人間の医師」「人間の薬剤師」という風になっていくとする。

 高生産性社会になっていく中、我々は何をすべきだろうかと必然的に考える。「働く時間を増やすのは暴挙」とするが、この本を読めばそれはよくわかる。「一人で全部やれ」思想はすでに自分は脱している。「すべて完璧にやる」も同様。それにとどまらず、いろいろと考えてみようと自然と思う。すべての人が豊かな生活を手に入れるためにも、社会の高生産性シフトは福祉よりも重要とする著者の主張もその通りだと思う。そんな働き方を(すでに半分くらいはできているつもりだが)、さらに心掛けていこうと思う。

 またしても、刺激と学びの多い一冊である・・・

posted by HH at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月28日

【Q思考】ウォーレン・バーガー



原題 : A More Beautiful Question
Introduction 「美しい質問」だけが美しい思考を生む
第1章 「Q」で思考にブレイクスルーを起こす-次々と問いを重ねる思考法
第2章 子どものように「なぜ」と問い続ける-質問し続けるアタマをつくる
第3章 「美しい質問」を自分のものにする-Q思考の「3ステップ」をマスターする
第4章 ビジネスに「より美しい質問」を与えよ-あなたの仕事を劇的に変える「Q」
第5章 「無知」を耕せ-問いであらゆる可能性を掘り起こす

 これまでにも例えば『パワー・クエスチョン』などのように、良い質問が問題解決につながるといった趣旨の本を何冊か読んできている。もう語り尽くされてきた感があるが、さらにまた同様の本かと思うとちょっと違う。原題は“A More Beautiful Question”、「美しい」というフレーズがなぜか気に入った本である。

 まずこの本で強調するのは、「思考」。「美しい質問だけが美しい思考を生む」としている。「良き質問が問題解決につながる」といった従来の本とはちょっと違う。世の中のルールを変えるほどの偉業を成し遂げた人たちの共通点は、「疑問を抱き質問をすることが抜群にうまい」ということだとする。アイデアは常に疑問から生まれ、質問によって脳にも負荷がかかるのだとする。

 そんな質問する能力をどうしたら伸ばせるのか。著者は3つのアプローチを説く。
「なぜ」
「もし〜だったら」
「どうすれば?」
これまでの「質問本」では、どうしたら的確な問いができるのかという問題があったが、この本ではそのヒントがふんだんに溢れている。

・自分で行動しなければ、疑問はボヤキになる
・正しい問いは「洗練された思考」になる
・イノベーションとは時間をかければ答えられそうな新しい疑問を見つけ作り出そうという行為のこと
具体的な問いとその成果たる企業の事例も数多く紹介されている。
・なぜこんな延滞料金を払わなければならないのか→ネットフリックス
・なぜ写真ができるまでこんなに待たないといけないのか→ポラロイド
・アニメはもっとかわいくできるのではないか→ピクサー

 まずは目の前にある問題を質問の形で明瞭にしてこれを認識し、系統立てて考え工夫する、そして文脈を掴んでいくとする。
Q(question)+A(action)=I(innovation)
Q(question)-A(action)=F(filosophy)
という公式は、なるほどである。

 小さい子供は、数多くの質問を口にする。だが、小学校に入り中高と進むにつれ、質問は減っていく。もちろんそれだけ多くの知識を得ているということもあるだろうが、それ以上に「こういうものだ」と教えられることにある。知識は押し付けても身にならないと著者は言う。確かにその通りである。

鋭い「なぜ」を生み出すには、「一歩後ろに下がる」、「知っていることをやめ不思議がる」ことが必要だと言う。デジャヴならぬ「ヴジャデ(自分がよく知っているものを見ている時に突然それを新鮮に感じてしまうこと)レンズ」で眺める訓練をすると新しい可能性が広がると言う。トヨタに習って「5なぜの法則」も効果的だとする。

そのほか、
・既存のアイデアからスマートな再結合わする
・他人に話してみる
・描いてみる
・人に見せる
・否定的意見を最大限利用する
といったことも効果的。

ビジネスにより美しい質問を与えるには、
・存在理由を問うところから始める
・定期的に「過去の理想」を振り返る
・誰がどのように使い、何を求めているかを知る
・今残っている「不都合」を解決する
・自分たちは何をしているのかを掘り下げる
ことがヒントになるとする。

 より美しい質問はどうしたらできるようになるのか、そのヒントも数多く記載されている。それらを一つ一つ自分の身の回りのものに当てはめていけば、かなり思考力は磨かれるのかもしれない。そんなヒントにあふれた一冊である・・・

posted by HH at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月09日

【心を動かす話し方】堀紘一



第1章 話の中身を決める4要素
第2章 話上手は聞き上手
第3章 話し上手は“本質論者”
第4章 シーン別の効果的な伝え方
第5章 日本人と外国人を惹きつける話し方の違い
第6章 「話が上手い」と感心される人

著者は、元BCGの社長であり、現在はベンチャー企業支援、大企業の戦略策定・実行支援をするドリームインキュベーターの社長を務める人物。ビジネスマンならその名を聞いたことがないという人はいないであろう。実は、著者は本の虫であるらしく、本を読んだりしてインプットした情報をいかにアウトプットするかという話し方をテーマとしたのがこの本である。

まずは話は中身が大切というごく当たり前のような内容から。ここでは知識と関心のある・なしにより4つのマトリックスで考え、その中で、「相手が知らない話」と「相手が関心のある話」の組み合わせが一番相手に伝わるとする。さらに「相手が知らない話」は全体の4割までにするのだという。一度に多くの情報を伝えようとすると相手に理解できない部分が増え消化不良が生じるという。

著者は公演の機会が多いらしく、公演向きの話やコンサルタントらしくプレゼン向きの話も多い。
・話は13分以内にまとめ、それ以上の場合は「だれ場」を適宜入れる
・プレゼンは起承転結ではなく、転結起承とする
・プレゼンシートは3枚以内

また、思わず納得してしまう話も多い。
・口下手は聞く耳を持たないタイプが多い
・説得するのではなく納得してもらう
・本質にはだれもが耳を傾ける
・どうしても説得したいのなら目力
・意見をストレートに伝え過ぎない
・ホウレンソウができるのは仕事ができる人

人はだれしも人見知りという意見は、自称人見知りの私には意外な気もする。人見知りをみんなそれぞれのやり方でなんとか克服しながら努力を重ねてコミュニケーションを取り合っているというが、なるほどそれだと少し気持ちも楽になる。著者もそんな部分があるのだろうかと思うと、少し希望が出てくるところである。

また、人生とはやりたいことを探す旅だと言う。人生の後半になってやっと進むべき道が見つかるケースもあって、若いうちから「やりたいことがない」「将来が見えない」と焦らなくてもいいと語る。このあたりは話し方ではなく、人生訓である。子供達にも教えてあげたいことである。

すべてがなるほどと思う部分ばかりでなく、またちょっと「上から目線」的な語り口が引っかかるところもある。「話し方」と言っても単なるテクニック本と言うわけでもない。それなりの経験を積んできた人の言葉なので、学ぶべき点は多々ある。そうした学ぶべき点を素直に学びたいと思わされる一冊である・・・


posted by HH at 17:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月03日

【アテンション】ベン・パー



原題:Captivology:The Science of Capturing People’s Attention
第1章 注目の三段階
第2章 自動トリガー
第3章 フレーミング・トリガー
第4章 破壊トリガー
第5章 報酬トリガー
第6章 評判トリガー
第7章 ミステリー・トリガー
第8章 承認トリガー

 著者はシリコンバレーの戦略ベンチャーの共同創業者とのこと。「長期の注目獲得」に関する知見と経験を生かしたコンサルティングをされているようで、それを披露しているのが本書だということである。

 現代は情報発信過多時代であり、その中で、「注目」は希少資源だという。注目は偉大な製品や発想を「世界を変える」ものに変え、才能に恵まれたバンドを「ビートルズ」にするとする。そんな注目をどうすれば得られるか。そのキーは、「注目の三段階」と「七つのトリガー」だという。

 「注目の三段階」とは、「即時の注目=点火」、「短期の注目=藁火」、「長期の注目=焚火」である。大事なのは、いかに長期の注目=焚火を得るかということ。目立つ型破りなことで反応=点火を得、メッセージを作業記憶に振り向け、そして価値あるものを作り出し長期的な注目を獲得するまで持っていくことが重要となる。なんとなく分かりにくいが、「投票用紙の先頭にある候補者は当選しやすい」という例が示され、興味深く分かりやすい。

 そしてそんな注目を得るためのトリガーが、七つあるとする。「自動トリガー」、「フレーミング・トリガー」、「破壊トリガー」、「報酬トリガー」、「評判トリガー」、「ミステリー・トリガー」、「承認トリガー」である。 「自動トリガー」はその名の通り、無意識のうちに注意を向ける傾向を利用するもの。

 人間は太古より安全と生存に関わる光景や音などの感覚的手がかりというものを備えている。ライオンとシマウマとを見れば、自然とライオンに目がいくのは、ライオンが危険な動物だから。例えば女性のヒッチハイカーなら赤い色の服をきていると止まってもらいやすいとか、襲われた時には、「助けて!」よりも「火事!」の方が人を集めやすいとか。各種実験結果から得られる考察が興味深い。

 「破壊トリガー」は、「驚き=surprise」「単純性=simple」「重要性=significance」という三つのSがキーだとする。子供達に統計学を教えるに際し、教室で授業をするのではなく、フィンガーペイントを塗って個々人のジャンプ力を調べることから、統計を実地で教える例が説明されるが、「驚き」は確かに注目を集める要素だと思う。

 JKローリングが偽名で発表した小説が、当初はまったく注目されず、その事実がわかった途端。売り上げが4709位から1位に跳ね上がったという。「人気があると他の人が思っているものが人気がある」とする「評判トリガー」もなるほどである。「ミステリー・トリガー」は、「サスペンス」「感情移入」「予期せぬ展開」「クリフハンガー」という4つの要素からなる。ドラマがハラハラしたところで終わる「クリフハンガー」理論は、よく使われている。

 こうした「注目」は、何気なく使われているが、著者は豊富な事例とともにそれを分かりやすく分類してくれている。日本の事例も「スーパーマリオ」「VHSとベータ競争」「AKB48」などが採り上げられていて、よく研究しているものだと思わされる。何か人々の注目を集めようと考えた時には、これらの理論に基づいて考えてみるといいように思う。

 何かの機会にメモしておきたいと思う一冊である・・・


posted by HH at 18:16| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月20日

【影響力の心理−THE POWER GAMES−】ヘンリック・フェキセウス



原題:THE POWER GAMES
第1章 影響力の仕組み
第2章 言葉の魔術
第3章 権力のカラクリ
第4章 嫉妬と妬みの構造

もともと個人的に心理学に興味を持っていたというベースがある。そんな自分にとって、こうしたタイトルは実に食指を動かされるところがある。そういう次第で手にした一冊。
著者はこの本を、「人間関係におけるストレスをなくし、その場の流れを自分の望む方向に導くことのできる『影響力』について書いた本」とする。

そんな影響力には、二つの原則があるとする。
・日々のコミュニケーションにおいて、相手の思考や行動に影響を与える方法をしっかりと理解すること
・どのように影響するものであれ、影響力とは他社へ敬意を持ち、他者を自分と同じくらい大切に考えている時こそ、より効果が上がる
なんとなく「テクニックで相手をコントロールする」のではないもののようである。

 人が何かを信じるにあたり、「信じやすい情報」には4つの特徴があるという。すなわち、
・覚えやすい名前
・耳に心地好い音
・無用な飾り立てがなく、読みやすい
・相手自身に考えさせない
であるが、それにより、
・何度も繰り返すことで親しみやすくする
・選択肢を少なくして真実に思わせる
ということが効果があるとする。

以後、人の特徴としてさまざなことが説明される。
・気が散る環境にいると、人の意見に流されやすくなる
・人は集団になると簡単に操られる
・暗示の方が人は動く
・語彙の豊富な人は知的に見える
・賛同されると「受け入れられた」と感じる
・逆説(「しかしながら」)ではなく、順接(「だからこそ」)だと説得しやすい
・ネガティブな情報は先に
どれもなるほどと思う。先に「テクニックでコントロールするものではない」と示されていなければ、「小手先テクニック系」の話と勘違いするかもしれない。

個人的に参考になったのは、他人からの攻撃に対しての態度である。
・相手に言われた内容を「笑い飛ばす」
・笑顔、微笑み、前向きなコメントで対応する
というものであるが、「反撃したり言い返したりすると、批判に信ぴょう性を与える」という部分は参考にしたいところである。
また、相手の話を遮る時は、「待って、あなたの話をちゃんと理解できているか確かめても良いですか」とするのだそうである。これは試してみたいところである。

さらに相手の攻撃を無力化する方法として2つ紹介される。
・相手にこちらの視点で問題を考えてもらう
・黙り込む
前者は個人的にも経験があるが、なかなか「使える方法」だと思う。ただし、後者の効果はどうだろう。試してみたい気もする。

本を読んだからといって、すぐに影響力を行使できるというわけではないが、考えてみてもいいことではないかと思う。ビジネスの現場でも議論を交わす時に、ほんのちょっとした心掛けで自分の意見をスムーズに受け入れてもらえるなら、それはそれで重要なことだと思う。ほんのちょっとしたことから、試みてみたいと思う。

こうした話が好きな人、興味のある人には面白いかもしれない一冊である・・・



posted by HH at 21:28| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月17日

【「考える」は技術】グル・マドハヴァン



原題:Applied Minds How Engineers Think
第1章 「モジュラーシステム思考」で分解して考える
第2章 モデル化で問題を「最適化」する
第3章 「逆算思考」で信頼性と効率性を両立する
第4章 組み換え発想で解決策を「標準化」する
第5章 「制約」を逆手にとってトレードオフを乗り越える
第6章 「適応思考」で共感と理性の均衡点を探る
第7章 「プロトタイプ思考」で創造力を最大化する
第8章 「人類学思考」でアイデアの中心に人を置く

著者はインド出身のエンジニア。アメリカ政府の上級政策顧問を務めるバイオメディカルエンジニアなのだという。正直言って「バイオメディカルエンジニア」がどんなことをするのかよくわからないが、この本は原題にもある通り、「エンジニア思考」とでも呼ぶべきエンジニア流の考え方を紹介した本である。

冒頭で、ボストンマラソンで行われた不正事件を紹介。何でも途中をすっ飛ばしてゴールだけした女性が優勝したという事件らしいが、そうした不正をどう防ぐべきか。また、鉄道で膨大な量の貨物車の位置をどう把握するか、同じく在庫管理をどうするのかといった問題が紹介され、それをエンジニアたちがどう解決したかが語られる。在庫管理の問題に取り組んだIBMでは、上司の指示を無視したあるエンジニアが、結果としてバーコードを開発した例が紹介される。

エンジニアとは、問題解決に対して緻密に、そして体系的に向き合う能力があり、それが問題解決につながるのだとか。そして続けて紹介されるフランスの大砲の例が面白い。グリボーバルという大尉が、当時利用されていたヴァリエールの大砲について問題点を考え、やがて兵器の組立工程や製造企画を導入し、それまで手間と時間のかかっていた修理を素早く簡単に行う手順を明確にする。これによって短時間修理が可能となり、実戦での有効利用につながる。

しかし、このグリボーバルの考えはヴァリエールによって否定され、そのためグリボーバルは当時優秀な軍事技術者が不足していた同盟国のオーストリアに招かれ、その実力を発揮する。個人的にこのエピソードを興味深く思う。グリボーバルの技術でオーストリア軍は、優勢なプロイセン軍に対して善戦し、グリボーバルはプロイセンからも評価されたという。わが国でも国内で相手にされず、製品の良し悪しだけで判断されるアメリカで成功する例が多くあるが、何処も同じなのかもしれない。

エンジニア思考の特徴は、
@ 存在しない「構造」を見る力
A 「制約」のもとで物事をデザインする能力
B 「トレードオフ」
だとする。このキーワードが全編を通して語られる。「制約条件」など無い方がいいように素人的には思うが、そうではないようである。

そして、各章では、具体例が紹介されていく。渋滞が問題となっていたストックホルムでは、渋滞する時間帯に課金するという方法で、橋も道路も作らずに渋滞を解消し、さらに課金収入をもたらす。わずか五桁のZIPコードが郵便を効率化し、スーパーのセルフサービスやATMの開発、ペニシリンの発見、シートベルトの発明、そしてトヨタの生産方式にも及んでいく。「標準時」がなかった不便さは、今では想像しにくいがこれもエンジニア思考の賜物だという。

そうしたエンジニア思考の数々は、読み物としては面白い。だが、では実際にこの本を読んで身につくかと言われれば、エンジニアでもない我が身には困難なこと。「なるほどなぁ」で終わるのがせいぜいである。しかし、そこは硬く考えず、「何かのヒントにはなる」くらいで捉えたいと思うところでもある。
そういう意味で気軽に読みたい一冊である・・・

posted by HH at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月10日

【実践版三国志−曹操・劉備・孫権、諸葛孔明…最強の人生戦略書に学ぶ−】鈴木博毅



第1章 乱世とは過去の権威が、崩れていく時代
第2章 三国志、一瞬の輝きで消えた人の「失敗の本質」
第3章 なぜ、劉備はわらじ売りから皇帝になれたのか
第4章 呉の孫権、家業を繁栄させた3代目の若頭
第5章 曹操を選ばなかった諸葛孔明の狙いとは
第6章 すべての諸葛一族を滅ぼした司馬氏

三国志といえば、中国の戦国時代ともいうべき時代の英雄物語。長く続いた漢王朝が、腐敗が進み崩壊へと向かう。農民反乱である黄巾の乱が起こり、鎮圧に貢献した武将が次のリーダーを狙う。そんな中で、孫権が呉の、劉備が蜀の、そして曹操が魏の皇帝となる。そしてそれぞれの皇帝に周瑜、諸葛亮(孔明)、荀ケが軍師としてつく。英雄物語として長く支持されてきたのもわかるというもの。そこから「三国志の深遠な戦略を現代日本のサバイバル術として分析する」とする意図のようである。

各エピソードの合間に「三国志の英雄ならどうする?」という形で読む者に問いかけられる。それをどう解釈するかは、読む者それぞれなのかもしれないが、「でもなぁ」と思う部分もある。例えば漢王朝が崩壊するに際し、「腐敗が進む時、旧権力から離れるべき時を見極めよ」というのはごく当たり前のことだ。さらに「民衆の不満や怒りを新たな達成のための力に変える」というのもごく普通。それが長々と続く。

例えば「初期を乗り越えたら組織マネジメントで差がつく」というのは、現代でも通じるだろう。スタートアップ企業がずっと勢いだけで行けるものでもなく、どこかで組織作りが必要となるのはそうである。しかし、例えば後漢の支配権を握った董卓に反旗を翻した曹操+荀ケ軍は最初の戦いで敗北するのに際し、「負けるもあえて戦い名声を高める」というのは結果論だ。負けて死んでいたらそれまで。むしろそうして歴史に残らず消えていったものが圧倒的だろう。サバイバル術とは言い難い。

もちろん、消えていった英雄たちのことも紹介される。袁術、袁紹、公孫瓚などで、
・捨てるべきプライドを捨てられず
・変えるべき指揮スタイルを変えられず
・捨てるべき偏見を捨てられなかった
とされているが、果たしてそれが決定要因かという気もする。

その中でも劉備が「人間的なつながりで軍団を形成」したとするところは、十分現代に通じることである。若くしてリーダーとなった孫権は、経験がない分、うまく部下を活用したとされるが、人をどう束ねていくかが究極的なエッセンスであると思う。その意味で、「リーダーは外界の翻訳者」という言葉が気に入った。集団には現状を定義して説明しないといけないのである。

 意外なのは、有名な諸葛孔明があまり軍師としては評価されていないところである。映画にもなった赤壁の戦い(『レッドクリフ』)で、軍師としてあまりにも有名であるが、政治統治者としては優れていたものの、「軍師としては及第点」と手厳しい。しかし、実は魏との戦いで、魏の軍師司馬懿には度々破れていたようで、司馬懿からは「考えすぎて決断のつかぬ男」と評されていたという。それも真実なのかもしれない。

最後に劉備が読んだとされる兵法書『六韜』が紹介されている。兵法書といえば、『孫子』が浮かぶが、こういうのもあったようである。
・賞罰は好き嫌いではなく、その人物が本当に為した善悪で取り決めよ
・国家を治めるのに最も大切なことは、人民を愛することである
・人民を愛するとは、人民に有利なことを行い、損害を与えないことである
・河は小さな流れのうちにせき止めなければ氾濫し、火もボヤのうちに消し止めなければ大火となる
・君主は富を蓄積せよ。富がないと仁を施せず、親族を大切にできず、国を保てない
これだけ読んでも面白いかもしれないと思う。

最後に、「一度きりの人生に全力を尽くす者こそ英雄」とされているが、これは真実であろう。英雄が何かは人それぞれである。
何かを得ようと身構えるではなく、三国志は気軽に読んでも面白く、そしてそれなりに考えている人にはヒントが溢れているのかもしれない。そんな感想を得られた一冊である・・・




posted by HH at 21:29| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月02日

【ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代】アダム・グラント



原題:ORIGINALS
PART 1 変化を生み出す「創造的破壊」
PART 2 大胆に発想し、緻密に進める
PART 3 “無関心”を“情熱”に変える法
PART 4 賢者は時を待ち、愚者は先を急ぐ
PART 5 「誰と組むか」が勝敗を決める
PART 6 「はみ出す人」こそ時代をつくる
PART 7 ダメになる組織、飛躍する組織
PART 8 どんな「荒波」も、しなやかに乗りこなせ

 もともと天邪鬼な性格でもあり、「人と違う」ことを良しとする性格でもある自分にとって、こういうタイトルの本はすぐに心に刺さってくる。ビジネスの世界でも、「差別化」という言葉で語られる理論がこれにあたると思う。そんなことからも手に取った一冊。

 まずは言葉の定義から。「オリジナル(オリジナリティ)」とは、「コンフォーミティ(同調性)」の反対の言葉。「未開発の方法をとり、流れに逆らう新しいアイデアを推し進めつつ、最終的により良い状況を生み出すもの」としている。そしてオリジナルな人とは、自らのビジョンを率先して実現していく人としている。

 はじめに、インターネットのブラウザと従業員の資質の関係が説明されていて面白い。ファイアフォックスかクロームを使う従業員は、インターネットエクスプローラーかサファリを使っている従業員よりも15%長く勤務し、顧客からの評価も高いとのこと。これはブラウザをどのように手に入れたかに起因し、前者は今あるものをそのまま使うのを良しとせず、自ら行動を起こして選択しており、そういう資質が影響していると分析するが、なるほどと思わせられる。そういう自分は「クローム」派だ。ちょっと安心する。

 必要なのは、好奇心。「ブ・ジャ・デ」という概念が当てはまり、これは「既知のものを目の前にしながら新たな視点でそれを見つめ、古い問題から新たな洞察を得る」としている。同じものを見ていても、人と違う風景をそこに見られるかということらしい。さらに「創造的破壊」。コンフォーミティな人たちは、失敗を恐れるあまり、目立つよりも周りに合わせることを選ぶ。大企業ではこういう人がほとんどである。

 オリジナルな人たちとは、成功した起業家のようにリスクに敢然と立ち向かう人ではなく、むしろずっと普通の人だとする。リスクを嫌い、アイデアの実現可能性に疑問を持ち、むしろリスク回避型と言える。フィル・ナイトもスティーブ・ウォズニアックもラリー・ペイジやセルゲイ・ブリンもいきなり起業したわけではなく、最初は安定した身分での二足のわらじであった。

 オリジナリティを阻む最大の障害は、アイデアの「創出」ではなく、「選定」だという。自分のアイデアには、誰もが盲目になるもの。そして管理職は、新しいアイデアを実行して得られる利益ではなく、失敗する方に目を向けるもの。オリジナリティを正確に評価するには、自分自身で判断したり上司に意見を求めたりするのではなく、同じ分野の仲間に意見を求めるのが良いとする。これはなかなか示唆に富む意見である。

 上司についても、親しみやすい上司は何よりも対立を嫌うもので、気難しい上司の方がむしろ最高のサポーターになってくれるケースもあるとする。他者や慣習に立ち向かうことを厭わないのは、得てして「棘のある人」だとする。状況を変えるには、「離脱するか」「発言するか」のいずれかで、「声をあげつつリスクポートフォリオを安全に保ち、必要であれば立ち去る準備をしておく」とするが、このあたりはアメリカ的である。

 「先延ばしの効能」は、個人的には心にヒットした。レオナルド・ダ・ヴィンチが、「モナリザ」に16年、「最後の晩餐」に15年かけた例を引き合いに出し、「先延ばし」は「生産性の敵」かもしれないが、「創造性の源」であるとする。クリエイティブな仕事には特に有効で、様々な可能性を試し、改良することによって少しずつ進めていくことによって成功するという。思い当たるところもあり、勇気を与えられる。

 世界を「創造する者」は、自主的に考える人であり、「好奇心が強い」「周りに同調しない」「反抗的」という3つの特質があるとする。個人的には、自分には3つとも備わっていると思う。子供の頃の神童が、大人になってオリジナリティを発揮するのが稀なのには理由があり、それは神童ゆえに「既存のゲームのルール」に従うからだという。だから既存のシステムが否定できないとするが、これはよくよく考えたいところである。

 オリジナルになるには、とにかくリスクを取れというわけではなく、むしろそういうものではないとする。個人的には改めて確認したこと、勇気を持ったこといろいろである。自分としては、コンフォーミティの世界は合わないし、結果的に力を発揮できなかった。これからますますオリジナリティの世界を追求したいと思うが、その背中を後押ししてくれる一冊。思いが同じ人には必読の一冊である・・・


  
 
posted by HH at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/自説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする