2017年08月25日

【日本経済入門】野口悠紀雄



第1章 経済活動をどんな指標でとらえるか
第2章 製造業の縮小は不可避
第3章 製造業就業者は全体の6分の1まで減少
第4章 ピケティの仮説では日本の格差問題は説明できない
第5章 物価の下落は望ましい
第6章 異次元金融緩和策は失敗に終わった
第7章 深刻な労働力不足が日本経済を直撃する
第8章 膨張を続ける医療・介護費
第9章 公的年金が人口高齢化で維持不可能になる
第10章 日銀異次元金融緩和は事実上の財政ファイナンス
第11章 新しい技術で生産性を高める

著名な大学教授の日本経済に関する著書となれば、迷いもなく手が出るというもの。自分もよくわかっているようでいてわかっていないところもあり、折に触れてこういう本を読んでおく必要があると感じている。

まず初めに、この本は「日本経済についての入門解説書」であり、目的は「日本経済の現状について説明すること」とされている。従来の日本経済入門書との違いは、「強い問題意識を持って重要なことを重点的に説明」している点だとする。読んでいけばその通りであるし、それゆえに現状の日本経済の問題点に関する認識も確かにしてくれるものだとわかる。

問題は、日本経済は1990年代の中頃をピークに賃金をはじめとする日本経済の様々な指標が減少・低下傾向を示していること。その背景としては、新興国の工業化や情報技術の進展と行った世界経済の大きな構造変化に日本の産業構造が対応できていないことにあるとする。さらに人口構造が高齢化しつつあるにもかかわらず社会保障制度をはじめとする公的な制度が対応していないこともある。確かにその通りなのだろう。

こうしたことが日本経済不調の基本的な原因であり、経済停滞はデフレのためではないとする。中原圭介氏も再三「デフレは悪ではない」「いいデフレと悪いデフレがある」と主張しているが、同じことだろう。有効求人倍率の改善は雇用情勢の好転ではなく、「人手不足」だという。政府が春闘に介入しても、春闘の対象者は労働者の一部であり、賃金は上がらないとする。円安で企業の利益は増加したが、ドル建ての売上高はほとんど変化しておらず、生産量も増えていないので下請けへの発注も増えない。したがって円安は日本の労働者を貧しくするとする。これらの主張も同様である。

入門書だけあって、基本的な理解にも役立つ。
・GDP統計の優れているところは、世界各国で共通の基準に従って作られているので国際比較できる
・日本と中国の産業構造は基本的に同一であり、「日本の中国化」を回避するには産業構造を変えるしかない
・アメリカでは、「経営」「管理」などの高度サービスが統計で別掲されているが、日本にはない

一方、
・日本の消費税は欠陥品
・法人税率引き下げが企業の競争力を向上させることはない
・金融緩和ではなく、技術開発が必要
との指摘は、考えるヒントともなる。例えば、「法人税は利益に課税されコストではないので、法人税を変更しても企業活動には影響しない」とするが、「税引後利益」は減ると思うし、海外との競争を考えるなら、海外企業の進出を促したりする際には税率の安い国との競争に勝てないだろう。この部分は著者の見解を聞いてみたいところである。

キャピタルゲインに対する課税は不十分で、「資産に課税せよ」という意見は、大前研一氏も唱えていたと思う。重なるところはその意見の正しさの裏付けとも言えそうである。「入門書」とあるが、内容はわかりやすく、そして考えるヒント、考え方の参考になるものである。社会人としての教養として、身につけておきたい知識ではないかと思う。
そういう位置付けで、読んでおきたい一冊である・・・


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2017年08月09日

【中原圭介の経済はこう動く2017版】中原圭介



第1章 【米国経済編】世界経済の牽引役の好調は、いつまで続くのか
第2章 【欧州経済編】経済の長期停滞で、EU分裂は進むのか
第3章 【中国経済編】中国経済の減速は、あと何年続くのか
第4章 【日本経済編】円高は続くのか、株安は止まるのか

昨年、『中原圭介の経済はこう動く2016版』を読んだが、当然今年も読まなければならない。こういう本はシリーズとして継続して読んでいきたいと思うところである。冒頭で、著者は世界経済を2000年で一区切りし、これ以前を「プレ・グローバル経済」と呼び、以後の「グローバル経済」と一線を画していると語る。中国の資本主義社会参入のインパクトをそう捉える見方は面白い。

構成は『2016版』と同じ。最初の米国経済では、クリントン大統領誕生を予測していたが、これは見事に外れる。しかし、それ以外は概ね当たっていた。米国経済の低成長を経済学会は批判するが、著者からすれば平均成長率2%は十分評価できるという。ビジネスルールの前提も変わりば、経済の中身も変わるので、20〜30年前と同じ見方をいつまでもするべきでないという。

そんな米国経済は、原油安の恩恵を受けて好調だとする。米国の家計はガソリン価格の影響を大きく受けるため、これが消費を刺激し、旺盛な消費が海外からの輸入を促進し、世界経済を牽引するとする。原油安に加えて低金利が自動車販売の好調に繋がり、これに金融緩和で溢れたマネーが住宅販売を押し上げる。しかし、これも長くは続かず、2018年には景気後退に陥る可能性が高いと指摘する。

欧州は、英国のEU離脱についての説明がわかりやすい。英国自身に一体どんな影響があるのか。移民排斥からEU離脱を選んだ英国だが、実は移民は経済にはプラスなのだという。英国人より真面目に働き、税金・医療費・教育費などは受けた恩恵以上に払っており、「仕事を奪われる」のは幻想らしい。離脱がいかに英国経済にデメリットをもたらすかという解説はわかりやすい。メイ首相は離脱撤回の方向を探るだろうとする。この章は予測よりもむしろこうした解説が勉強になる。

中国の経済成長は、実質のところ3%だとする。経済の牽引役となっている自動車販売は、「エコカー補助金」「小型車減税」「値引き競争」によって作られているもので、特に「エコカー補助金」は生産台数に対して支給されるため、不正の温床になっているとか。「供給過剰」「不動産バブル」「過剰な地方債務問題」「同民間債務問題」を抱え、実に危ういのだとか。このあたりも実に勉強になる。

日本については、アベノミクス批判は一貫していて変わらない。円安による企業収益の増加は、実質賃金が下がっており、国内消費は冷え込むとする。世界経済が減速する中、円安だけでは企業収益は伸びず、中小企業の労働分配率は限界に達していてトリクルダウンも起こらないと断定する。相変わらず素人でもわかりやすい説明で、納得である。

実質賃金の調査に、従業員5人未満の零細企業は含まれておらず、一番大事な部分が抜けていているゆえに指標としての正当性に疑問が残ると指摘する。インフレ期待の政策は、「物価が上がれば景気は上向く」ことを想定するが、物価が上がることによって経済が成長するのではなく、経済が成長するから物価が上がるのだとする。Jカーブ効果も、いかにそれが机上の空論かと説明してくれてわかりやすい。

最近は、有効求人倍率が上昇しており、私もこれは経済が上向いている証拠だと思っていたが、実は生産人口の減少によるものだとキッパリ! 既にアベノミクスの理論的支柱だったクルーグマン教授自身も自身の過ちを認めているという。倒産件数の減少も一方で増加している休廃業件数とセットで考えないと実態を見失うとする。相続税対策と低金利で供給過多の集合住宅の供給がさらに増えるという指摘は、自分の仕事に直結する問題。

ドル円相場については、いくらが適切かはその時々で判断すべきとする。今は95円から105円が適正だと著者は主張する。エコノミストが米国の利上げすなわち円安だとするが、そういう見方ではなく、「購買力平価」で長期的な流れを見ないとダメだとする。著者はそれであえて円高を主張する。こういう意見とその根拠は、非常に勉強になる。

予測が当たるか当たらないかも大事かもしれないが、なぜそう考えるのかも重要。その際、従来の考え方にとらわれることなく、様々な要因を分析しなければダメだとする。素人にはとても無理だが、著者の本を読み、その意見を知ることでカバーしていきたいと思う。これからも著者の書籍等は見逃す事のできないものである。

本書の意見を実体経済でフォローしてみたいと思う一冊である・・・




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2017年05月31日

【経済がわかる論点50 2017】みずほ総合研究所



I チーフエコノミスト高田創の視点
II 2017年の経済がわかる50の論点
第1章 日本経済がわかる10の論点
第2章 海外経済がわかる10の論点
第3章 金融・マーケティングがわかる10の論点
第4章 制度・政策がわかる10の論点
第5章 ビジネス・社会がわかる10の論点

 この本は、どうやらみずほ総合研究所が毎年出しているシリーズらしい。しかし、過去に読んだことはなく、店頭で見かけたこともない(たぶん・・・)。「過去の常識にとらわれず、これまでの教科書にない世界を50の項目で読み解こうとする野心的な試み」なのだそうである。今日の世界経済を象徴するキーワードは「3つのL」(低成長、低インフレ、低金利)だと言う。こう言うポイントを終えたまとめはわかりやすくていい。

 まずは、「逆風にさらされるアベノミクス」。もうあちこちで主張されていることである。世界で繰り広げられる通貨戦争では、最大の敗者は日本だという。こういう指摘は、なかなか新聞等ではお目にかかれない。
「日本経済がわかる10の論点」としては、国内景気、企業収益、設備投資、雇用・賃金、個人消費、住宅、公共事業、輸出、物価、生産性がテーマに取り上げられる。中でも「雇用者報酬がリーマンショック以前を超える水準まで回復した一方で、直接税・社会保険料の負担が増え、可処分所得が伸び悩み、個人消費の抑制要因になった」という説明が印象的。なんとなく皮膚感覚で感じていたことを的確に説明されるのは心地よい気がする。

 それ以外にも、
・長期的には空き家問題が深刻化する可能性大
・インバウンド消費の持続的拡大にはサービス消費の取り込みが必要
・生産性向上は日本経済再生の道
・労働生産性の低迷には、相対的に生産性の低いサービス業(医療・福祉・宿泊・飲食)を中心に雇用が拡大しているため
等々の解説が興味を引く。

 「制度・政策がわかる10の論点」では、一億総活躍社会、少子化対策、ローカルアベノミクス、PPP/PFI、消費税先送りと財政健全化、ポートフォリオ・リバランス、メガFTA、外国人労働者と移民政策、気候変動政策、農政新時代がテーマとなる。新聞等で目にしてはいるものの、では何かと説明を求められると答えに窮するようなものである。それが簡単に解説されているので、改めて理解するのに役にたつ。特にパリ協定については、「発行されれば歴史的な転換点になる」と評されているが、これによって先日トランプ大統領が離脱を表明した重みが伝わってくる。

 50の項目は、それぞれなるほどと思うものであるが、深く解説されているわけではない。それぞれがダイジェスト的ではあるが、それゆえにコンパクトにまとまっているとも言える。世の中のニュースを広く浅く理解するのに役立つものと言える。こういう簡易版的な経済書もこれはこれでいいものだと思う。来年2018年版が出るなら、また読むことにしたい。
現代の経済の問題をコンパクトに知るには、実に適切な一冊である・・・


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2017年04月05日

【ポスト・アベノミクス時代の新しいお金の増やし方−富裕層だけが知っているマネー戦略−】加谷珪一



序 章 アベノミクスとは何だったのか?
第1章 日本経済の新しい常識
第2章 世界経済の新しい常識
第3章 投資戦略の新しい常識
第4章 資産形成の新しい常識
第5章 情報整理の新しい常識
第6章 「働く」「生きる」の新しい常識

著者は、ジャーナリスト、投資ファンドを経てコンサルティング業を行なっている方だという。ご自身でも億単位の資産を運用する投資家であるとのことで、そんな著者がアベノミクス後にお金や経済とどう向き合えば良いのかについて分野ごとにまとめた一冊。

まずそもそもアベノミクスとは、金融政策でデフレからの脱却を試み、財政出動で当面の景気を維持し、その間に痛みを伴う構造改革を実施するという政策である。しかし、日銀が掲げてきた2%という物価目標を実現することは現時点では難しそうであり円安と物価上昇を基本としてきたアベノミクスは逆回転し始めているとする。このあたり、ずっとアベノミクスの効果を疑問視してきた中原圭介氏の指摘(『中原圭介の経済はこう動く 2016年版』など)が現実化してきていると感じる。

アベノミクスは、スタート時点では構造改革が経済成長を実現するための本丸という認識であったが、ほとんど進まず現在はほぼ消滅したという。だらだらとした現状維持の動きが続き、再び財政出動頼みへと逆戻りする可能性があるという。物価上昇がストップし、消費者心理も冷え込む傾向が当分続く可能性が大だとする。

安倍総理は何とか賃金を上げようと躍起になっているが、日本の労働人口はここ10年総数は変わらぬまま25〜35歳の労働人口が2割も減るという状況。現状の人手不足は好景気によるものではなく、若年労働力人口の減少(正社員として働く若者の減少分を低賃金の高齢者が補っている)だとする。

一つ一つ丁寧に解説されていて、なかなかわかりやすい。
1. 諸外国の格差は上方向への格差だが、日本の格差は下方向
2. 日本の消費はさらに引き締まる可能性が高く、節約より不必要な支出をなくすべき
3. 財政再建はほぼ実現不可能であり、金利上昇リスクはかなり高い
4. 英国のEU離脱によりむしろEU側の企業が打撃を受ける
5. 中国は内需中心経済へと転換し、人民元経済圏が出現する
6. アベノミクスの限界が見え、外国人投資家がほぼ撤退、株価下落を止める手立ては残されていない

一般の認識と異なる部分がいろいろとあり、その可否はわからないが、一つの見方として参考になる。我が不動産業界に関しては、「人口減少から優良物件以外の不動産は不利になる」とする。長期的にはインフレであり、住宅ローンは繰上げ返済すべきではなく、マイホームも収益性の高い物件に限り購入すべしとする。このあたりは頭の片隅に置いておきたいと思う。

日本の世論は労働市場改革には消極的で、生産性は今後も上昇しないため残業は無くならないと語る。介護施設は増えず、家族の負担は増えるということはあまり想像したくない。実際にどうなるか、ではなく、あくまでも一つの考え方として覚えておきたいところである。
正直言って、こうした考え方はなかなか自分だけでは困難であり、折に触れて触れていきたいところである。そういう意味で、為になる一冊である・・・


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2017年03月31日

【デービッド・アトキンソン新・所得倍増論 潜在能力を活かせない「日本病」の正体と処方箋】デービッド・アトキンソン



第1章 日本はほとんど「潜在能力」を発揮できていない
第2章 「追いつき追い越せ幻想」にとらわれてしまった日本経済
第3章 「失われた20年」の恐ろしさ
第4章 戦後の成長要因は「生産性」か「人口」か
第5章 日本人の生産性が低いのはなぜか
第6章 日本人は「自信」をなくしたのか
第7章 日本型資本主義は人口激増時代の「副産物」
第8章 日本型資本主義の大転換期
第9章 日本の「潜在能力」をフルに活用するには

著者は、国宝・重要文化財の補修を手がける創立300年余りの小西美術工藝社社長。しかし、元はと言えばイギリス生まれのオックスフォード大学出身、ゴールドマン・サックス証券でエコノミストをしていた変わり種で、以前カンブリア宮殿でも取り上げられていた方である。私も知らなかったのであるが、これまでにも日本経済に対する提言として何冊か上梓しているようである。この本もその一冊である。

日本は、GDP世界3位、製造業生産高同3位、輸出額同4位、ノーベル賞受賞者数同6位等々の堂々たる経済大国である、と我々は認識している。しかし、著者によるとそれは決してそうではないという。というのも、「一人当たり」で見ると、例えばGDPは世界27位、輸出額44位、ノーベル賞受賞者数39位とランクが大幅にダウンする。これは、「人口ボーナス」のなせる技であり、日本のランクが高いのはただ単に「人口が多いから」だという。

日本の人口は、イギリスの2倍、ドイツの1.6倍であり、技術力や国民の教育などベースの部分ではほぼ変わらないので、日本がイギリスやドイツよりランクが上なのは、単に人口が多いからだとする。それが証拠に、GDPでは中国に抜かれたが、それは中国が人口が日本の10倍もあるからだとする。なるほど、わかっていたつもりでも、改めてそう指摘されればその通りである。そしてこれが日本人の認識を曇らせているとする。

日本に必要なのは、とにかく「生産性を上げること」。そうでなければ、今後2050年までに日本はベスト10から転がり落ちるという。そして生産性を上げるのは、経営者の仕事と著者は語る。日本とアメリカの生産格差の45%は日本人女性の年収の低さというのは頷ける。さらに日本政府に対し、経営者にプレッシャーをかけることが必要だと主張する。

日本の生産性が低いのは、「経営者の経営ミス」と著者は手厳しい。農業に至っては一人当たりの総生産が異常に低く、これは行き過ぎた保護政策にもよるのだろうが、改善の余地は大きすぎるくらいありそうである。「移民政策はやるべきことから目を背けるための言い訳」という主張は、別の理由で移民に反対な私も大いに溜飲を下げる部分である。

人口激増時代に誤った意識を持ったことが、現在の問題につながっているという。それは下記の通り。
1. 責任を曖昧にする文化
2. 新発売キャンペーン癖
3. 計画性のなさ
4. 検証しない文化
5. マニュアル化
6. 融通がきかない
7. 縦割り行政

ここの是非はともかくとして、個人的に一番納得したのが、「現状維持が至上命題になっている」とまで著者が言う「改革アレルギー」。「制度を変えたくないと言う意識がまずあって、それを正当化するために様々な屁理屈を出しているようにしか思えない」とまで言う。一例として、コンビニでバーコード1つでできる公共料金の支払いが、銀行では名前と金額を書かされると言う例。その銀行が3時に閉まるのも前近代の名残とする。言われてみれば、であるが普段当たり前だと思っていて気にもしなかったが、確かにその通りである。

「アベノミクスの足を引っ張っているのは経営者であり、政策目標は企業の時価評価を上げること」と著者は主張する。株式市場を通じたプレッシャーにより経営者の意識を変えることが大切とする。外国人ゆえに、客観的に見られる部分もあるのだろうが、大いに考えさせられる提言である。良い悪いは別として、己の考えを熟成するのに、実に示唆に富む一冊である・・・



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2017年03月27日

【投資家の父より息子への13の遺言】高橋三千綱



第1章 千載一遇のチャンス
第2章 投資家の父より息子へ、投資の極意とは
第3章 投資の法則
第4章 証券マンを体験する
第5章 投資家はバフェットを真似る
第6章 ファンドマネージャーの道へ
第7章 相場には4つの局面がある
第8章 業績相場への転換期
第9章 中間反騰から逆業績相場
第10章 個人投資家として生きる
第11章 100年に一度の大相場
第12章 効率のいい投資法
第13章 バブルを楽しめ

もともと私自身株をやっている(と言っても今は休養中)こともあって、この手のタイトルには敏感に反応してしまうところがある。一読してよくわからないのは、この本の内容がどこまで実在の話かということである。一応、フィクションと断ってあるが、内容はとてもフィクションではない。実在の話をうまく組み立ててあるのだと思うが、中身の濃い内容であることは間違いない。

主人公である「私」は、投資家Mとなっている。1971年に大学を卒業し、あまり優秀できなかったため、銀行などには見向きもされずW証券に就職する。その後、香港赴任時にフランスの投資会社に転職し、さらに知人の設立した投資会社で50歳まで勤務し独立というキャリアを歩む。投資家として財をなし、そのノウハウを遺言として息子に残すというのが、この本の趣旨である。

まずは投資家として守っている4つのルールが説明される。
1. 10%損切りルールを守る
2. ピラミッティング、いわゆる買い乗せをする
3. 買い下がり、売り上がりはしない、つまりナンピンはしない
4. トレンドに逆らわない
実に簡単であるが、1,3,4は当たり前のように言われていること。これだけの投資家でも基本は大事ということだろう。特に1は、わかっていてもなかなか守るのが難しいのである。

主人公はファンダメンタル分析は苦手で、基本はチャート分析らしい。チャート分析は、当然過去の流れであり、100%あてにはならない。よって否定する専門家もいるが、著者はその欠点を熟知しつつも否定しない。このスタンスも参考になる。そんな主人公は、証券会社に入社して黒板書きをし、チャートを書いた経験が後々役立ったと語っている。このころの経験談はなかなか面白い。

投資の神様ともいうべきウォーレン・バフェットのことは主人公も崇めている。
「政治的、経済的不安がピークに達した時に買った株が最高の買い物になったことが多い」
「知らないもの、理解できないものを扱っている会社の株は買わない」
バフェットのそんな言葉を紹介しつつ、「辛苦を重ねた天才の前では、凡才の努力家は謙虚でいなくてはならない」と語る。

相場には4つの局面があるとする。「金融相場」「業績相場」「逆金融相場」「逆業績相場」であるが、しかし実際に今がどの局面なのか、この本を読んだだけではわからないと思う。そして投資家として大事にしているのは、「積極性」だとする。90%の投資家が損をする世界。ミシガン大学消費者信頼感指数をウォッチし、黄金分割比率(61.8%)を参考とし、「生半可な情報を頼りに株式投資などするな」と戒める。「投資家にとって一番大事なのは、情報を求めることではなく、成長株をタイミングを捉えて売買を繰り返すこと」と語る部分は、自分の考えを補強してくれる。

「日銀が金利を下げたところでいきなり景気が良くなるわけではない。ただそれは金融相場の前触れ。金利が挙げられるのは景気がいいからであり、その後株価は下落する」という株価の基本公式はわかりやすい。日銀短観は外国人投資家にとって何より信頼感が高いという話はなるほど。投資家にとって、下落を予測することは成長株を見つけるより難しいという説明も得るところは大きい。

売りシグナルを読み取ることは、主人公のような専門家でもほとんど不可能だそうである。いわんや私などであろうことは、それなりに参考になる。CDSの急騰は株価下落のシグナルなどは、頭の片隅に置いておきたい。そして最後の言葉が印象的。
「株はむつかしいと言う前に難しさを克服する努力を続ける。40年前も今も私はそうやって投資家を生き抜いている」

大いに参考にしつつ、そろそろ私も投資を復活させようかと言う気にさせてくれた一冊である・・・



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2017年02月20日

【第四次産業革命−ダボス会議が予測する未来−】クラウス・シュワブ



原題:The Fourth Industrial Revolution
1章 第四次産業革命とは何か
2章 革命の推進力とメガトレンド
3章 経済、ビジネス、国家と世界、社会、個人への影響
付章 ディープシフト

著者は、世界経済フォーラムの創設者であり、会長である人物だとのこと。現在の世の中の動きから未来を予測する内容とあって、興味を持った一冊。

イギリスで蒸気機関の発明と鉄道建設とによってもたらされた産業革命を第一次とすると、電気と流れ作業の登場によってもたらされたのが、第二次産業革命。そして半導体、メインフレームコンピューター、パソコンの開発とインターネットにより推進されたのが、第三次産業革命であるとする。そう分類すると、これまでとは比較にならないほど遍在化しモバイル化したインターネット、小型化し強力になったセンサーの低価格化、AI、機械学習が特徴的な現在は「第四次産業革命」と言える状況であるとする。

第一次産業革命後、紡績機械がヨーロッパ外へ普及するのに120年かかったが、インターネットが世界に浸透するのにかかったのは10年、そして2007年に登場したスマホが8年で20億台売れているという。こうした状況を考えると、「産業革命」という言葉もまんざら大げさではない気がする。その第四次産業革命は、大きな利益がもたらされる一方、不平等も悪化している。

現代のタブレットは、30年前のデスクトップコンピューター5,000台分の処理能力があるという。そうした新たな変化やテクノロジーには、1つの重要な共通する特徴があって、それはデジタル化と情報テクノロジーの浸透力を利用した物理的なメガトレンドがみられるという。それは以下の通り。
1. 自動運転
2. 3Dプリンタ
3. 先進ロボット工学
4. 新素材
どれもこれも未来に向けて大きく話題になっているものである。

読んでいてやはり興味を抱かされるのは、今現在の状況説明より未来予測だろう。個人的に興味を惹かれたのは、「2025年までに起きると予想されるティッピングポイント」という項目のうちのいくつかである。
1. 米国で最初のロボット薬剤師が登場する
2. 体内埋め込み式携帯電話の販売開始
3. 人口5万人を超える都市で初めて信号機が廃止される
4. 企業の取締役会にAIマシンが登場
どれも「遠い未来には実現しているかもしれない」というものではなく、それゆえにそうした変化というのも念頭に置いておきたいと思う。

新たな技術は労働の性質を劇的に変えるという話は、ちょっと心底冷やすものがある。労働者は、「失業者になるかスキルの再配分を余儀無くされる」という。これまでも技術革新は一部の仕事を奪う一方、別種の新たな仕事を生み出してきており、仕方のないものであるが、自分としては淘汰されないようにしないといけないと改めて思う。

それは国家間でも言えることで、先進国向けの製造業において、低賃金労働が競争力とならなくなるとする。すでに「ウーバーのドライバーをしつつ、インスタカートのショッパーをしつつ、エアービアンドビーのホストをしつつ、タスクラビットでの請負仕事をする」ということもありうるわけで、労働の本質が劇的に変化している。

ショッキングなのは、やはり軍事面だろうか。軍用ロボット、AI制御の自動兵器の配備、海底や宇宙にも軍隊が配備され、人間が関与せずに目標を認識し攻撃開始を判断できる。まさに『ターミネーター』のスカイネットであり、『ターミネーター』の「ジャッジメントデイ」が本当に来るかもしれないと思わされる。

そういう危険性などを考えると、「結局、すべては人々や文化、価値観にかかっている」と著者が結論づけるのも当然だと思う。「人間を中心に据えた人間が優先される未来、人々に権限を委譲し、すべての新技術は何よりも人間のために作り上げたツールであることを絶えず自覚しよう」という呼びかけは、もっともである。

技術だけを追求するのではなく、人間性、公益性などとのバランスが大事だというのは、何事も同じかもしれない。これからの未来を考える上で参考になる一冊である・・・



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2016年10月23日

【みんなが知らない超優良企業−新しいニッポンの業界地図−】田宮寛之



第1章 世界の人口爆発に勝つ企業
第2章 世界が驚くニッポンオリジナルの企業
第3章 世界が注視する高齢化対応の企業
第4章 お家芸の「おもてなし」で伸びる企業
第5章 急成長!技術力が高く買われる企業
第6章 新たなインフラ需要で収益を伸ばす企業

なんとなくタイトルに興味を惹かれて手にとった一冊。タイトルからイメージするのは、当然企業紹介の本なのであろうが、例えば『ビジョナリー・カンパニー』シリーズとか、『グレート・カンパニー』あるるいは、『日本で一番大切にしたい会社』のようなものをイメージしていたら、まったく違っていて、単なる企業紹介本であった。

成功する企業や超優良企業の超優良たる所以でも紹介してくれていたら良さそうなものだったが、最近の就活学生が企業研究をしていないという声を紹介し、どうやらその一助とならんことを意図したようである。それが故に、なんの変哲も無い企業紹介本に終始してしまっているのが本書。はっきり言って、事前に分かっていたら読まなかったところだが、選んだのは自分であるので致し方ない。

例えば第1章では、「人口爆発に勝つ企業」が紹介される。それは海水を濾過する装置を作る企業であり、その代表として千代田化工建設、日揮、東洋エンジニアリングが紹介される。さらに濾過幕では日東電工、東レ、東洋紡、海水ポンプでは荏原製作所、酉島製作所、プラント設備にはもってこいの金属チタンを扱うのは大阪チタニウムテクノロジーズという感じである。就活学生ならふむふむと頷いて参考にするところだが、ベテランビジネスマンからすると、「それで?」となる。

それでもエネファームが、ガスを水素に変えて酸素と結合させることで熱を生じさせるものだというのは、知らなかったことであり、このあたり雑学的にはタメになる。原発ビジネスは世界的には成長産業で、技術力の高い日本の企業にとってはビジネスチャンスが大きいというところは、原発反対の立場としては微妙だ。反対する立場としては、知っておかなければならない事実の一つだと思う。

食糧ビジネスにおいては、実は世界第2位の農作物輸出国は日本より面積の狭いオランダという事実が紹介される。それ自体は『フェルドマン博士の日本経済最新講義』で知っていたが、さらにアラブ首長国連邦も日本より上位だという事実は知らなかった。日本の関連企業も多数あり、改めて農業ビジネスは有望事業なのだと認識させられる。

そうして読んでいくと、実に様々な分野で日本には有望企業がたくさんあるのだとわかる。都市鉱山をもっと有効活用しないといけないとか、学習塾は日本では頭打ちだが、アジアマーケットはこれからとか、ロボット化、医療ビジネス、カレーや倉庫など、世界で勝負できる企業が多々紹介されている。そうした観点からすると、個別の企業紹介というよりも、日本経済の現状的な捉え方で読むと結構面白いとわかる。

本の読み方は人それぞれであるが、読み方によっては就活学生からベテランビジネスマンまで面白く読める要素はあると思う。就活学生にアドバイスするという観点からの読み方もあるかもしれない。日本経済を鳥瞰的に見てみるのも一つの見方であり、自分にあった読み方を選んでみるのもいいかもしれない。そんな感想を抱いた一冊である・・・


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2016年06月26日

【中原圭介の経済はこう動く 2016年版】中原圭介



プロローグ 2016年、大転換する世界経済
第1章 【米国経済編】米国利上げで世界経済に何が起こるのか
第2章 【欧州経済編】チャイナ・ショックに怯える欧州経済
第3章 【中国経済編】中国経済の減速はこれから本格化する
第4章 【日本経済編】円安トレンドが終わり、日本株は低迷する

いつも定期的にチェックしている著者の本をまた一冊。読むのがちょっと遅くなってしまい、2016年ももう半ばである。その2016年の世界経済を予測した内容であるが、年半ばにしてもまだまだ刺激的である。

リーマン・ショック以降、金融緩和が浸透した世界。その金融緩和に過度に依存することにより、株式市場や不動産市場などでバブルの下地が醸成されつつあるという。そして経済成長が思うように伸びない先進国を中心に、経済統計の算出方法を変更することによって、GDP、GDP成長率をかさ上げしようとする動きが広まりつつあるとする。由々しき事態であるが、我が国も例外ではなく、いかに惑わされないようにするか、個人的には関心度大である。

波乱要因の一番に挙げられるのが、米国の利上げ。米国が利上げすれば、ローン金利が上がり、するとローンの支払いが増えることから、ローンで物を買う動きが減速し、米国の消費が鈍るとする。今は、原油安という神風が吹いており、これによって米国民の実質賃金の下落傾向が止まっているが、利上げはその効果を消失させ、米国への輸出が減ることで各国の経済も減速するのだという。相変わらず、説得力のある話である。

EUは2014年から、GDP算出に際し、麻薬取引やタバコ密売、売春などの「ブラック・エコノミー」をGDPに加えているという。驚きの事実であるが、こういうのこそ、マスコミが批判すべきであり、その役割を果たせているのかとも思う。期待する方が無理かもしれないが・・・
ECBは量的緩和によって域内景気を浮揚させようとしているが、到底不可能と著者はにべもない。なぜなら、企業は需要が見込めない限りは資金調達して投資などしようと思わないからと、当たり前の理由を説明する。こういうところも著者の意見が受け入れやすいところである。

中国経済の減速はこれから本格化するというが、いつまでも高成長が続くわけもなく、それも十分説得力がある。自動車の生産能力にしても、2,500万台の需要に対し、既に5,000万台の供給能力があるというから、実際のGDP成長率は、政府が発表している7%を大きく下回っているはずという指摘も頷けるものがある。

アベノミクスについては、著者は一貫してその効果を疑問視している。もっともゼロではなく、全体の2割程度だとする。御用マスコミははっきり調べないが、各紙の世論調査が奇しくもだいたい2割で一致しているところから、まんざら当たらずとも遠からずだと言えるという。実質賃金の下落要因は、巷言われるように消費増税などではなく、「行きすぎた円安」だという。著者は従来から、「良いデフレ」容認論を唱えており、それがここでも繰り返される。

安倍総理を始めとして、日本の景気低迷の原因はデフレというのが公式見解であるが、著者はそれを否定する。エネルギー価格の下落によるデフレは、生産設備の供給過剰によるデフレと違い、物価の下落率が実質賃金のそれを上回るため、かえって生活に余剰が生まれるとする。確かに理屈はその通りである。原油安によってデフレになるのは、国民経済においては好ましいのだという。「デフレ元凶論」がまかり通っている中、著者の意見は納得性が高いだけに面白い。

そして、2016年は米国の利上げによって円高トレンドへの転換があると予測する。それは過剰な円安への反動相場となり、円相場は1ドル100〜105円になると予測する。それは購買力平価でも裏打ちされる数字らしい。そうなると、当然株も下落トレンドに入ることになる。
著者は、政治経済の安定のためにはインフレ目標や金融緩和競争をやめるべきと主張する。それはずっと一貫した主張であるが、理由もわかりやすく、素人でも金融政策について意見が持てるようになる。それが著者の本を読むメリットであろう。

さて、ここにきて英国がEU脱退という大きなインパクトあるニュースが世界に流れた。著者もさすがにそんな予測はできなかったであろうが、FRBは利上げを当分見送りそうである。円相場はすでに102円をつけている。世の中がどう動いていくかなど、神のみぞ知る世界であるが、変動要因がわかるだけでも経済を理解する一助となるのは間違いがない。そういう意味で、著者の本を「定点観測」する意義は高い。

これからもずっと注目していきたいエコノミストである・・・

   

posted by HH at 17:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融・経済・株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月23日

【フェルドマン博士の日本経済最新講義】ロバート・アラン・フェルドマン



第1章 世界経済と日本
第2章 アベノミクスの評価と今後
第3章 エネルギー政策を考える
第4章 働きやすい労働市場にするために
第5章 少子高齢化社会の煉獄
第6章 地方再生と教育改革の進め方


著者は、モルガン・スタンレーMUFG証券の日本担当チーフエコノミストであるが、一方でテレビ東京の『ワールド・ビジネス・サテライト』のコメンテーターも務めているということで、それなりに著名な方である。そんなエコノミストが語る日本経済ということで、興味を持って手に取った次第。

まずは世界経済から見た日本の強みと弱みが語られる。
強みは「豊かな水と農地」そして「技術」だという。日本の今後の成長産業は農業という。何となくわかるような気がするが、はっきりそうだろうかという確信もない。しかし、日本の1/4しかない農地面積のオランダが、農産物の輸出においてアメリカに次いで世界第2位と聞くと、俄然可能性を信じられる。「技術」は言わずもがな、である。

一方、弱みは「人材育成」。税金について高齢者のために使っているお金と若者のために使っているお金との比重を挙げている。ある程度は仕方ない気もするが、「義務教育のうちからグローバル化を意識して人を育てていく必要がある」という指摘は頷けるし、まぁ一つの意見として正しいと思う。

何となくよくわからない問題については、誰かの意見を聞いてみたくなるものだが、TPPに関する意見はその代表のようなもの。著者はそのメリットを4つ挙げる。
1. 農業分野におけるビジネスチャンス
2. 色々な商品の検査を国際基準で行うことが資源や手間の節約になる
3. アジアの貿易環境の整備
4. 日米関係の新たな象徴
それなりになるほどと思えるが、今度はデメリットについても知りたいところである。

アベノミクスについての評価は興味深いところ。それについては、
1. 第1の矢・・・非常にうまくいっている
2. 第2の矢・・・ある程度成功しているが、まだまだ宿題が多い
3. 第3の矢・・・分野によって分かれており、「農業・企業統治4」、「教育3.3」、「行政3」、「税制3」、「医療2.2」、「雇用2」、「エネルギー1.3」、「移民1」、「選挙制度改革0.6」
としている。
総じて、アベノミクスが成功したかどうかについては、「まだわからない」とするが、こうした分析はとても参考になる。

なぜ財政改革ができないかといえば、「政治は既得権益に弱いから」との意見には、なるほどと思う。
各選挙区の議決権を選挙区の人口比例で与えるというアイディアは、なかなかである。
日本のエネルギー政策は、原発再稼働に重点を置いてきたため技術を広げようというペースが遅いという意見は、やっぱりなと思う。
「核廃棄物の処分方法が決まらない以上、処分にかかる費用も計算できない」という意見には、多いに共感させられる。「限られた研究開発のお金は、原発よりも将来性が有望な太陽光や風力などの再生可能エネルギーに向けられるべき」という意見は、我が意を得たりの感がある。

その他にも、喫煙者やメタボの人は保険料を高くするという意見は、斬新だ。これは実にいいアイディアだと思う。こうした考えに触れることは、自分の思考の刺激にもなり、自らの発想も広げさせてくれる。この本に書かれていることは、みんなで大いに議論すべきことではないかと思うところである。

どうしたらこの国がより良い国になっていくのか。そうした思いを持つ人にとって、そのヒントに溢れた一冊である・・・
   
    
posted by HH at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 金融・経済・株式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする