2018年06月27日

【ハーバード日本史教室】佐藤智恵 読書日記934



序  ハーバード大学と日本人
第1講義 教養としての『源氏物語』と城山三郎 アンドルー・ゴードン
第2講義 『忠臣蔵』に共感する学生たち デビッド・ハウエル
第3講義 龍馬、西郷は「脇役」、木戸、大久保こそ「主役」 アルバート・クレイグ
第4講義 ハーバードの教授が涙する被災地の物語 イアン・ジャレッド・ミラー
第5講義 格差を広げないサムライ資本主義 エズラ・ヴォーゲル
第6講義 渋沢栄一ならトランプにこう忠告する ジェフリー・ジョーンズ
第7講義 昭和天皇のモラルリーダーシップ サンドラ・サッチャー
第8講義 築地市場から見えてくる日本の強みと弱み テオドル・ベスター
第9講義 日本は核武装すべきか ジョセフ・ナイ
第10講義 世界に日本という国があってよかった アマルティア・セン

著者は作家兼コンサルタント。似たようなタイトルの本が多い昨今、気がつけば『ハーバードでいちばん人気の国・日本−なぜ世界最高の知性はこの国に魅了されるのか−』と同じ作者によるものであった。今回、興味をそそられたのは、「日本史」というキーワードなのであったが、なんとなくそれは予想していたのとは趣が異なるものであった。

内容としては、ハーバードで日本について教えている教授を中心に10人を採り上げ、インタヴューをしたものである。その中には、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』のエズラ・ヴォーゲルも含まれているのが、ちょっとした読みどころかもしれない。

著者はこの本の目的を、「世界から見た日本史の一端を垣間見る機会となり、日本史の新たな魅力を発見することにつながれば望外の喜び」と語るが、それにしては内容が「日本史」とはズレているのではないかと思わされてしまう。内容に問題があるというのではなく、内容と著者の意図があっていないと感じるのである。

初めこそ、日本史らしきものが出てくる。「サムライが人気」とか、「源氏物語は不評」とか。戦時中の日本のプロパガンダ映画である「チョコレートと兵隊」などという映画を見て研究しているというから、さすがハーバードと思ってしまう。各教授が行なっている授業の様子を紹介してもらい、「日本は品格ある国家を目指すべき」などというコメントをもらうような構成になっている。

・幕府が直接領土を統治する仕組みではなかったからこそ、システムの中に他国にはない柔軟性があった
・農民は年貢さえ納めていれば副業も自由で、税金もかからなかった
などという事実は、なかなか興味深い。幻の貿易都市十三湊や漆器技術が世界から絶賛を浴びたことなど、こんなことを採り上げるんだと感心する内容もある。
渋沢栄一は、セオドア・ルーズベルトの日本観に影響を与えたとか、モラル・リーダーシップでは昭和天皇も採り上げられている。トランプ大統領に批判的な意見が多いのも特徴かもしれない。

『リーダー・パワー』のジョセフ・ナイ教授は、日本とアメリカが戦後これほど長く友好関係を続けてこられた理由を3点挙げている。
1. 軍事戦略上の必要性
2. 日本が戦後、民主主義国家を作り上げることに成功し、アメリカの同盟国にふさわしい国になった
3. 経済的相互依存
こういう分析は、個人的に興味がある。さらに核武装より日米同盟に勝る抑止力はないとしているが、これはひょっとしたら「日本に核武装させたくないから」ではないかと思えてしまう。

気になる日本の課題であるが、
1. 移民の受け入れ
2. テクノロジーの活用
3. 人的資源の活用
としている。こういう外からの見方も面白い。

後半になると、日本史は何処へやらという雰囲気になる。日本は知識によって国を発展させてきたとし、それは知識を重視する仏教文化に由来するものだという意見もあるが、どうも「日本史」からは離れてしまう。「日本史」をテーマに企画したものの、終わってみればズレてしまったということなのかもしれない。

著者は、ハーバードで日本が学ばれているということに対し、誇りのようなものを持っているのかもしれない。それはそれで悪くはないが、個人的には日本を学びの対象に入れているハーバードの奥深さを感じる。それと同時に、日本以外の国はどこまで学ばれているのだろうかと気になる。例えば中国などは、なんとなく日本より講座が多そうな気もする。「日本が取り上げられていて嬉しい!」のもわかるが、そうした全体像もあったらなお良かったと思う。

日本人ももっともっと幅広く学ばなければならない、内にこもっていてはいけないと感じさせられる。タイトルとは異なる内容で残念ではあったが、感じる所のある一冊である・・・




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2018年03月05日

【徹底検証「森友・加計事件」 朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪】小川榮太郎 読書日記898



第1章 報道犯罪としての森友学園騒動
第2章 籠池劇場-喜劇と悲劇
第3章 森友問題の核心-九億六千万はなぜ一億三千万二なったのか
第4章 加計学園-朝日新聞はいかなる謀略を展開したか
第5章 加計問題の真相に迫る

 著者は文芸評論家にして社団法人日本平和学研究所理事長だという。詳しいプロフィールは知らないが、思想としては安倍政権に同調的な方のようである。だからではないだろうが、昨年来、マスコミを賑わせている森友加計問題について(反マスコミ視点から)真相を語るというのがこの本の趣旨である。サブタイトルには「朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」とあって穏やかではないが、内容を読んでいくとそれもその通りだと思えるものになっている。

 冒頭、昨年半年に渡って「安倍叩き」が行われたが、その間、安倍による不正・権力乱用の物証はただの1つも出なかったと著者は語る。朝日新聞が仕掛け、テレビが横一線でワイドショーに取り上げて、他の新聞が疑問視してもそれらをすべて圧殺して「安倍疑惑」に仕立ていったという。そして何よりも衝撃的なのは、仕掛けた朝日新聞自身がどちらも安倍総理に関与がないことを知りながら疑惑を創作したことだったとする。「本当かいな」と思うも、著者はそれを本文で解説していく。

 まずはじめに森友問題が解説される。そもそもは、国有地を正規価格の1/8で払い下げられたことであるが、払い下げられた相手の森友学園が安倍総理夫人を名誉校長とする右傾化した学校だったことから、癒着があるのではとされたものである。それを著者は事実関係に沿って説明していく。大きな減額の理由は地下に大量のゴミが埋設されているのが発見されたこと。であれば一応の理屈はつく。本当はそこを重点的につくべきだと個人的には思う。

 著者は、森友学園とはどういう法人なのかを丁寧に説明していく。理事長の籠池夫妻の言動もニュースに沿って追っていく。個人的に意外だったのは、安倍政権を追求する野党の議員も、国会での発言では安倍総理に道義的責任は問いながらも土地取引と安倍夫妻とは切り分けていたという事実。これはあまり知られていない気がする。そして実は森友学園の問題となった小学校建設は、資金繰りや経営計画、カリュキュラムなどに多くの問題を抱えていたのだという。

 そういう「事実」を提示し、国の地方機関も府の機関も問題処理が杜撰であり、民間審議会のチェック機能の詰めの甘さこそが問題で、政治の圧力があったとは考えにくいという結論は、十分な根拠があるように思える。事実の羅列に勝るものはない。すっかり有名になった「忖度」も、「安倍夫人の名誉校長就任は決定の4ヶ月後であり、忖度などありようがない」というのもその通りに思える。

 加計学園の問題になるともっとひどい。朝日新聞がスクープした文書は、一部のみ明示しその他はぼかされている。ところがそのぼかされている部分に「国家戦略特区諮問会議決定という形にすれば、総理が議長なので総理からの指示に見えるのではないか」と書かれているという。これを朝日新聞は「総理の意向」と大見出しで報じている。そのまま普通に読めば総理の意向などなかったことが明らかなのに、である。

 さらに前川喜平という前文部科学相次官が登場したことで、舞台は賑やかになっていく。著者は前川前次官が通っていた出会い系バーに足を運び、そこがいかにいかがわしい店であるかを記していく。そして朝日新聞の後押しを受けて安倍政権批判をしていく動機についても示す。加計学園の問題の本質は、獣医学部新設を巡る反対派と推進派の長年の闘いであり、著者はその本質も明らかにする。

 推進派としては証人喚問で、加戸前愛媛県知事などが発言したが、前川前次官の発言と比べると全体の5%にとどまるとしている。ニュースでもこの不均等に対し、朝日新聞が「報道しない自由」と表明していて個人的にもあきれたが、問題の全体像から考えるとやはり故意に捻じ曲げられているのがよくわかる。著者が「報道犯罪」と断じる気持ちもよくわかる。

 この本も1つの見方であって、頭から信じることのないようにしたいという冷静さは自分でもある。ただ、疑いようもない部分だけでも朝日新聞の劣勢は否めないと思う。この本に対し、朝日新聞は名誉毀損で著者を訴えている。だが、個人的には違うなら違うと事実を挙げて反証していけばいいのにと思う。そういう本が出版されたら、ぜひ読んで比べてみたいと思う。朝日新聞に対しては、是非とも反証本を期待したいと思わざるを得ない一冊である・・・



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2018年01月12日

【人類は絶滅を逃れられるのか −知の最前線が解き明かす「明日の世界」−】スティーブン・ピンカー/マルコム・グラッドウェル/マット・リドレー 読書日記877



原題 : DO HUMANKIND'S BESTDAYS LIE AHEAD? THE MUNK DEBATES
第1章 人類の歴史から導かれる明日の世界-4つのシナリオ
第2章 人類は絶滅を逃れられるのか-世界の未来を占う論戦
第3章 悲観主義にならないための未来予測

まったく知る由もなかったのであるが、実はカナダでは「ムンクディベート」という名称で半年に一度、世界が直面している重要な公共政策課題についてディベートが行われているそうである。そしてこの本は2015年11月に行われたディベートの翻訳版ということである。ディベートには4人の識者が参加しており、それぞれ2対2で議論している。そして議論は、聴衆の反応によって勝ち負けを決めているとのこと。

この議論のタイトルは、本のタイトルの通り。
否定派は、
1. ある問題を解決する進歩は、新たな問題を生み出す
2. 人間の本質は100年経っても変わらない。人間の欲望には際限がない。
3. 人間の暗い側面を真正面から見据える能力こそが問題を乗り越える活力や能力を与えてくれる
などと主張する。

一方、肯定派は、
1. 貧困・飢餓・疫病のリスクを人類は乗り越えてきた
2. 現代の進歩はグローバルに起きている
3. 極貧人口は今や世界の10%に減ってきている
4. マラリアによる死亡率は過去10年で60%減っている
5. 寿命は伸び、病気にかかることは減り、より金持ちになり、民主主義国に住む人の割合は増えている
などと主張する。楽観主義の自分としては最初から肯定派である。

こうしたディベートは、日本ではあまり接する機会がない(そういうメディアを選択していないだけかもしれない)ので、珍しく思う。反対派の意見も尤もだと思えるものもある。
「GDPが増えても貧困は撲滅できない」、「核弾頭が20%に減ってもリスクは変わらない」などはその典型である。ただ、やっぱり肯定派の意見の方が心地よく響く。
「昔より悪くなっているとされる問題は、いずれも豊かさに起因する問題」
「改善は少しずつ起こるからニュースにならない(目立たない)が、事件はすぐにニュースになる」

かつて日本でも平安時代に末法思想というものが流行ったが、終末論を語りたがるというのは人類の特徴なのかもしれないという意見はその通りだと思う。楽観論のポイントは、「世界は完全ではない」というところだとするが、それもその通りだと思う。この議論では反対派の意見にはどうも与することができない。それは自分が楽観主義ということもあるが、反対派の主張内容にも脆さが目立ったこともある。

結論はともかく、こういうディベートは面白い。議論系が好きな人は楽しめるのではないかと思う一冊である・・・



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2017年11月16日

【2030年ジャック・アタリの未来予測 不確実な世の中をサバイブせよ!】ジャック・アタリ 読書日記858



第1章 憤懣が世界を覆い尽くす
第2章 解説
第3章 99%が激怒する
第4章 明るい未来

著者のことはこれまでまったく知ることもなかったが、フランスではサルコジ大統領時に政策委員会委員長を務め、オランド大統領にも政策提言を行い、マクロン大統領を抜擢して大統領に押し上げたほどの方らしい。そんな方とはつゆ知らず、最近未来予測関連の本に興味を抱いているというただそれだけの理由から手にした一冊。

冒頭で著者は、「起きるわけがないと決めつけても、どんなことだって起こりうる。そうした最悪の事態を予測することこそが最悪を回避する最善の手段」と語るが、内容はまさにその通りのものとなっている。まずは現状についてであるが、これは順調に見える面が列挙される。
1. 向上し続ける生活水準
2. 続伸する平均寿命
3. 減少する極貧
4. 新たなコミュニケーション手段の普及
5. 技術進歩によって減る苦役
6. 環境問題に対する意識の高まり
等々

一方で、多くの重要なことが悲惨な状況になりつつあるともする。
1. 高齢化する世界人口
2. 医療サービスの乏しい世界での人口爆発
3. 地球環境の悪化
4. 加速する富の偏在
5. 貧困化する先進国の中産階級
6. 膨張し続け制御不能に陥る公的債務
7. 国家を牛耳る大企業
8. 吹き荒れる保護主義の嵐
等々

これらの現状と問題に対し、著者は「市場」と「相互依存意識」を解決策として提示する。すなわち、市場はイノベーションをカスタマイズされた財やサービスの開発を導くとし、他者の失敗で利益を得る者はいないという意識だとする。このあたり、それ事態は間違っていないと思うが、「解決策として正しいのか」は、素人にはよくわからない。

不均衡な人口増、悪化する公害、枯渇する水資源、悪化する世界事情、移民の増加、富の集中・・・問題点を改めて挙げられていくと暗い気持ちになる。せいぜいドローンが警察の監視や追跡、危険な場所への突入支援といったところで使われるのが技術進歩の良い印象を与えてくれるが、問題点に比べれば小さい。

その上さらに、「最悪の事態が起きる可能性は極めて高い」と著者は語る。また、続けて著者は「民主主義はまもなく幻想になると覚悟しておく必要がある」とまで言う。それに対する著者の提示する解決策は、「利他主義」である。「他者の幸福は他者の悲しみよりも有用である」とする。まるで稲盛さんのようであるが、正直言ってちょっと拍子抜けしてしまう。それが本当に未来を救うのかと。

さらに著者が「非論理的でない」とする10個の提案とフランス政府に対する10個の提案をしている。これも個人的にはどうもピンとこない。著者の立派な経歴を見ると、とてもイチ素人が批判できる筋合いのものではないのだが、素人的には理解が難しいのかもしれない。
「未来予測」というタイトルに惹かれて手に取った一冊であるが、ちょっと求めるものとは少し違っていたというところが正直なところの一冊である・・・




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2017年10月13日

【「歴史×経済」で読み解く世界と日本の未来】中原圭介/井沢元彦 読書日記845



第1章 歴史×経済で「世界激変」を読み解く
第2章 アベノミクスを歴史×経済で検証する
第3章 中国は限界に近づいている
第4章 朱子学と経済不況が韓国を苦しめる
第5章 揺れるヨーロッパ、日本に接近するロシア
第6章 エネルギーが常に紛争の種になる
第7章 日本が発展するにはどうしたらいいのか


著者はそれぞれ私が日頃から愛読している経済と歴史の専門家。この2人をコラボさせたところに、出版社のセンスを感じてしまう。やはり日頃から「アンテナを立てている」人はいるのだと改めて思わされる。

とはいえ、前半部分はそれぞれ自著で主張していることが改めて語られていて、目新しさと言うものは感じられない。
・2000年に中国がWTOに加盟し、世界は真のグローバル化を迎えた
・デフレが不況を呼ぶと言う考えは誤り
・権威の意見を鵜呑みにする愚
・小さな政府にするほど格差は拡大する
・中間層が疲弊する国は衰退する

それでも随所に目が止まる言葉が出てくる。
・人が言っていることを鵜呑みにしてはいけない。必ず自分の目で確かめ、真実かどうか裏を取る必要がある
・ある事象の背景には、当時の文化、人々の価値観、生活スタイルなど様々な要素が絡んでいる。それを考慮しないと本当のことはわからない。
これらは普遍的な真理でもある。

なぜ日本の企業は膨大なおカネを貯めこむのか。今、共産党や希望の党がこれに税金をかけて取ろうとしているが、それは日本の銀行がいざという時アテにならず、かと言って従業員をクビにもできないからだと言う。非正規雇用が拡大し、それゆえに企業が儲かっても給料が上がりにくいと言う要因もある。みんなのためにおカネを貯めておこうと言う意識も働くとしている。言われてみればその通りなのかもしれないが、そういうことを考えてみようという発想が自分の中ではなかったところである。

・世界が1つのオープンマーケットになれば日本の良さはもっと強みになる
・アラブの春や天安門事件や明治維新すら含む多くの暴動・革命の原因はインフレ
・規制緩和は、観光・医療・農業をセットで(病院の外国人対応、民間企業による農業経営)
・すべてアラーの思うままと考えるイスラム教は、契約を重視する資本主義とは相容れない
・シベリア開発の日露協力は双方に利益がある
・国際紛争の原因は石油
タイトルにある通り、歴史と経済の観点からの意見は自分自身の新たなと知識となる。

・日本人は生涯働いた方が幸せ
・江戸時代より前は女性は自由奔放だった
・学校教育に足りないのは、歴史・宗教・語学
特に「性善説の教育ではダメ」「知識がなければ思考もできない。知識を詰め込むことはある意味大事」「日本の大学をトップレベルに引き上げる必要がある」という指摘は、個人的にもなるほどと思うところがある。

知は力なりとはよく言われるが、まさにその通りだと思うが、その中でもやはり歴史と経済の観点からの知識は大事だと改めて思う。日本が、だけではなく、大事なのは「自分がこれからどうするのか」。それを考えていく上でも、いろいろな知見に触れていきたいと思う。
そのためには、2人の著者にはこれからも注目していこうと改めて思わされた一冊である・・・



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2017年07月11日

【国のために死ねるか−自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動−】伊藤祐靖 読書日記811



第1章 海上警備行動発令
第2章 特殊部隊創設
第3章 戦いの本質
第4章 この国のかたち

著者は、元海上自衛隊2等海佐。能登半島不審船事件を現場で体験し、それが元となって創設されることになった「特別警備隊(SBU)」、つまり「特殊部隊」の創設に携わることになった方。そんな著者が、特殊部隊創設の経緯を含め自らの体験談、考えを語ったのが本書である。

冒頭では、その能登半島不審船事件の様子が語られる。著者は、イージス艦「みょうこう」の航海長として不審船を追う。日本の腰抜け政治家に発令できるわけがないとタカをくくっていた「海上警備行動」。自衛隊発足以来一度も発令されたことがないこの「海上警備行動」が発令される。この緊迫した追撃戦の迫力がすごい。自衛隊始まって以来の出来事が、まるで眼前で行われているようである。

結果として不審船を停船させたものの、今度は立入検査の問題が出てくる。高度な軍事訓練を受けていると考えられる北朝鮮工作員が待ち構えている中に入って行くということは、かなりの確率で死を意味する。隊員たちが防弾チョッキがわりに少年マガジンを体に巻いて「お世話になりました、言って参ります」と挨拶する。この緊迫感はすごいと思う。

そしてこの経験の反省から特殊部隊の創設となる。と言っても手順が決まっているわけではなく、手探りで進めて行く。普通に考えると、米軍に教えてもらうとなるのだろうが、米軍には断られてしまう。しかし、実は特殊戦の世界では米軍の評価は低いのだという。装備品は高価で最新のものであるが、個人の技量は信じられないくらい低いのだとか。映画の世界とは大違いのようである。

また、以前から個人的に気になっていたのが、「自衛隊は強いのか」ということ。これに関しての説明が興味深い。曰く、日本人はトップのレベルに傑出したものはないが、ボトムのレベルが他国に比べて非常に高いのだそうである。そして軍隊はその国のボトムの集まりであり、従って自衛隊の隊員のレベルは他国の軍隊と共同訓練をするとその優秀さに驚かれるレベルなのだとか。「最強の軍隊はアメリカの将軍、ドイツの将校、日本の下士官」というジョークが紹介されるが、さもありなんと思う。

そして著者は、自衛隊を退官すると、フィリピンのミンダナオ島に行く。目的は戦闘行動について、必要な技術、知識を習得しそれを必要とする後輩に伝えること。治安の悪いその地で著者が得た死生観は、普通の日本人には触れることのできないものだろう。「戦いの本質」と著者は表現しているが、今の平和な日本では忘れ去られているもの。その内容には言葉も出ない。

一方、防衛大学内での訓練での「想定外」の話も面白い。非常事態を想定し、学生を伝令に向かわせるが、走って行く。伝令の任務はと問われ、学生は「早く正確に」と答える。だが、早くならバイクを使う方が走るより早い。なのに学生の頭の中には「防衛大生はバイクに乗るのは禁止」というルールで固まっている。非常時ならルールから逸脱することもありだが、平時と非常時の意識、常識を捨てられない問題として説明されているが、似たような問題は身の回りでもあると思う。

そして最後に出てくる自然の生物の摂理。
・殺し殺されながら共存している
・そのためのルールがある
・全部を生き残らせようとしたら全滅する
・必要以上に殺してしまえば自分が飢える
日本人がバブルを契機に、経済力の勢いを衰えさせたことと絡めた哲学は、深く考えさせられるものがある。

憲法9条死守を叫ぶ人たちには、絶対に受け入れられることのない本だと思うが、人間の本質のところで理解しておかないといけないことが書かれている。軽い気持ちで手に取ったが、実に重みのある内容であった。信条的にどうとかいうことでなく、是非とも読んでおくべき価値ある一冊である・・・


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2017年02月08日

【日本共産党と中韓】筆坂秀世 読書日記758



序 章 離党から10年-日本共産党とは何だったのか
第1章 コミンテルンと日本帝国主義との戦争
第2章 日本に武力闘争路線を押し付けた毛沢東
第3章 中国と日本共産党
第4章 韓国と日本共産党
第5章 東京裁判と日本共産党
第6章 靖国神社参拝問題と日本共産党
終 章 二転三転し続ける日本共産党
付 録 中国の膨張主義と沖縄

 著者は、元共産党衆議院議員。18歳の時に入党し、以来57歳で離党するまで共産党で准中央委員、中央委員、幹部会委員、常任幹部会委員、政策委員長、書記局長代行等を歴任し、No.4まで勤めた人物なのだとか。それが今や離党し、共産党を批判する立場に回っているという。そんな著者の経歴に興味を持ち、手にした一冊。

 私自身、若い頃は共産主義に共鳴するところもあったためか、「私的利益を一切求めず、革命のために自己犠牲を厭わないというストイックな生き方は世間知らずな私を惹きつけるに十分だった」と著者が語るところはすごくよく理解できる。誰かが言っていたが、「共産主義は麻疹みたいなもの」だとか。言い得て妙である。そんな著者はしかし、どっぷりと共産主義思考に染まる。

 そんな著者が離党したのは、「共産主義は所詮ユートピア思想」だと気付いたところだとか。「現実の共産主義体制は人類解放どころか専制主義的一党独裁の人類抑圧社会でしかない」と語るが、それを理解するのに40年もかかったのと思わなくもない。元アサヒビール名誉顧問で、『おじいちゃん戦争のこと教えて』の著者である中條高徳氏の薫陶を得たことも大きいようである。

 著者は、この本で共産党の歴史を語る。戦前の日本共産党の最大目標は、中国革命の成功とソ連擁護。戦争を内乱に転化し、革命成功に導くのが最終目標であったとする。当時のソ連は労働者の祖国で、日本共産党員にとっては憧れの存在であった。著者が入党した頃は、毛沢東の文化大革命を巡って日中両国の共産党は大げんかの真っ最中だったらしい。

 今は関係改善が図られているが、逆にそれゆえに南シナ海のベトナム沖の中国の石油採掘という領海侵犯に対し、日本共産党はベトナムの正義の戦いを支持していないと著者は批判する。ベトナムが領海を維持するには防衛能力の向上が急務であるが、中国共産党と関係を改善した現在、「日本共産党は口をつぐんでいる」と批判する。

 朝鮮戦争はアメリカが仕掛けたものと規定し、韓国も朴正煕大統領時代はまともな国として認めいなかったようである。現在では、朝鮮戦争の評価は180度変換して「まとも」になっている。河野談話については、平成5年の発表時には批判していたという。今は天まで持ち上げて安倍政権批判に利用している。「いつまでたっても“これでは駄目だ”と言っているだけ」とそのスタンスを批判する。

 韓国に対しては、「ベトナムで何をやったか」とわが国に対する従軍慰安婦問題を批判するスタンスに対して批判する。戦地での市民虐殺、強姦、為替偽造、物資の横流し、麻薬密売と同盟国のアメリカでさえ手を焼く有様だったことを述べる。韓国軍の韓国兵のための慰安所もあり、国連で日本を批判する立場にはないとする。このあたり、溜飲が下がる思いがする。

 共産党は、東京裁判を絶対的に肯定している。それはそのまま靖国批判につながるが、著者自身がその考えを改めるに至ったのは、共産党時代、支持者の人たちの中に身内が靖国神社に眠っている人たちがいたからだという。かつては日本共産党も中国の靖国批判に対し、「内政干渉だ」とこれを批判していたとする。

 さらに興味深いのは、日本共産党が現在の憲法制定時に、「唯一反対した政党」であったという事実。「わが国の自衛権を放棄して民族の独立を危うくする危険がある」というのがその反対理由。この頃はまともだったのかと思わなくもない。現在も自衛権自体は認めており、一方で自衛隊は憲法違反としており、この矛盾も著者は指摘する。

 中国の膨張主義等現在の情勢を述べているところもあって、このあたりは著者の意見を披露している部分であり、その主張は至極もっとも。こうして著者の説明を読むと、日本共産党がいかにその時々の政権批判に終始してきているのかというのがよくわかる。そこには一貫したポリシーというものがない(もっとも「なんでも反対」というポリシーなのかもしれない)。何より元共産党員(それもキャリア40年)という方の意見だけに重みがある。

 著者の境地は、普通に考えていけば、当然至る帰結なのだろうと思う。改めてそれがわかったからどうだということもないが、そういうまともな意見を「元共産党員」が語るがゆえに、極めて意味のある一冊である・・・



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2016年05月06日

【シフト−2035年、米国最高情報機関が予測する驚愕の未来−】マシュー・バロウズ 読書日記654



原題:THE FUTURE,DECLASSIFIED

序 章 分裂する「21世紀」の世界 
第1章 「個人」へのパワーシフト
第2章 台頭する新興国と多極化する世界
第3章 人類は神を越えるのか
第4章 人口爆発と気候変動
第5章 もし中国の「成長」が止まったら
第6章 テクノロジーの進歩が人類の制御を越える
第7章 第3次世界大戦を誘発するいくつかの不安要因
第8章 さまようアメリカ
第9章 「核」の未来
第10章 生物兵器テロの恐怖
第11章 シリコンバレーを占拠しろ
終 章 新たな世界は目前に迫っている

著者は、アメリカの国家情報会議(NIC)に10年間にわたって関わり、時の政権に多くの報告書を提出してきた実績の持ち主であるらしい。本書は、4年に一度大統領に提出する長期予測「グローバル・トレンド」を基にしているといい、将来を考えるという意味でも素人にも役立ちそうに感じて手に取った一冊である。

まず語られるのが、「個人へのパワーシフト」。経済的な豊かさとテクノロジーの進展により、これから個人にパワーシフトしていくとする。その中心は「中間層」の台頭で、今10億人の中間層が2030年には20億人、あるいは予測によっては世界人口の半分という説もあるらしい。この中間層の増加は、厳しいチェックの目で政府に対するプレッシャーにもなるが、先進国でも途上国でも不安定化要因にもなるという。

そしてアメリカの力が衰える世界は、新興国が台頭し、多極化する。気候変動やテロ、戦争の脅威があり、グローバル化した世界は一国の危機が世界に波及する。2030年までにアジアが世界のパワーの中心になり、インドが台頭し日本は過去の国になる。日本についての描写は少ないが、「大規模な構造改革を実行すれば」という条件付きで、「中の上」程度のパワーを維持できるとする。わかるような部分もあり、だからこそ不安になるところである。

テクノロジーの進化は、甲乙両材である。高齢者の生活の質が改善されるのは好ましいが、遺伝子技術の進化により、親は子供に欲しい遺伝子を選んで体外受精させるようになるという部分は、SFパニック映画のネタになりそうな不安がある。そして合成生物学は、バイオテロのリスクもはらんでいる。

異常気象はもっと増え、2100年には世界人口は110億に達し、大規模な食糧不足は必至だとする。食糧供給のインフラが整う前に人口爆発が起こるとされ、自分が生きている時代ではないとはいえ、心配なところである。それ以外に、大きな波乱要因として次の点が挙げられている。
1. 中国経済が新たな成長段階に移れない
2. 戦争の可能性が高まる
3. テクノロジーの暴走が起こる
4. アメリカが複雑化した世界のトップから転落する

中国については、日本に比べはるかに多くのページが割かれている。しかし、「金持ちになる前に老いる」、「中国からiPhoneは生まれない」との厳しい指摘をする。経済成長が民主化を迫り、共産党も人民の要求は抑えきれないとし、強い中国は軍事予算も増やすだろうが政治改革がスムーズに進むため、好ましいとする。この考え方は新鮮である。

興味深いのは、「アメリカの世界の警察官としての役割」である。著者は、「アメリカが世界の警察官の役割を嫌がるかその役割を担う能力が低下すれば世界の安定は揺らぐ」とするが、この部分はどうだろうかと思う。日本人としてみれば、本当に警察官なのか怪しい部分もある。米中2強の新たな世界秩序が生まれるとしたら、日本も相当上手く立ち回らないといけないだろう。

基本的にアメリカから見た未来予想であるが、やはり日本人としては日本に関する部分が気になる。米中関係の中で、「アメリカは日本を守らない」とする。「アメリカは自国の利益と中国の利益との間に折り合いをつけ紛争を回避しようとする可能性が高い」という部分は、やはりと素直に頷ける。問題は我々日本人がそれを想定して今から手を打てるか、であるが、その部分はかなりの不安がある。素人が考えても分かりそうな予測であり、国のリーダーたちにはしっかりやってもらいたいと思うし、国民も目先のことよりこうしたことについて深く考えるべきであろう。

最後の方には、フィクションの物語が挿入されている。そんな未来が本当に来るのかどうかはわからないが、素人でもこれから来るべき未来を想像してみることは大事かもしれない。著者は最後に「今努力すれば今後必ず起きる変化をチャンスとプラスに変えることができる」とする。そう信じて自分も行動したいと、思うのである・・・


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2014年08月21日

【100%得をするふるさと納税生活】金森重樹 読書日記457




Chapter 1 僕がふるさと納税をするようになったきっかけ
Chapter 2 ふるさと納税の手続きの流れ
Chapter 3 収入別のふるさと納税プラン
Chapter 4 ふるさと納税おすすめガイド

最近あちこちで、「ふるさと納税」なる言葉を聞く。
随分とお得だと言う。
ならば一体どんなものか。
面倒臭いと思って放置するのはよくないと、勉強のために買った一冊。

「納税」という言葉を使っているが、正確に言えば「寄付」である。
各地方自治体に対し寄付をすると、それに応じて特典(各地の特産品など)が送られてくる。
それだけだと、産地直送の買い物と何ら変わりがない。
ここで、その寄付について、税務上の還元が得られるというところがポイントとなる。

寄付をしたあと、寄付の証明書を添付して確定申告すると、一定金額の税金が控除される。
さらにそれに基づき翌年の住民税が控除され、加えて特別控除が適用されるため、結果として寄付した金額のうち、2,000円を除いた金額が戻ってくる。
すなわち、2,000円で寄付に応じた特典がもらえるという制度なのである。
著者は何と300万円もの納税額があり、これをすべてふるさと納税に当てているらしい。
つまり、2,000円で「300万円分の特典」をもらっているそうで、これは確かにお得だと言える。

この本では、ちょっとわかりにくい「寄付金控除」という制度の仕組みの説明と手続き方法、それに特典の内容が詳しく書かれている。
ここに書かれている事はごく基本中の基本。
あとは自分の所得税と住民税の金額を確認し、いくら寄付するかを決め、金額と特典とを見比べて選ぶという部分が残るわけである。

そこは最低限自分でやらないといけないが、それくらいの手間暇を惜しんでいては、何も得られない事は確かである。
基本的な事は学べたので、あとは実践。
薄い本ですぐ読めてしまうし、内容も理解しやすい。
取りあえずやってみようと思う人には有益な一冊である・・・


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2014年03月21日

【誰も戦争を教えてくれなかった】古市憲寿 読書日記412



序 章 誰も戦争を教えてくれなかった
第1章 戦争を知らない若者たち
第2章 アウシュビッツの青空の下で
第3章 中国の旅2011-2012
第4章 戦争の国から届くK−POP
第5章 たとえ国家が戦争を忘れても
第6章 僕たちは戦争を知らない
終 章 SEKAI no OwarI
補 章 ももいろクローバーZとの対話

もともと歴史好きという資質があるのだが、歴史に関する本にはついつい目がとまる。
特に「戦争」というのは、歴史における一つの大きなキーワードだと思う。
そんなキーワードが目について手に取った一冊。
青い表紙が印象的でもあり、ひょっとしたらそれは中で出てくる“8月15日”をイメージしているのかな、とも思う。

読み始めると、タイトルからくるイメージとは違う事に気がつく。
「戦争」と言えば、特に日本人は第二次世界大戦を真っ先にイメージするだろう。
これはそのイメージ通りではあるが、ただし、「戦争博物館」というものをその中心においている事が、当初のタイトルから得たイメージとは違うところであり、そしてこの本の試みの面白いところである。

冒頭、ハワイのアリゾナ・メモリアルを訪れるところからこの本ははじまる。
そこは日本の真珠湾攻撃で沈没した戦艦アリゾナの残骸をベースにした博物館。
そこが「爽やか」で「勝利」を祝う「楽しい」場所であるのは、戦勝国ゆえなのであろう。
多くのアメリカ人にとって、第二次世界大戦は「良い戦争」だった。
そこから「戦争の残し方」の違いに、著者は心を惹かれたようである。

そして著者はアウシュビッツへ向かう。
第一収容所のアウシュビッツと第二収容所のビルケナウ。
広大な博物館は、「当時の実物をそのまま残す」という基本方針が貫かれているらしい。
「1955年(開館時)のまま、時が止まってしまった博物館」なのだと言う。
同じ敗戦国であるドイツ。
ベルリンには至るところに戦跡があるという。

我々日本人に関係深いのは、中国と韓国。
中国では、有名な南京大虐殺記念館を訪れる。
「30万人」という数字が強調される展示。
されど「つまらないよ」という地元の大学生の言葉が印象的。
そして、上海、瀋陽、北京・長春、大連、旅順と旅は続く。

韓国では、独立記念館。
著者が「本書比では世界最大」と語るそこは、7つのミュージアムから成り立っている巨大な施設らしい。
アトラクションもあって、エンタメ性が高いらしい。
博物館ではないが、板門店も紹介されている。
韓国には行きたくもないが、板門店はちょっと行ってみたい気がする。

さらに日本に戻って、沖縄、靖国神社(遊就館)、広島、京都・舞鶴、東京・深川と続く。
興味深いのは、「大きな記憶」と「小さな記憶」という喩え。
国家によって博物館や教科書という形で残される「大きな記憶」。
そして数多くの戦争体験者によって語られる「小さな記憶」。
「小さな記憶」は、目を凝らせば回りに溢れている。

博物館巡りから、著者の思考は様々に巡る。
韓国嫌いでも、K−POPは若者の心に届く。
軍隊がなくなっても平和にはならない。
国家も、そして戦争もその姿が変わって行く。
今や国家同士の総力戦戦争は起こりにくい。
それはアメリカでも、無人機や民間軍事会社などという形で新しい戦争の姿が現れている。

最後に補章として、ももいろクローバーZとの対談が納められている。
ここでは歴史を知らない若者の姿を知ることができて、意外に新鮮。
「嘆かわしい」と見る事もできるが、こうした世代が中心になっていくと、また歴史観も変わってくるのかもしれない。

この本は、「歴史を学ぶ」本ではない。
言うなれば、「歴史から考える」本と言える。
様々な戦争博物館を偏見を持たずに見学して帰ってきて、そこから著者なりに感じた事。
それから一緒に考えてみる事ができる。
読み方次第で、深いところに行ける一冊である・・・
   
   
posted by HH at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする