2016年12月29日

【戦略がすべて】瀧本哲史



I. ヒットコンテンツには仕掛けがある
II. 労働市場でバカは「評価」されない
III. 「革新」なきプロジェクトは報われない
IV. 情報に潜む「企み」を見抜け
V. 人間の「価値」は教育で決まる
VI. 政治は社会を動かす「ゲーム」だ
VII. 「戦略」を持てない日本人のために


 著者の本は、すでに『僕は君たちに武器を配りたい』『君に友だちはいらない』を読んでいるが、両著とも学ぶところが多く、したがってこの本を手に取るにも躊躇はなかった。そんなこの本は、タイトルにある通り「戦略」の本である。

世の中の様々な例を挙げ、そこから得られる戦略的考え方を解説しながら、その考え方を学んでいくというスタイル。最初に採り上げられるのが、「コケるリスクを排除する」という観点で「人を売るビジネス」。

このビジネスでは以下の3つの壁がある。
1. どの人材が売れるかわからない
2. 稼働率の限界(人は24時間365日働けない)
3. 売れれば売れるほど契約の主導権や交渉力がタレント側にシフトしていく

ここから「AKB48の方程式」というべき、複数のタレントを包括するプラットフォームを売るという考えが導かれる。AKB48のほか、弁護士事務所やコンサルティングファームなどがこれに該当する。この中では、(顧客から)「見える仕事」には顔となる人材を使い、「見えない仕事」にはコモディティ化された人材を使うことになる。「コモディティ」は、前著にも登場する著者のキーワードだ。

こういう形で、鉄道会社、オリンピック、RPGなどが解説されていく。特に「働き方」に関する著者の意見は鋭い。
・高い報酬を得るには、ビジネス全体を理解して「資本=儲ける仕組み」に参画しなければダメ
・自分の労働をコモディティ化させない
・どの土俵なら勝てるのかを見極め、勝てる土俵を選ぶ
・トップは異見を取り入れることで質の高い意思決定を生む
こうした考え方は、自分の意識の中にも取り入れたいものである。

そのほかにもハッとする言葉が続く。
・教養とは自分と異なる思想全てをさす
・資本主義は優勝劣敗によってシステムを新陳代謝させて「全体」の効率を高める仕組み。淘汰される企業は・・・社会的資源を無駄にしているのであり、これを保護するのは社会的に有害
・全ての自治体を生き残らせようとして全体を沈ませるのではなく、自治体同士の競争を促し、住民の移動という「足による投票」によって強い自治体への統合を目指すべき
・ある職階の中で、成績の良い者が上位の職階に上がり、成績が悪い者はその職階にとどまる(全ての人はその人が無能と判断される職階まで昇進しそこに長くとどまる)

様々な例を挙げて説明されるのは、「戦略的思考」。戦略を考えるというのは、今までの競争を全く違う視点で評価し、各人の強み弱みを分析して他の人とは全く違う努力の仕方やチップの張り方をすることだとする。

「日本という国は初期に成功を収めても戦略がないため最終的には失敗する」
「日本人の組織は意思決定のまずさを現場の頑張りでなんとか解決しようとするが、戦略の失敗を戦術で補うことはできない」
「日本のビジネスマンは、大企業に勤めていようと『高級作業員』。テンプレート化された仕事をより早くより効率よく行うルーチンワーカー」
「ぐうの音も出ない」とはこのことだろう。

どうすれば戦略的思考を身につけられるのか。著者はケーススタディを大量にこなす「擬似トレーニング」だという。身の回りに起きている出来事や日々目にするニュースに対して、戦略的に勝つ方法を考える習慣を身につけても良いと言う。果たしてなんの手ほどきも受けずにどこまでできるのかはわからないが、こういう意識を持って試みてみたいと思うところである。必要なのは、否定することではなく、認めて意識することであろうと思う。自分自身にも当てはまるところは多く、それゆえになんとかしたいとも思う。

明日と言わず今日から。自分の意識を奮い立たせてくれる一冊である・・・

    
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2015年12月15日

【ササる戦略】土居義則



Strategy 01 ダイドードリンコ株式会社
Strategy 02 森永乳業株式会社
Strategy 03 ミニストップ株式会社
Strategy 04 江崎グリコ株式会社
Strategy 05 株式会社横浜DeNAベイスターズ
Strategy 06 本田技研工業
Strategy 07 小林製薬株式会社
Strategy 08 ライフネット生命保険株式会社
Strategy 09 小金屋食品株式会社
Strategy 10 株式会社トリドール
Strategy 11 株式会社Gunosy
Strategy 12 キューピー株式会社

「戦略」という言葉は、私が読む本を決める際の1つのキーワードである。
条件反射的に手に取ってしまうと言っても過言ではないかもしれない。
そんな「戦略」を謳った一冊であるが、著者は記者。
知らなかったのであるが、「Business Media誠」というオンラインビジネス誌に寄稿しており、この本はそこから生まれたらしい。

各章に一企業が当てられていて、全部で12の企業が紹介されている。
初めのダイドードリンコは、ご存知飲料メーカー。
自動販売機で缶コーヒーを販売する際、長年左上が「一等地」とされていたらしい。
というのも、消費者は左上から右へ、そして左下から右端へと視線を移動させるので、一番左端が真っ先に目に止まる一等地と信じられてきたという。

ところが、技術が進歩し、アイトラッキングによって実は消費者の視線は「左下」に集まるとわかる。
当然、左下に缶コーヒーを置いたら売り上げが数10%伸びたという。
なるほどと思うも、「それじゃあ他の場所に置かれた飲み物はどうなんだろう」という疑念が湧く。
缶コーヒーだけが売れればいいのか、缶コーヒーが特別利益率が高いとか、もう少し突っ込んで欲しいと思ってしまった。

ミニストップのソフトクリームは以前から何度か食べたことがあって、知ってはいた。
しかし、実はその運営は難しく、なかなか真似できないらしい。
機械の設置スペースや保健所への申請、機械のメンテナンス、アルバイトの技術・・・
それでセブンイレブンなど他のコンビニでは取り扱っていないのかと納得。
どんな商売でも、こうした隠れたニッチがあるかもしれないと思う。

横浜ベイスターズが取り上げられているのに、ちょっと驚く。
球団は最下位近辺をウロウロしているにも関わらず、入場者数は年々増加しているという。
それは20代後半〜40代前半の「アクティブサラリーマン」をメインターゲットとし、イベントなどの催しで、「人を誘いやすい雰囲気」を作っているという。
飲食メニューの改善など組織の違いもあってできないものもあるらしいが、球場の解放などそれまでにない新しい試みも見られる。
こうした取り組みは、自分の仕事でも参考になる。

その他、海外進出した企業の取り組みなど、企業の苦労話はもともと好きなためか、読んでいて面白い。
1つの企業の戦略を深掘りするのもいいが、この本のように「良いとこ取り」も良いかもしれない。
各章は短く、正直もうちょっと深掘りしても良いのではないかと思うが、総じて興味深い内容である。

「戦略」に興味のある人は、一読しても良いと思う一冊である・・・

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2014年05月12日

【ハーバード戦略教室】シンシア・モンゴメリー

    


THE STRATEGIST BE THE LEADER YOUR BUSINESS NEEDS

シラバス:企業のオーナー、経営者だけが受けられる講義
第一講:35の国から164名の経験豊富なリーダーが集まった
第二講:最初の課題「マスコミの異業種参入」をクラス全員で検討
第三講:「スーパーマネージャー」の失敗にどよめく受講生
第四講:イケアの躍進が示す会社の「目標」を実現する戦略の例を見る
第五講:ファッションという意外な業界に目標を実現する戦略の例を見る
第六講:今度は受講生の番だ。独自の戦略を立てるメソッドを明かす
第七講:最後のケーススタディーで戦略決定後も続く戦いを知る
最終講:最後にストラテジスト、そして戦略の本質を語る

著者はハーバードビジネススクールの教授。
著者が教える講座に入学が許されているのは、「年間売上高が10億円から2,000億円の企業のオーナー、あるいは経営者のみ」だと言う。
その条件だけで、俄然興味が湧いてくる。

「戦略教室」と邦題にはあるが、原題にある通りまず出てくるキーワードが、「STRATEGIST」=ストラテジスト(戦略家)。
ストラテジストとは、「戦略を立て同時に企業を導く指揮官」と定義されている。
「戦略とリーダーシップは組織の頂点で一つになるべき」と説かれており、それぞれ別個のものではないという。
それゆえに、著者の講義の対象者が、オーナーあるいは経営者に限定されているのだろう。
当然ながら、この本も読者にストラテジストになる事を求めている。

第二講からは実例解説となる。
最初の例は、アメリカを代表する住宅・商業用建材の総合企業マスコ。
正直言って初めて名前を聞いた。
“日用品の巨人”として知られていたマスコだが、その成功のノウハウを持って家具業界に参入する。
結果としてマスコの参入は失敗に終わるが、そこで「スーパーマネージャー神話」が解説される。
ウォーレン・バフェットも指摘する通り、業界の選択こそが重要であり、どんな業界でもスーパーマネージャーなら成功するという事はない。

次のイケアの事例は、身近にあって親近感のある企業だけに興味深い。
創業者のイングヴァレ・カンプラードは、少年時代にマッチの販売からスタートし、様々な商品を売るうちに通販会社イケア・アグナリッドを創業する。
やがて家具販売に参入するも、閉鎖的な業界ゆえに安売りに対し商品供給を阻まれ、商品見本市からも締め出される。
しかし、そうした困難を克服し、今日の成功を築きあげる。
イケアの成功の鍵は企業の目標だと著者は言う。
それはその企業がなぜ存在し、どのようなニーズを満たそうとしているのか、だと言う。
良い目標は気高いと。

続いて採り上げられるのは、グッチの低迷と復活。
ここではストラテジストの最も重要な仕事は、「考えること」ではなく、それを実現できるよう組織を整えていくことだとする。
そうした内部での調整を経たあと、会社の内部と外部にその理念を伝えるために、戦略を簡潔な文言にまとめるよう勧められる。

優れた戦略の特徴は、
・明快で説得力のある目標が土台になっている
・本物の価値を付加する
・明確な選択
・価値創造システムを創る
・意味のある測定基準
そして情熱
である。

最後のアップル社の例も、よく知っているだけに自然とページをめくる手も早くなる。
ストラテジストとして最も重要な仕事は、まだ存在しないものを創出することであり、そのために必要なことは以下の問いに正面からぶつかることだと言う。
・わたしの会社は世界に何をもたらしているか?
・それは重要で我が社独自のものか?
・その独自性は希少で真似しにくいか?
・明日重要な存在になるために今日何をするべきか?

また、リーダーに対し、「チームの声に耳を傾ける」ことを勧める。
「最高のコミュニケーションは人の話を聞くところから始る」と説かれる。
以上の通り読んでくると、これは言ってみれば「ストラテジスト養成講座」と言うべき内容だとわかる。
実際の講義に参加するのは、自分は要件も満たせず無理であるが、そのエッセンスは十分に味わえる一冊である。


    
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2012年02月28日

【ストーリーとしての競争戦略】楠木建



第1章 戦略はストーリー
第2章 競争戦略の基本理論
第3章 静止画から動画へ
第4章 始りはコンセプト
第5章 「キラーパス」を組み込む
第6章 戦略ストーリーを読解する
第7章 戦略ストーリーの「骨法十カ条」

「優れた戦略の条件とは何か」
著者なりに出した結論は、「戦略がストーリーになっているか」だという。
「優れた戦略とは思わず人に話したくなるような面白いストーリーだ」と著者は述べる。
この本は、そんな著者の主張を展開した本である。

戦略をストーリーとして語るという事は、「なぜその事業が競争の中で他社が達成できない価値を生み出すのか」を説明する事だという。
そして具体例が語られていく。
最初の例はマブチモーター。

技術的に成熟した小型モーターを専門に作っている会社であるが、当初は各メーカーの下請けであったモーター製造会社群の一社であった。
繁忙期と閑散期の差が激しい多品種少量生産だったが、「モーターの標準化」に挑戦。
当時は様々な抵抗にあったが、次第にメーカーの評価を得、さらに海外生産によるコストダウンにより低価格化も実現し、メーカーの支持を確たるものにしていく。
そんなマブチの戦略ストーリーが具体的に説明される。

こうしたストーリーは、「会社は誰のものか」という議論にも答えを与えるという。
すなわちそれはそもそも議論の立て方が間違っていて、経営は株主、顧客、従業員、社会すべてを満足させるべきもので、どういう順番で考えればそれが可能になるかが大事。
そしてそれを可能にするのがストーリーだという。
大手アパレルのワールドがその例として挙げられている。

ストーリーにとって大切なのは、まずコンセプト。
スターバックスは自らを、コーヒーの香りの中でリラックスできる「第三の場所」と位置付けた。
それゆえに、当時は異例だった店内禁煙を打ち出す。
注文を受けてから手間をかけてコーヒーを入れるのも、すべてこのコンセプトが根底にある。

こうしたコンセプトを活かすのはクリティカル・コアと言われる「それだけを見ると一見して非合理なのだが、ストーリー全体の中では強力な合理性を持つ」部分。
他社が追随しにくい、一見非合理的な取り組みが、あとで強力な武器になる。
当初はEコマースとは正反対にあった巨大な物流センターに巨額な投資を行ったアマゾン。
投資家には不評だったこの投資が、あとから振り返ればアマゾンの成功を支える要因となる。

コンセプトが決まれば、あらゆる打ち手はコンセプトと明確な因果関係でつながっていなくてはいけない。
つながりを説明できない構成要素はストーリーから排除しなければいけない。
こうした理屈は、企業戦略にとどまらず、身の回りの至るところに応用できそうな気がする。

500ページの厚い本ではあるものの、サウスウェスト航空、アスクル、アマゾン、デルなど身近な企業を例に取り上げ、わかりやすく解説しているため読んでいて苦にならない。
読み終えて、一皮むけた気分になれる一冊である・・・


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2011年10月02日

【あたらしい戦略の教科書】酒井穣



第1章 戦略とは何か?
第2章 現在地を把握する〜情報収集と分析の手法〜
第3章 目的地を決定する〜目標設定の方法〜
第4章 ルートを選定する〜戦略立案の方法〜
第5章 戦略の実行を成功させる

著者はオランダ在住で、現地企業で活躍している人物。
同じ著者による「はじめての課長の教科書」は、未読ながらベストセラーになったのでタイトルだけは覚えている。
前回 「これからの思考の教科書」 を読んでおり、面白かったために興味を持って手に取った一冊である。

構成もわかりやすく、第1章から「戦略を定義」し、「現状を認識」し、「目標設定」し、「方法」を考え「実行」すると流れに沿って解説されている。
戦略とは旅行の計画であり、時間とともに変化し、そのためバックアッププランも必要と内容もわかりやすい。
よく言われる戦略と戦術の違いも、戦術とは「現場の戦略」という説明をされるとしっかりと理解できる。

第2章では「情報収集」にスポットがあてられる。
情報力は「未来を予測する力」であり、「収集力×分析力」によって決まると言う。
そして、戦略は戦争理論ゆえに敵を倒す(競合他社に勝つ)視点になりがちで、顧客視点を忘れるべきではないと釘を刺す。
その顧客視点でも、観察する事が大事で意見を聞いても必ずしも答えは出てこないと指摘する。
フォードの「もしも顧客に何がほしいと聞いていたら、『もっと速い馬がほしい』と言われていただろう」という言葉の引用が巧みである。

ありとあらゆる情報を集め過ぎてパニックに陥るという注意点が最後に挙げられる。
初心者ドライバーは、運転中常に情報収集し続けるから神経をすり減らすが、ベテランドライバーは必要な情報だけを取り入れているから、会話や風景を楽しむゆとりがあるという喩えはなるほどである。
それはそうだが、ここの部分は実際は難しいかもしれない。

各章それぞれわかりやすさがいい。
それは決して、「食べたことのないものの味はいくら本を読み、映像を見てもわからない」といったコンサルタントの本にありがちな、理論本とも違う。
いろいろな場面で戦略を考える時に、骨組として使えそうな気がする本である。


                      
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2011年01月23日

【フリー<無料>からお金を生み出す新戦略】クリス・アンダーソン

モノを売って対価としてお金を得るというのが商売の基本。
事業というものはそれによって成立し、そこに働くものはそれによって生活が成り立つ。
その対価であるはずのお金をもらわない、つまりタダ(Free)にすればそれらは成り立たないはずである。
ところが昨今のネット社会の出現によりそう言えなくなってきた。
ネットは基本的にFreeだからである。

冒頭でアメリカの伝説的なコメディーユニット、モンティパイソンの例が挙げられる。
自分たちのビデオが不正コピーされ、大々的な著作権侵害に遭っていたが、Youtubeにすべての映像を無料で公開。
しかも不正コピーモノとは違って高画質ときている。
一見無謀なこの試みは、彼らのDVDがアマゾンのベストセラーリストで2位になり、売上はなんと230倍になるという結末に結び付く。

現代におけるFreeは過去におけるFreeとはまったく違う。
それをここではアトム(原子)からビット(情報)へという言葉で紹介している。
アトムとは物質の事、ビットとはネットで飛び交う情報のことである。
もともと20世紀の社会でもFreeの萌芽はあった。
ジレットが安全カミソリをタダで配り、替え刃を売ったビジネスモデルで、似たような例はある。
それが21世紀型ではどうなっているか、それが語られる。

歴史を踏まえ理論と事例が紹介され、読み進むうちに整理理解が促される。
面白いのは海賊版(不正コピー)の利用についてだ。
中国では特に防ぎようにない規模にあるが、アーティストはそれを利用しつつあるという。
海賊版が出回る事によってそのアーティストの認知度が上がり、逆にそれはコンサートへの集客、グッズ販売へと結びつくというのである。

オンラインゲームもユーザーが無料で参加できるが、そのゲームの中で利用するアイテムが販売されるようになっている。
お金が惜しいユーザーは地道にプレーしてアイテムを集めるが、お金のあるユーザーはそれを買って早く次の段階へとすすむ。
そうしたゲームの例は数多い。

大学の講義もオンラインで無料公開されている。
そうすると大学自体の価値がなくなってしまうように思える。
しかし、授業料を払う事は、教授の話を直接聞き質問し単位を得られるという事が可能になる事を意味する。
逆に無料で公開された授業は、それを直接受けたいというインセンティブになる。

世の中は変化している。
これまでの常識にしがみついているだけでなく、その変化に気付き対応していかねばならない。
そうした動きの一つをうまくまとめて紹介してある本書は、押さえておきたい本の一つであろう。


フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略 [ハードカバー] / クリス・アンダーソン (著); 小林弘人, 小林弘人 (監修); 高橋則明 (翻訳); 日本放送出版協会 (刊)
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2010年07月10日

【史上最強の人生戦略マニュアル】フィリップ・マグロー

あの勝間和代さんが9年前に手に取り、大いに影響されたという自己啓発書である。
著者は訴訟コンサルタントのフィリップ・マグロー。
アメリカらしい職業と言えるが、そんな人物の手による一冊。
原題は「Life strategies: Doing What Works,Doing What Matters」。

第1章ではいきなり「問題がひとりでに解決することは、絶対にない」というタイトル。
要は何かしなければならないと言う事だ。
多くの人が陥りがちな罠をずばりと言い切っているところがいい。

第2章からは人生の法則が語られる。
「本当に生きるということ=ものがわかっているか、いないか」
「自分の選択と態度に焦点をあてる=人生の責任は自分にある」
「“見返り”が行動を支配している=人はうまくいくことをする」
「問題はあなたが認めるまで悪化していく=自分が認めていないことは変えられない」
「違うことを“する”=人生は行動に報いる」
「過去の出来事を言い訳にしない=事実なんてない、あるのは認識だけ」
「今すぐに人生計画を立てる=人生は管理するもの、癒すものではない」
「見返りを断つ=私たちは自分の扱い方を人に教えている」
「憎しみはあなたの心を変えてしまう=許しには力がある」
「あなたのゴールラインはどこか?=自分が求めているものを知り、要求する」
タイトルだけ読んで行ってもいいくらいである。

読み進むとハッとするような言葉に出あう。
「ものがわかっているか、いないか」のところでは、なぜ離婚が多いのかについて、「誰も結婚生活の送り方を教えられていないから」とある。
確かに、それは言えている。
「人を動かすには相手の自尊心を傷つけない」とは、まさに自分自身に戒めたい言葉だ。

他人を責めるのが人間の本質
人は人生の中で得ている見返りによって自分の行動を形成する、見返りを見つけてコントロールしよう
問題が何かわかれば半分解決したも同然、そしてその問題は自分が作り出したもの
自分には変化を起こすという選択肢がある
問題を我慢するのではなく、解決する事に全力を注ぐ
人生を変えるためには自分を変える
人生で手に入れられるものは、最高でも自分の望むものが限度

チェックしているときりがないくらい重要な言葉が続いていく。
人間を観察してきた人ならではの言葉だ。
最後に目標設定の7つのステップが紹介されている。
なるほど、教科書としては勝間氏が絶賛するだけのことはある。
タイトルにも偽りはない。

読んでも実践しなければ意味はない。
これから少しは意識して実践していきたい、そんな気分にさせられたのであった・・・




史上最強の人生戦略マニュアル

史上最強の人生戦略マニュアル

  • 作者: フィリップ・マグロー
  • 出版社/メーカー: きこ書房
  • 発売日: 2008/09/27
  • メディア: 単行本



posted by HH at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス/戦略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする